仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

愛と憎しみは同質

2014年02月22日 | 仏教とは?
「射殺か、車内に26歳女性遺体…群馬の駐車場」のニュース。「県警によると、鈴木さんは昨年11月頃、男女間のトラブルで栃木県警に相談していたという」という。むごい事件です。

仏教では愛と憎しみは同じ心の裏表だと説きます。愛が深ければ深いほど憎しみも大きくなる。それは、愛欲が本質的に、自己を愛するという執着よるかれでしょう。愛欲が拒否されると、愛欲が手放したくないという心理となり、その存在を抹殺することによって、他人に奪われたくないという独占欲が完結される。

むごい事件です。

憎しみからの解放を、どう考えるのか。1つには、その憎しみを相手にぶつけることです。この度の事件は、その方向でしょう。2つ目は、忘れること。その為には時間や場所など、憎しみの相手から距離を置くことが不可欠です。3つ目は、許すこと。これは凡夫には不可能なことですが、憎しみの私が阿弥陀さまから救わななければならない存在であると憎しみの自分を受け入れることのよって、それが可能となる。これは私の仮説です。

ともあれ、憎しみを直接的な行動によって解決するという価値観は、どこから育ってくるのか。プラスかマイナスかという単純な思考方法を唯一の価値観として生きる、コンピューター社会の申し子のような気もします。
コメント
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