元ベース弾きの田舎暮らしは

60歳で田舎にUターン、素人の「米と野菜」作り
音楽が縦軸の人生
就職相談・紹介が「天職」

95歳の想い?

2018年05月03日 | ふるさとの母親
年齢が95歳になると、想うことは何だろうか?

母親が施設から一時帰宅。大正12年生まれの95歳の母親。
施設入所後、毎年この時期に庭の白いフジの花を観に自宅に。
5年前、脳内出血で倒れ、車いす生活ながら認知症には非ず。
介護タクシーを利用し、わが家と施設を片道およそ20分で往復。

フジの花が、今年はいつになく早い開花と散り具合。
帰宅時に何とか鑑賞に間に合ったけど、散った花は「白い絨毯」。
他に、庭に植えた山野草の「エビネ」は最盛期で、十分楽しめた様子。
紅や白の「さつき」や紫の「アヤメ」、白い「シャガ」など。

母親の関心事は花に加えて、家から見る景色。
周りの山々は濃い緑と瑞々しい新緑の若葉、そして紫のフジの三色。
高い位置のわが家から見える近隣の家が、懐かしかったのでしょう。

    

     

入所している施設は、15畳くらいの広く新しい部屋。
地域で人気ナンバーワンの施設らしく、入所希望の待機者が数百人?とも。
資本金が10億もあり、安定経営ができるためか、イベント他工夫が様々。
職員は有資格者がほとんどで、厳しく躾けられていて接遇にも好感が。
入所費用は、5段階のランク。都市部の施設のおよそ三分の二くらい。

以前の母親の関心は、テレビの政治番組。国会中継や討論が好き。
もう一つがサッカー。日の丸を背負う代表戦が大好き。
野球に比べルールが簡単で、勝敗がはっきりわかるためか。
イケメンの長谷部のファン。中継があると夜なかでも応援を。

地元の新聞のお悔やみ欄を欠かさず見る習慣も。
ところが最近テレビや新聞への関心が少し薄れた様子。
集中力が欠けてきたのは、95歳の年齢からくるのかもしれません。
今一番の関心は、部屋の中の花瓶の生花。

花瓶は大きいものから小さいものまで5~6種類。
わが家と妹家族で花を持ち込み、常に古い花と交換。
半分の花瓶を埋めるのは、わが家の庭の自然の花。残りが花屋の洋花。
花の大きさの大小、色合い、香りなどの組み合わせに苦労も。
今の時期は、花いっぱいの季節で楽です。

     

明るい日差しの中、ベッドで考えることはなに?
入所者の大半が集まる、ラウンジやリハビリ室はあまり好きではない母親。
看護師や介護士との会話を楽しんでいるらしい。

認知症ではないため、親戚・近隣・知人が見舞いに来てくれます。
帰宅時に見舞客が。驚くほど顔を覚えていて、来客を喜びます。

「綺麗だね!」と花を観る笑顔の母親。
その言葉を聞くために、帰途訪問が日課の私です。

画像   5年前の新築の棟上げ 新築中に倒れた母親
     旧実家 下の道から
     旧実家 玄関
     蘭の一種「エビネ」 母親が植えたもの
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする