仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

鼻が高い理由

2023年06月17日 | 日記
では何故、大人の鼻は高いのか。これは以前ブログで紹介しました。以下転載します。

『顔の話』(香原志勢著)に記載されていたことです。

鼻とは呼吸器の一部であり、嗅覚器である。ということは、鼻は空気のとり入れ口であるが、それは単なるとり入れ口でなく、吸気に適当な温度と湿度をあたえるという、きわめて重大な役剖をもつ。もし、乾燥した冷たい空気が肺の中にそのまま入りこんだとしたならば、かよわい肺はこれに耐えねばならず、時には炎症をおこし、結果として肺炎になってしまう。となれば、鼻腔の役割は生死にかかわるほど大きい。
サル類は、そのほとんどが熱帯もしくは亜熱帯の森林地帯に住んでいる。そこは、暖かいばかりか、湿度か高い。しかし、人間の祖先は、なんらかの理由により、森を捨て、開けた平原にとび出した。そこは乾燥している。やがて、すぐれた文化を携え、高緯度地帯へ移動した。そこの空気はしだいに冷たくなる。そこで、人間の鼻は、これまでのサルより、はるかに乾燥した、冷たい空気を吸わねばならなくなった。サルよりも人間の段階において、鼻腔はいっそうはたらいて、吸気を暖め、湿気を与えなければならない。鼻腔は左右の咀嚼器部分の間にはさまれている。だか、それらの咀嚼器が小さくなっていくからといって、鼻腔かそれに同調して小さくなるわけにはいかない。むしろ、その容積を大きくして、そのまま顔の中央を占拠することになった。これか人間の鼻か雄々しくも孤高を保つ理由である。 
コメント
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