超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

marble「5th anniversary~つながる手と手 in Tokyo~」@TOKYO FM HALL 12.6.17

2012-06-27 03:39:57 | ライブレポ





去る先々週の日曜日、marbleのライブを観に東京は半蔵門まで行ってきました。






なぜここまでレポが遅れたのか?と言えばレポを書く為に力を充電する事が必要だった、とか
そんな風にしか言えないのだけれど、でもどんなに遅れてもこの日のレポは絶対に書くべき、と思ってました。
それくらい思い出に残る最高のステージでしたね・・・色々な意味合いを込めて「ありがとう」、です。

実は今回の東阪ツアーは幸運な事に両方とも参加出来まして、
特に大阪公演は2年ぶりという事もあり
蓋を開けてみれば両日「ベスト盤の楽曲は全部こなす」という基本ラインは保ちつつも
その他のセットリストが丸々違う曲だったりと、曲順も含めて全くの別物になってたのが面白くて
大阪は大阪でバラエティに富んだ仕上がり、東京はメリハリがくっきりした仕上がりとライブの印象も違う
振り返ってみれば別々の趣のワンマンを一週間に2回も体感する事が出来たと言う事で
結構に充実したツアーだったなあ・・・としみじみ思いました。
セトリに関しても
きっちりと工夫して両方来た人でも楽しめる仕様になってた辺り、相応に粋だと感じたのと同時に
遠征の甲斐もきっちりあったなあ、と個人的に嬉しい気分になれましたね。
大阪に行かなければ「地球」の弾き語りも、久々の「星空」も「紫陽花色の部屋」も聴けなかった。
どの曲も定番とは言い難い頻度でプレイする楽曲群なのであそこで聴けて良かった
でもベスト盤の楽曲でも響き方は違ってたり
その辺の差異も十二分に楽しめたダブルの名演、改めて「最高でした。」と書き綴って置きたいと思います。
それでは東京のレポは以下から、もうツアーは終わってるので興味があったら読んでみて下さい。






TOKYO FM HALLっちゅう事でなんとホールワンマンですよ。ホールで観る機会も早々無いので
結構楽しみにしてたんですが、音響も良いし何より物凄く久々に最前列で観ました。どんだけだろう?
それすらよく憶えてないんですが、ぶっちゃけ整理番号5番以内でしたからね・・・
しかも発売当日に買った訳でもないのにラッキーだなあ、と思いつつ
会場はきっちりソールドアウト、
ホールワンマンが売り切れって何気に凄く気分良いですね。初めての会場なので当然迷いつつ(笑)。
なんとか到着、一曲目からクライマックス!?と言わんばかりのなんと「Lingering Fizz」からのスタート!

そこから「空想ジェット!」、菊池さんがめっちゃ笑顔で楽しそうに弾いてた「初恋limited」は
オールディーズの匂いたっぷりで大阪とはまた違った地に足の付いた演奏を披露
「水彩キャンディー」も大阪以上にギターの主張が激しい気がして
初めからロックモードで色々と新鮮さを感じつつ
最前列だったので
目の前で弾けて歌うmiccoさんの姿がとにかく眩しくてしょうがなかった(笑)。
観ていて「ああ、この人は本当に歌う事が好きなんだな・・・」って感じれるその純粋さがいつ観てもグッと。
ただ、その後のMCで「一曲目から「Lingering Fizz」はないよね~ 笑」って語るmiccoさん
いや、多分毎回観てるようなファンであれば意表突かれて面白かったと思う(笑)。


純度たっぷりの「空中迷路」、未だにこの曲がmarbleで一番好きです。
続く「芽生えドライブ」で心地の良い幻想空間を作り上げた後で
アコースティックコーナーに突入
久々の曲ばっかりだったんですが、中でもこれは数年ぶりに演奏したんじゃないかと思う「Tiny Sweet」
久々だからっていうのもあったけど、ここまで良い曲だったんだなあとしみじみ再確認
音源では聴いてるけど生で聴くとまた違った感触っていうか
本当に優しい世界に連れて行かれるんですよね。
その分、演奏歌うのは他の曲と比べて難しいらしいですけどね(笑)。
miccoさん「こんな難しい曲誰が作ったのかな?」
菊池さん「俺。」
菊池さん「練習して。」
miccoさん「うん・・・」
というやりとりが微妙にシュールさを感じれて面白かった(笑)。
ホールでやることになったのは、
サポートメンバーのPatさんが「ピアノ弾きたい」ってお酒の席で言ったのがきっかけだそう
確かにホールはホールで独特の趣があって良いですよね。ライブハウスも似合いますけど。
今やPatさんのキーボードはmarbleには欠かせない要素にもなってますよね。

スロウテンポになった事でメッセージ性がより伝わる「新しい世界」、
それまでゆるゆると談笑してたのに
いきなりシリアスな雰囲気に変わるその切り替えが凄いな・・・ってつくづく感じましたが
ここでもPatさんのピアニカが良い味出しててアレンジもまた抜群の仕上がり
いつもはライブモードの楽曲なだけに中々に新鮮で面白かった。

お互いの服の話になって、両人とも「どこで買ったの?」って質問してたんですが
それに対する答えがどっちも「スタイリストさんに用意してもらって・・・」って答えだったのは笑った。
話弾まねえ(笑)。
ベスト盤から外されたのは「うた種」に奄美バージョンが入ってたのが大きい、という
「violet」の深遠なる心象風景を映し出すような音と歌には誰もがトリップしたに違いない。
この曲は音源でも心地良いけど、ライブだと必ず音源以上のものを得れます。凄い。

しっとりと「アネモネ」を歌いこなした後で
マブ達が結婚したら式で歌って下さい、という曲紹介から「ゆらり、ふわり、君となら」
この曲大好きだから久々に聴けて本当に嬉しかった!
リリース時よりもタフになってた歌声と
メロディの求心力に夢中になれる感覚を味わえて至福の数分間でした。凝ったドラミングもまた雰囲気たっぷり。


アコースティックコーナーが終わると
精神的に辛い時期の事を歌詞にした、という「それだけ」
一本の光が差し込むような凛として真っ直ぐな歌声に浸りつつも
「宝石」の若干渋みを感じる演奏もまた気持ちが良い
その流れで洗練された「流星レコード」で空気を澄んだものに変えると
ここでまたmiccoさんがギターを持って一緒に演奏するパートに突入!

「星屑tears」でエモーショナルな間奏の歌声で観客をしっかり魅了すると
インディー時代の名曲「ただここに そばにいる」を元気たっぷりに披露する面々
ここでも菊池さん本当に楽しそうに嬉しそうにギター弾いてて
やっぱりロックンロールを演奏するのが本当に好きなんだろうな・・・とか思えて
そんなノリノリな菊池さんを観るのもまた楽しかった。
曲としてもこれまた結構久々に聴けましたしね。ストレートなパワーポップって感じで今では新鮮な曲です。

でも、続く「朝はやってくる、short filmのように。」を聴いてたら
結構変わってるようで、でも実は地続きなんじゃないの?って思えるくらいに
良質のロックンロールが展開されていて
それもまた本質的な、根源的な部分の不変を示すようで個人的にはナイスな選曲だったと思う。
どの角度から聴いてもポップでジーンと来る楽曲を、っていうのが肝だと感じますが
一方で古き良きロックの匂いを感じさせるのもまたmarbleなんだと。
そんな風にも思えた一連の熱演でしたね。

「青空loop」「さくらさくら咲く~」で鉄板の盛り上がりムードを演出しつつ
「これからもmarbleをよろしくお願いします。」という一言を添えて「幸せは星の上」を演奏
この曲もリリース時以上に磨き上げられた、垢抜けた感じがしていて
今では当時以上に好きな楽曲になりました。
そんな大阪とは違ってミディアムなムードで終わるって言うのも両日言った者としては
どっちのパターンも味わえたって感じで気分は上々だったかな。
気が付けばずっと楽しいまま、
あっという間に時間が過ぎ去っていた正に磐石のライブでした。途中のアコースティックは最高だったけど
前半の爆上げモードや後半のロックモードも同じくらい新鮮で良かった。素敵なライブでした!


アンコールでは年末に新宿BLAZEでまた5周年の締めのライブを行う事や
タイアップ決定のお知らせを報告しつつ
菊池さんが即興で披露した「儀武ゆうこの歌」のクオリティ、セッションのレベルが高すぎて
「これがプロなのか・・・!」と真面目に驚愕しました。でも歌詞は「儀武ゆうこ」だけですけどね(笑)。
でも即興とはいえ、やっぱり菊池さんの声は爽やかでフレッシュでいつ聴いてもいいですね。
その後本人(儀武さん)が登場して関連で「おかえりなさい」披露
またも「たまゆら」の宣伝したり
ダブルアンコで司会したりとそのやんちゃぶりを大いに発揮していました。ただ、
アンコールで一番良いと感じたのはそういうサプライズじゃなくてマイクを一切使わずに
アンプラグドで披露した「流星レコード」だったりします。菊池さんとmiccoさんが中央に集まって
何一つの電気も使わずに、純度100%で披露したその曲は本人達も泣きそう?ってくらいに
素晴らしく心に沁みるような演奏で、この日一番の収穫だったかもしれません。
marbleが作り出す「静寂」の世界観に
満足出来なかった事は今までで一度もありません。この日はその中でも特に際立ってたような
純粋に音楽って素敵だなと思えるような熱演になってた事だけは絶対に伝えたい。
これが音楽なんだ、って私は実直に感じましたね。ありがとう、miccoさん、菊池さん。







セトリ
1.Lingering Fizz
2.空想ジェット!
3.初恋limited
4.水彩キャンディー
5.空中迷路
6.芽生えドライブ
7.Tiny Sweet
8.新しい世界
9.violet
10.アネモネ
11.ゆらり、ふわり、君となら
12.それだけ
13.宝石
14.流星レコード
15.星屑tears
16.ただここに そばにいる
17.朝はやってくる、short filmのように。
18.青空loop
19.さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~
20.幸せは星の上~旅の途中、空を見上げて~
encore
21.おかえりなさい(cover)
22.流星レコード(unplugged)
encore2
23.Lingering Fizz





この日のライブはいつもとは違ってロックモードから始まったり
アコースティックセットで久々の楽曲を連発
miccoさんギターを弾きながらの歌唱パートの存在
そして普段はしないダブルアンコールの存在も嬉しかったし
更にはアンプラグドでの感動の「流星レコード」は掛け値なしに最高で
そもそも終わりと最初の曲が一緒って言うのも特別感があったしで
総合するといつもとは違った試みや挑戦を含みつつ
いつもと比べても負けないようなカタルシスを作れてた、そんなライブだったんじゃないかと思います。
個人的に最も印象に残ったのは最後の「流星レコード」なんですけど
でもどの曲も印象にはきっちり残ってるし
それぞれのパート毎の面白さ、気持ちよさも磐石だった
何より一回のライブで様々なジャンル、方向性の楽曲をたっぷり味わえるその音楽的な豊かさ
充実感こそがこのライブで最も感じた個人的な印象でした。

オーガニックポップの洗練された空気で飛び出した二人が
ポップソングにもサブカル層直撃の音楽もやって
元々バンドだった時の
ロックもオールディーズも下北系のギターロックまでこなして
そこからまたオーガニックに回帰して、でもライブを意識した楽曲もいっぱい作って
そんな文字通りの「歴史」が垣間見れた非常に興味深く面白かった公演で
この日もこの日で、
この日しか味わえなかった感動があるのは書くまでもない
正に本当はライブユニットだと思ってるお二人の実力が遺憾なく発揮されたライブだったと思ってます。
もう実際は本当に何も言う事はないんですけど(笑)。最高でしたね。次のワンマンも楽しみです!



あと、これは記事本編には関係ないのですが
前回の大阪レポを書いた後に「きょむりんの「日記は苦手」」のきょむりんさんが
あの記事をツイートしてくれてそれをmiccoさんがRT、更にPatさんもRTしてくれたみたいで
こんなこともあるんだなあ、と嬉しい気分になりました。
この場を借りてお礼させて下さい。皆様ありがとうございました!