光産業技術動向ブログ OITT

OITTとは、Optoelectronic Industry and Technology Trendの略称です。

NTTの光通信技術でレーザー加工機が進化、三菱重工による実証段階へ

2018年11月27日 | 新現象・新技術

 日本電信電話(以下、NTT)は2018年11月26日、「NTT R&Dフォーラム2018(秋)」(同年11月29~30日開催予定)の報道陣向け先行公開において、レーザー加工用ハイパワー光制御技術を披露した。レーザー加工機を手掛ける三菱重工業と共同で開発を進めており、2019年度には同社における加工実証の段階に入るという。


 シングルモードレーザーを用いるレーザー加工機は、高品質かつ高精度な加工が可能だがレーザーの伝送距離が数mと短いことが最大の課題だった。このため、レーザー光源のすぐそばでしか加工できなかった。一方、レーザーの伝送距離が数百m以上のマルチモードレーザーを用いるレーザー加工機は、加工精度は高いとはいえない。


 今回開発した技術では、シングルモードレーザーの伝送に、NTTが光通信向けに開発してきたフォトニック結晶ファイバー技術を適用。これにより、kW級のシングルモードレーザーを数十~数百mまで伝送できることを確認した。「大型になるレーザー発振器の設置位置は変えずに、工場内の各所で高品質なシングルモードレーザーによる加工が可能になる」(NTTの説明員)という。なお、フォトニック結晶ファイバーは、断面に空孔や高屈折率ガラスを規則的/周期的に配列した光ファイバーだが、今回の技術では約60個の空孔を持つものを用いている。


NTTの光通信技術でレーザー加工機が進化、三菱重工による実証段階へ - MONOist(モノイスト)

光技術や光産業での情報交流フォーラムエイトラムダフォーラムhttp://www.e-lambdanet.com/8wdm/

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 4K対応で最軽量、約15万円の... | トップ | AWS宇宙へ! 衛星通信事業に参... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

新現象・新技術」カテゴリの最新記事