映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

レスラー  THE WRESTLER

2009-06-22 | 映画 ら行
ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞受賞を始め、アカデミー賞ノミネート、
全世界の映画賞54冠に輝いた今年最高のヒューマンドラマの呼び声高く、
ミッキー・ローク久々の主演映画ときたら見ないわけにはいきません。

その上「王様のブランチ」映画コーナーで、リリ子さんの涙ぐみながらの解説と予告編を見て、
私も泣いてしまいました

ま、まずい、予告編で泣いてたら本編みたらどうなるの???号泣ってことになるかもしれん。
いい年をして映画館で目と鼻真っ赤は、恥かしい・・・。
でもDVDまで待ったら半年後だぜ・・・、
と悩んでいた所、プロレス好きの友人ÅO君の
「最後のシーンでは三沢選手がダブって見え涙が止らなくなってしまった」に触発され
ハンカチ(涙拭き用)、ティッシュ(鼻かみ用)サングラス(泣いた後映画館を出る時用)を持って
いざ

                    

       レスラー  THE WRESTLER

                      


     

映画館は3分の2ほど埋まり、年齢層は結構高かったです。
ハンカチとティッシュを握りしめ、準備オッケー


 < ストーリー >
80年代人気レスラーだったランディ・ザ・ラム(ミッキー・ローク)。
今はトレーラーハウスに住み、スーパーでアルバイトをしながら週末プロレスを続けていた。
ある日長年の筋肉増強剤等の使用がたたり、心臓発作を起こしてしまう。
医者にリングに立つことは命取りだと言われ、引退を決意する。
スーパーでの仕事を増やし、一人娘のステファニーとの関係を修復しようとする。
好意をもっていたストリッパー・キャシディ(マリサ・トメイ)に冷たくされ
ステファニーとの約束をすっぽかして・・・。


準備万端、いつ泣いても大丈夫!で臨んだにもかかわらず・・・、
予告編で泣いたにもかかわらず・・・、
あれれ?泣かんかった。

泣くより、もう痛そうで痛そうで・・・(いや絶対痛い)、何度も目をつぶってしまいました。
建築用ホッチキスを顔や体にって、何考えてんだよ~?

「プロレスって最初からストーリーが決まっててショーみたいなものじゃない?有刺鉄線とか
凶器使ってフェァじゃないじゃないし・・・」なんて思っておりました。

レスラーたちはみんなマッチョで強面、恐そうなおにいさんばっかりだけれど、
楽屋での素の彼らは目上のレスラーを敬い、好きな道を追求する真面目な若者たちでした。
前もって筋書きは決めるけれど、ぎりぎりのところまでの真剣勝負。
身を挺して、エンターテインメントに徹して観客を興奮させるんやねぇ。

和泉元彌や泰葉、プロレス参戦!って・・・真面目にプロレスやってる人に失礼じゃないか~?


しかし、ランディ、何て不器用な生き方なの?
過去の栄光は遠く、トレーラーハウスすら家賃滞納で締め出される始末。
リングを離れると老眼鏡や補聴器をかけ、一人ぼっちの生活が寂しい。

長年ほったらかしてた娘と仲直りしようと訪ねるも、「いて欲しい時に、いてくれなかった」
となじられる。そりゃ、しゃぁ~ないなぁ。

思いを寄せる馴染みのストリッパーキャシディも、オバサンと言われランディー同様
肉体的な限界を感じている。
上手くいきそうなのにタイミングの合わない二人。

引退を決意して、スーパーでの仕事も増やして、デリでの仕事ぶりはなかなか良いんじゃない~。
こんな楽しい人がお店にいたら絶対買いに行っちゃうよ~。
でも人気者からの転落に、世間の風は冷たいねぇ。
体育館でのサイン会、試合で障害をかかえてしまったと思われるレスラー達の姿が痛々しい。

  
     娘のステファニーと
キャシディーに助けられ、やっと娘とディナーの約束を取り付けたのに・・・
キャシディーに優しくしてもらえなかったからって何やってんだよ!
あぁ~やっぱり。おバカ~!約束すっぽかしちゃったんだ・・・。
なんで自分でだめにしちゃうかなぁ。
スーパーでも切れちゃって・・・、再びリングへ。
かつての対戦相手みたいにファイトマネーを元手にサイドビジネスとか、
そんな風に要領よくできないからこそランディーなんだろうけれど・・・、
彼の居場所はやっぱりリングしかなかったんかなぁ~。
男の美学か何かしらんけど、あかん!

やっぱり男目線と女目線では違うのかなぁ~。
娘の立場やキャシディーの立場で見ると、おバカーーーーとしか言えず、泣けなかった。


しか~し、本作のミッキー・ロークはスゴイ!
彼の姿からランディーの悲哀が滲み出ていて、彼なくしてこの映画はありえない。
あの体はやっぱりステロイドとか使ってるのかな?どう見てもプロレスラーそのもの。
金髪(染めてたけど)のロングヘアをなびかせて血を流しながら戦う姿は手負いのライオンの様。
ヘアキャップやひっつめシニョンの髪型は妙にかわいかったけど・・・。

かつてセクシーを売りに女性のハートを掴んだミッキー。
ジゴロっぽくて私は好きではなかったけれど、
ボクシングに参戦し、透け透けトランクスに猫パンチで失笑をかった頃から人気が落ち、
1997年「レインメーカー」で別人のような姿を目にしビックリ!
「えっ、あのミッキー・ローク?ただ太っただけじゃないよね?どうしちゃったの?」
その後もちょいちょい出演してるのは知っていたけれど、まさに自分の人生と被る本作で復活!
でも、娘役のエバン・レイチェル・ウッドについて聞かれ、褒め言葉で
「若いのに、あのBit**の演技はスゴイ」と言ったとか。やっぱりミッキーは不良オヤジだね。

     
                         マリサ・・・綺麗だ!   
マリサ・トメイはキュートなアカデミー賞受賞女優さん。
「団塊ボーイズ」では中年のおじさんたちに囲まれながら、変わらぬキュートな魅力を
振りまいていたのに。
この映画ではストリッパー役で大胆な体当たり演技、スリムで綺麗なお体を披露しておられます。
4*歳でここまでしなくても・・・いや、このボディーを維持しておられるのは尊敬です。
お顔も体もお若いです。


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