ジェームズ・キャメロン監督による新作ハリウッド映画「アバター」。全編に高度な3DCGを使用し、3D立体視システムを使っての上映が行なわれることで、日本でも上映前から大きな話題を呼んでいる作品だ。
今回ご紹介する「James Cameron's Avatar: The Game」は、そのゲーム版だ。欧米での映画上映開始とほぼ同時というタイミングで登場した本作の開発は、「Asassin's Creed」など多数のヒットタイトルを生み出したUbisoftが担当。「FarCry 2」に使われた最新のゲームエンジンを使い、映画「アバター」で描かれる美しい衛星「パンドラ」の自然を余すことなく描写している。
全国の劇場で3D上映される映画「アバター」は、より多くの観客を劇場に引き寄せることだろう。それに対応してゲーム版である本作も、3D立体視への対応に非常に力を入れている。現状で利用できる多種多様な表示方式をあらかたサポートしているのだ。
その利点をフルに活用できるのは、やはり柔軟性の高いPC版である。本作のPC版では、「チェッカーボード」、「RealD」、「インターレース」、「サイドバイサイド」、「デュアルヘッド」、「iZ3D」といった3D立体視方式へのサポートをゲーム本体に組み込んでおり、対応する立体視環境があれば最適な方法で3D映像を楽しむことができる。
おそらく、現状多くのユーザーが利用できて最も安価なのは、赤青メガネを通して立体映像を得るアナグリフ方式。 PCではNVIDIAのグラフィックスドライバーが標準でこれに対応しており、赤青フィルムをつけたメガネさえあれば無数の3Dゲームで立体視を楽しめる状況となっている。ただ原理上、この方式ではカラー映像を見ることができないため、現代的なホームエンターテインメントとしては貧弱すぎる。そのため本作ではこの方式をゲーム本体には組み込んでいない。
本作で対応している3D立体視方式のうち、なんとか家庭でも実現可能な方式のひとつが「RealD」方式だ。これは右目用と左目用の映像を特殊な偏光フィルタを持つプロジェクタで投影し、専用の偏光メガネを使って立体映像を得るというもの。これにはモニターとして三菱の3D対応HD DLPTV(日本未発売)が必要であるため、導入にはかなりのお金と覚悟が必要だ。
ほかにも本作には、「サイドバイサイド」や「インターレース」、「チェッカーボード」方式がある。これは1フレームに右目用と左目用の映像を詰め込んで表示する方式だ。サイドバイサイド対応のモニターとしてはヘッドマウントディスプレイであるVuzixの「iWear AV920」、インターレースに対応するモニターとしてはZalmanやHyundaiのXpol式液晶モニタ(専用の偏光メガネで見る)が挙げられる。この方式の難点は1フレームに2画面をエンコードするため、実解像度が半分になってしまうことだ。特に「iWear AV920」は表示解像度が640×480ドットしかないので、本作の持つ美しい映像はかなりつぶれて見えることになってしまう。
解像感を失わずにすむ方法として本作は「デュアルヘッド」にも対応している。これはステレオ映像を2本の映像ケーブルで2枚の液晶に表示するという方式で、ヘッドマウントディスプレイ向きの方式だ。とはいえ、この方式に対応するHMDは「まずお見積もりから」という高価さで、あるいはデュアルヘッド系の3D液晶であるZamlan「iZ3D」といった特殊なモニターが必要ということで敷居はやはり高い。
というわけで3D立体視の現状はそう甘くない。このため日本のTV市場における各メーカーは「どの3D表示方式が本命か」という問題が解決されるのを虎視眈々と見極めている情勢であったが、ここにきてフレームシーケンシャル方式が本命となったようだ。フレームシーケンシャルというのは、右目用、左目用の映像を1フレームごとに切り替えて表示する方式で、視聴者はシャッター方式メガネを装着して映像を見る。PC向けとしては、既存の「NVIDIA 3D Vision」がこの方式だ。モニター側には120Hzの表示能力が必要となるが、今後、多くの120Hz対応モニターが発売されると見込まれているため、最もスタンダードな存在になることだろう。
詳しい情報はこちら。
海外ゲームレビュー「James Cameron's Avatar: The Game」 - GAME Watch
光技術や光産業での情報交流フォーラム
エイトラムダフォーラム
http://www.e-lambdanet.com/8wdm/
今回ご紹介する「James Cameron's Avatar: The Game」は、そのゲーム版だ。欧米での映画上映開始とほぼ同時というタイミングで登場した本作の開発は、「Asassin's Creed」など多数のヒットタイトルを生み出したUbisoftが担当。「FarCry 2」に使われた最新のゲームエンジンを使い、映画「アバター」で描かれる美しい衛星「パンドラ」の自然を余すことなく描写している。
全国の劇場で3D上映される映画「アバター」は、より多くの観客を劇場に引き寄せることだろう。それに対応してゲーム版である本作も、3D立体視への対応に非常に力を入れている。現状で利用できる多種多様な表示方式をあらかたサポートしているのだ。
その利点をフルに活用できるのは、やはり柔軟性の高いPC版である。本作のPC版では、「チェッカーボード」、「RealD」、「インターレース」、「サイドバイサイド」、「デュアルヘッド」、「iZ3D」といった3D立体視方式へのサポートをゲーム本体に組み込んでおり、対応する立体視環境があれば最適な方法で3D映像を楽しむことができる。
おそらく、現状多くのユーザーが利用できて最も安価なのは、赤青メガネを通して立体映像を得るアナグリフ方式。 PCではNVIDIAのグラフィックスドライバーが標準でこれに対応しており、赤青フィルムをつけたメガネさえあれば無数の3Dゲームで立体視を楽しめる状況となっている。ただ原理上、この方式ではカラー映像を見ることができないため、現代的なホームエンターテインメントとしては貧弱すぎる。そのため本作ではこの方式をゲーム本体には組み込んでいない。
本作で対応している3D立体視方式のうち、なんとか家庭でも実現可能な方式のひとつが「RealD」方式だ。これは右目用と左目用の映像を特殊な偏光フィルタを持つプロジェクタで投影し、専用の偏光メガネを使って立体映像を得るというもの。これにはモニターとして三菱の3D対応HD DLPTV(日本未発売)が必要であるため、導入にはかなりのお金と覚悟が必要だ。
ほかにも本作には、「サイドバイサイド」や「インターレース」、「チェッカーボード」方式がある。これは1フレームに右目用と左目用の映像を詰め込んで表示する方式だ。サイドバイサイド対応のモニターとしてはヘッドマウントディスプレイであるVuzixの「iWear AV920」、インターレースに対応するモニターとしてはZalmanやHyundaiのXpol式液晶モニタ(専用の偏光メガネで見る)が挙げられる。この方式の難点は1フレームに2画面をエンコードするため、実解像度が半分になってしまうことだ。特に「iWear AV920」は表示解像度が640×480ドットしかないので、本作の持つ美しい映像はかなりつぶれて見えることになってしまう。
解像感を失わずにすむ方法として本作は「デュアルヘッド」にも対応している。これはステレオ映像を2本の映像ケーブルで2枚の液晶に表示するという方式で、ヘッドマウントディスプレイ向きの方式だ。とはいえ、この方式に対応するHMDは「まずお見積もりから」という高価さで、あるいはデュアルヘッド系の3D液晶であるZamlan「iZ3D」といった特殊なモニターが必要ということで敷居はやはり高い。
というわけで3D立体視の現状はそう甘くない。このため日本のTV市場における各メーカーは「どの3D表示方式が本命か」という問題が解決されるのを虎視眈々と見極めている情勢であったが、ここにきてフレームシーケンシャル方式が本命となったようだ。フレームシーケンシャルというのは、右目用、左目用の映像を1フレームごとに切り替えて表示する方式で、視聴者はシャッター方式メガネを装着して映像を見る。PC向けとしては、既存の「NVIDIA 3D Vision」がこの方式だ。モニター側には120Hzの表示能力が必要となるが、今後、多くの120Hz対応モニターが発売されると見込まれているため、最もスタンダードな存在になることだろう。
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