Rosa anemoniflora Plena
重辨銀粉薔薇
フォーチュンがダブルイエローなどと一緒に収集した
中国の古い栽培品種ということですね。
小さななつる性で、花も小さいです。

外側の花びらはノイバラサイズでハート型、反り返って、
中の細長い花びらが玉のようになる八重咲きです。

咲き始めはほのかにピンクで、開ききると白になります。
花の形も珍しいですが、特徴的なのはほっそりした3枚の葉ですね。
開花時期はブルノニーなどと同じで、わりと遅咲きです。
『中国植物誌』などを見ると、ノイバラ節に分類されていて
福建省原産の単弁のものがあるそうです。

八重の栽培品種からはノイバラの仲間とは思いつきませんでしたが、
たしかにめしべはひとつにまとまっていますね。
托葉に切れ込みがほとんどないのに、
ブルノニーの仲間としていないのはなぜかなぁと思います。
このバラの葉が3枚のところや、房咲きの様子からか
モッコウバラとモスカータとの交雑種とする説もあるらしいですね。
開花の時期が違うバラが同時に咲く場所があって交雑したの?とか
淡いピンクのところはカタイエンシスがかかわったのかな、
などと勝手に空想しながら
時空を超えて愛されてきた中国のオールドローズを眺めています。