仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

なんでも鑑定団

2010年04月07日 | 浄土真宗とは?
昨日のなんでも鑑定団(22.4.6)で、故横山やすしさんの次女で漫才師、木村ひかり(28)さんが出ていた。報道によると昨年9月、滋賀県の真宗大谷派僧侶の相馬基(もとき)さん(30)と京都市内で挙式したとある。

依頼品は、その寺の前住職の像で、門信徒がその功績を讃え、有名な彫刻家に作成を依頼してできたものだと語っておられた。その人物が何という名前であったかは興味あるが失念し、調べても不明でした。
予想価格10万円だったものが、鑑定団の値踏みで300万円だったので、有名な彫刻家の作なのだろう。

こうした寺の法物を鑑定に出すというのは品がない。ある町のお寺に、ご本尊が町の文化財になることを拒まれた住職がおられた。訳を尋ねると住職は、「寺に来る人が、ご本尊としての値打ちではなく、文化財としての値打ちに礼拝するようになるから」とのことでした。そのとおりだと思います。世間の価値観と、宗教的価値観は全く異質です。文化財の指定を受けることによって、宗教的価値は下がることはあっても高まることはありません。文化財になることを断った住職のお考えは、そうした配慮だったのでしょう。

なんでも鑑定団に登場した人に心理を分析して批判するのも嫌だなーと思っていたら、うまいことを思いついた。
もし寺の前住職の像をテレビ番組の鑑定に登場させた若坊守の考えが次のごとくならば話が変わってくる。

さびさびとしたお寺に嫁いだ若坊守が、“若住職の話は、現代の灯火ともなる尊い話だが、古寺なので誰も聞きに来ない”ことを案じて一計を企てた。

寺の法物である前住職の像は○○氏の作だから鑑定に出せば300万は出る。寺の法物を鑑定に出すというのは、はしたない下品なことだが、ここは前住職の像には申し訳ないが耐え忍んでもらって、鑑定に出して想定の価格を出してもらう。もって世間に寺の存在をアピールし、若住職の話を少しでも社会の人々に聞いてほしいと計画し実行した。それが昨日のテレビ出演でしたとなれば、話は違う。

身を落としてまで寺の存在をアピールしようとしたその行動は称讃に値する。称賛するというのは、あくまでも私の思いですが。

そんなことを考えていたら、浄土真宗ももっと泥をかぶって伝道する必要があると思った。語ることがあまりにも綺麗すぎるきらいがある。
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