仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

笑わせる技術 世界は9つの笑いでできている

2020年09月05日 | 日記
『大智度論』(『般若経』の注釈本)には、「笑いには七通りがある」と示されてあります。
すなわち、「笑うに種々の因縁あり。ある人は歓喜して笑い、ある人は瞋恚(しんに)して笑い、ある人は人を軽んじて笑い、或いは異事を見て笑い、或いは羞恥(しゅうち)すべきことを見て笑い、或いは殊方の異俗を見て笑い、或いは希有の難事を見て笑う。今はこれ第一希有の難事なり。衆生のために説いて解脱を得しめんと欲す。これ第一の難事なり。……これ難事をもっての故に笑う」と。
〝歓喜の笑い、怒りの笑い、軽蔑の笑い、変わったことを見ての笑い、照れ笑い、違った風俗を見ての笑い、稀有なことに出会ったときの笑い〟です。

柏市図書館で借りてきた『笑わせる技術 世界は9つの笑いでできている』 (光文社新書・2020/5/19・西条 みつとし著)、著者は、笑いあり涙ありの緻密な舞台を構築し、今、映画界、テレビ界から最も注目されている劇団「TAIYO MAGIC FILM」の主宰者で、芸人引退後、放送作家に転じ、多くの芸人にネタを提供している方です。この場合の笑いは、芸によって生まれる笑いです。

本には、「共感」「自虐」「裏切り」「安心」「期待」「無茶」「発想」「リアクション」「キャラクター」の9つに笑いを分類し5つのポイント、すなわち
・相手をどういう感情にさせることによって、どういう理屈で、笑いを取れるのだろう                           
 か?’
・どういう場や相手に適しているのだろうか?
・笑いを取る方法(具体例)
・できるだけ大きい笑いを取るには?
・笑いを取る時の注意点
などが記述されています。

法話をする場合は、ほとんど役に立たない内容ですが、テレビで漫才を見たり聞いたりするときは、なぜ可笑しいかというポイントが抑えられて役にたつかも知れません。2~3時間もあれば読めてしまうのです。少し紹介しておきます。(つづく)
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