超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

marble「5th anniversary~つながる手と手 in Osaka~」@心斎橋soma 12.6.10

2012-06-16 22:51:13 | ライブレポ








先週の日曜日、marbleのベスト盤の発売を記念した東阪ツアー「つながる手と手」に参加して来ました。







2年ぶりの大阪遠征です!前日の夜から夜行バスに乗ってほぼ2日間移動や観光に時間を使ってたので
自宅を空ける時間も相当に長かったんですが、やや関東ホームシックになりつつも(笑)。
久々の関西の空気だったり、そこで観るライブの空気の違いだったり
その辺も十二分に楽しみつつ
公演の内容自体はもう磐石のステージでとにかく素晴らしい!の一言ですね。
miccoさんが弾き語りをやったりリクエストに答えてインディー時代の楽曲を演奏したりと
セトリの方も非常に凝った出来栄えで、ライブハウス特有の空気もまた絶妙に気持ち良かったりと
今回の関東のハコがホールなのでその点でもよりロックな雰囲気で行った甲斐があった渾身のワンマン
大阪は関東よりもやっぱり親しみやすくて、フレキシブルな場所でした。
ただ、帰りは新幹線でとんぼ帰りだったので
帰ってきた時のエスカレーターの並ぶ場所の違いにやや戸惑いましたが(笑)。
たかだか3時間の移動の後に並ぶ位置が変わってるのを観て微妙に別世界感を受けつつも
遠征としての収穫は正にバッチリ!って感覚の一夜でした。最高に楽しい経験をどうもありがとう!





前回は西中島南方のライブハウスでしたが、今回は心斎橋のライブハウスでした。
と、言っても最寄り駅は長堀橋駅って駅だったんですけども
喫茶店に行ったり、
周りをブラブラしたりと
でも事件があったみたいで道が封鎖されてたり
微妙に大変な時期に来てしまった感はありつつも(汗)、時間まで暇潰し
ちなみにそのちょっと前は通天閣を観に行ったり中に入ったりして遊んでました。
そんなダラダラ買い物だったり観光を楽しんだ後に開場時間が来て
今回の会場の心斎橋somaへと足を運びました。

規模としては、東京の新代田FEVERくらいかなあ?取り敢えず中の形はほぼ一緒に近かったと思う。
あれを微妙に拡大した印象のハコで前回よりも大きなハコになってるのに安心しつつ(笑)。
まー前回はスタンディングの上に100人規模くらいのハコでしたからねー・・。
あれはあれでギッチギチで楽しくはあったんですけど
流石にゆったりと観れる隙間はなかったので。単純計算で約3,5倍くらいの規模アップですかね。
地面は新宿LOFTみたいな白黒模様のタイルがぎっしり。いかにも古き良きライブハウスって感じでした。


開場時間とほぼ同時に儀武さんの面白アナウンスから始まって
メンバーも登場、今回はドラムスとベースが新しい人でキーボードは変わらずパットさん、
そんな布陣でデビュー曲「芽生えドライブ」からライブは本格スタート。
やっぱり爽やかでオシャレでサブカルだなあ、と思いつつ(笑)。
「時にはドコドコと・・・」と
若干擬音表現がズレてるmiccoさんのMCを挟みつつの名曲「空中迷路」を純度の高い演奏で披露
「芽生えドライブ」とほぼ同時期に出来たと言う兄弟曲らしく、前後の相性も正しくピッタリ!でした。
「記憶に残れたかな」ってフレーズが印象的に響いた「アネモネ」の心地良さ、
じんわりと強く伝わった「宝石」のバンド感と歌声、
照明と相俟ってまるでどこかのバーの一角で聴いてるかのような雰囲気が素敵で恍惚でした。

「そろそろ眠くなってきましたか? 笑」というmiccoさんのMC
菊池さんが梅干が嫌いだとか、某声優さんのMCをパクって(笑)マブ達同士の自己紹介だとか
適当にゆるゆると場の雰囲気を和ませつつリクエスト曲の「星空」を演奏
この曲かなり久々に生で聴いたのでとても嬉しかったです。
突き抜けるメロディの爽快感が気持ち良い一曲、と同時にデビュー初期のエッセンスもたっぷりで。


通常以上に魂を込めて歌ってるなと感じられた「それだけ」、
この曲がベストに入ってるって言うのが非常に意外だったりもするんですが
色々と思い入れの深い曲って事実がまじまじと伝わって来るボーカル
神妙な楽曲のエッセンスに感銘を受けつつも続く「流星レコード」の最後の大サビで更にグッと来たり
爽やかなメロディラインに反して時折胸が熱くなってしまう流れが確かにこのパートにはあって
そんな穏やかな中に眠る熱い意志のようなものに触れられたのも個人的には嬉しくて。

そんで。今回のライブの重要パートとも言えるmiccoさん弾き語り!
アコギ一本一人きりで歌い奏でたのはインディー時代の代表曲である「地球」、
この曲も相当久々に聴けてかなり得した気分になれました。
「久々」、「貴重」ってだけでなく
まるでゆずのギターみたいに性急に弾きこなすmiccoさんの逞しい弾きっぷりだったり
それ以上に歌の熱量と上手さが半端ではなくて、正に純粋さの塊とも言うべきボーカリゼイション、
オルタナの匂いがぷんぷん漂うメロディーラインの旨味に加えて
「希望の空に欲望の花を」って歌詞のドキッとするインパクトも十分に突き刺さって来て
個人的には今回のライブで最もグッと来てたのはここだったかもしれません・・・!
とにかく、何もかも全部が良かったと手放しで断言出来るワンアクト、
思った以上に弾き語りの収穫はバッチリ!でした。いつかまた聴けたらいいなあ。

人生初という弾き語りのシーンを目撃出来た嬉しさはそのままに
手汗びっしょりというmiccoさんの興奮もそのままに(笑)。
クールダウンするように名曲「violet」。この曲もリクエストらしいですがベストの候補曲でもあったそう。
菊池さんのギターの一音一音が琴線に触れまくる生の臨場感は流石だなあ、と思いつつ
このシングルのリリースワンマンにも参加したので余計に感慨深かったですね。
あのライブも相当に楽しくて記憶に残る一夜でした。

リスナー、ファンの人たちを思い浮かべながら再レコーディングに取り組んだという「幸せは星の上」、
副題までもちゃんと曲紹介してましたが、やっぱり以前のよりも洗練されてる感じはして
良い具合にリボーンしてるなあ、って感覚はありましたね。
意外とバンド感もあったりして。


miccoさんのギターの弾き方は泉谷しげるさんみたいな弾き方だね、って話から
またまたmiccoさんがギターを持ってバンド演奏と共に歌い弾くパートに突入しまして
これは数年前のduoを思い出したんですけど
過剰なほどドラマチックなメロディが光る「星屑tears」、インディー時代から演奏してた曲だそう。
その次の「紫陽花色の部屋」なんかは正にオールディーズ直撃!って感じの
古き良きロックンロール・サウンドが展開されてて私得なセトリでした(笑)。この時期にもピッタリですね。
そんな中で漂うオルタナ色もまた心地良く最高に良い気分で聴くことの出来た楽曲になってました。

再び通常のバンドセットに戻って「朝はやってくる、short filmのように。」で
大人ならではのペーソスを込めたロックンロールを展開
最近よく頭の中で口ずさんでる曲の一つです。
ベスト盤の選曲の最中に一つのスパイスとして入れたという「空想ジェット!」は、
確かに途中で挿入されると本当に一種のスパイスとして機能してるなあ・・・と実感しつつ
菊池さんのギターが完全にサブカル系ロックバンドみたいに激しくザラついて響いてた「初恋limited」、
正にライブハウスといったらこれ!って選曲で煌びやかな雰囲気が個人的に楽しすぎでした(笑)。
この曲はライブで聴くといっつも何かしらの衝撃を受けてるなって思います。
音の作り方に物凄いこだわりを感じる楽曲ですからね。

年末に初めてライブで聴いた「水彩キャンディー」は、思った以上に形になってて
想像以上に盛り上がっててかなり驚きました。
こんなに盛り上がる曲だったんだ・・・と一瞬圧倒されつつも
その純度の高いメロディーラインとドラマチックなコーラスラインに完全に心酔してましたね。
続く「青空loop」も勿論最高に楽しくて特に間奏のバンドアンサンブルが絶品
パットさんのキーボードも他の曲よりもファンキーに響いてて刺激的で。

今回の大阪のリクエスト曲の中で一位を獲得したという「LIVE!!LIFE!!」。
うん、まあ関西のファンならこれが一位になるのも分からなくもない。
月世界のこの曲は本当に思い出深いですからねー。
涙を浮かべながら必死に歌ってたあの頃のmiccoさんの姿が蘇って来ました。
でも、この曲に続けて「Lingering Fizz」って流れは最早鉄板っていうレベルを超えてましたね(笑)。
「LIVE!!LIFE!!」が演奏される機会少なくなったのって明らかに鉄板アンセム「Lingering Fizz」の
この曲の登場によるところが確実に大きいと思うんですが
組み合わせて使うっていう
そういう流れもこれはこれで燃えるなあ、と。一気に加速するバンドグルーヴもテンションも気持ち良く
会場全体の一体感もまた素晴らしい、気付けばこんなにライブユニットとして成長だったり
進化してるんだなあ・・・って如実に感じられてそれもまた感慨深くて。

本編最後は、スマッシュヒットナンバー「さくらさくら咲く」を加熱したバンド演奏と共に熱演
この頃にはドラムスの勢いもまた相当に滾ってて熱狂の雰囲気の中公演は終了
熱狂といってもあくまでポップユニットとしての粋ではありますが
それでもここまで一体になって程好い熱さも手に入れていい雰囲気で終わるっていうのは
本当に気持ちが良くて、メンバーもお客さんも完全に出し切った感覚で素敵でしたね。
おまけに「さくらさくら咲く」って
ユニット自体の事を歌ってるようにも聴こえますからね。
「輝いた季節を―」、正に青春そのものって印象の音像に浸りつつ大盛り上がりの本編は終了
弾き語りもアコースティックもポップもロックもオルタナも十二分に堪能出来た素敵な一夜でした!
ありがとうございました。


で、アンコールではリクエストのカバー曲としてあの夏の「Sign」を披露、
なんかマーブルにあるようでないタイプの曲だから新鮮だった(笑)。それから、
「おじいちゃんおばあちゃんになってもmarbleを続けて行こうと思ってるので・・・」という
miccoさんのMCに拍手が沸きつつ最後は「芽生えドライブ」を二人で演奏
いつ聴いてもサビ前の菊池さんのギターが良いアクセントになってるなあ、と感じるアコギ版、
ずっと続ける宣言の後にこの曲だったので余計にしみじみと味わいつつ・・・
新鮮な感触も多々受けれた2年ぶりの大阪公演が終了しました。

ちなみに、披露出来なかった他のリクエスト曲は「ハミングバード」とか「時の華」とか
後は「凛」とかだったかな?結構忘れてしまいましたけど
個人的には大好きな「I'm free」を是非もう一度聴きたい(笑)。とかいうのは置いといて
次また大阪でライブすることがあったらそのリクエスト曲もやるとの話でした。
その時も遠征出来るかどうかは未知数ですけど、
その発言でまた次回の関西公演も非常に楽しみになったのでした。
メンバーの皆さんも参加された皆さんもお疲れ様でした。大阪の空気、新鮮で面白かったです。





セトリ
1.芽生えドライブ
2.空中迷路
3.アネモネ
4.宝石
5.星空
6.それだけ
7.流星レコード
8.地球
9.violet
10.幸せは星の上~旅の途中、空を見上げて~
11.星屑tears
12.紫陽花色の部屋
13.朝はやってくる、short filmのように。
14.空想ジェット!
15.初恋limited
16.水彩キャンディー
17.青空loop
18.LIVE!!LIFE!!
19.Lingering Fizz
20.さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~
encore
21.Sign(cover)
22.芽生えドライブ(二人ver.)




軽い総評としては、そうですね、一応ベスト盤のリリースツアーでありながらも
インディーの楽曲を演奏したり、ちょっとマニアックな楽曲をリクエストで演奏したりと
割とそこまでベストベストしてない印象の雰囲気がやっぱり「分かってるなあ」という感触で
初心者でもコアなファンでも両方楽しめるようなセトリになってたのが流石でした。
中でも「地球」のmiccoさんソロ弾き語りはとみに素晴らしく
間違いなくこの日最大のハイライトでしたね。

後は、長年ライブをこなしてる内に、きっちりとライブユニットとしての型が出来上がってきた感じがあって
特に「Lingering Fizz」の存在と獲得はやはり素晴らしいなあと改めて思ったり
制作は制作で極上の作品ばっかりですが
ライブに関してもまた本当に鉄板的なユニットになってきたかなあ、と。
それをつくづく感じれた公演でもあったかなと思います。元々ライブには定評があったと思いますが
それに輪を掛けて今のmarbleのライブって楽しくて、ちゃんとニッチな曲もやってくれるから。
色々と変わりつつも、原点もまた一切忘れていない
それによって音楽的な幅が益々広がってるなー、と実感できる相乗効果もまた見事なものだなって感じましたね。
これからのmarbleの活動も更に楽しみになってくるようなポテンシャル発揮の一夜でもあったかな、と。

それに、15曲全曲演奏してたという事実も振り返って驚きつつも、また誠実だな、と。
関東公演にも参加するのですがそちらの方向性もまた楽しみですね。
この日もまた最高の一夜であったのは間違いないです。



そして、これを読んでくれた方々にも最大限の感謝を。また大阪、行きたいですね。





La’cryma Christi 「Happy Birthday Levin!! Special」@中野サンプラザ 12.6.3

2012-06-16 06:08:26 | ライブレポ






で、その翌日の中野サンプラザにも行って来たのでそれに関してのレポも書きます。





前日のレポを読んでもらえれば分かるとおりほぼレア曲&マニアックナンバーで占められた昨夜に対し
この日は逆に全盛期の楽曲が殆ど、という実に対照的なセットリストになってるなと感じました。
二日連続で行った方なら分かるとは思いますが
正に陰と陽って感じのセットリストで恐らくはこの二夜でワンセットなんだろうな~って思える
それもまたコアなファンに向けての仕掛けっぽくて面白かったのと、LEVIN関係の楽曲は全て披露と
バースデイライブならではの醍醐味と仕掛けにも満ちていて
前日は前日で最高のセトリで大満足でしたが
この日はこの日でベタでベターな選曲ながらも演出や趣向を凝らしたステージングに大満足!
っていうラクリマファンとしては極上の二日間になってたなあ・・・と
今振り返ってもつくづく思います。
「全曲異なるセトリ宣言」は伊達ではなく、本当に行く度に全然違うラクリマが毎回観れていたので
その意味でも今回のツアーって本当に至高のライブツアーになってるんじゃないだろうか。
少なくとも、自分は、はっきりいって幸せでした。相当満たされましたね。

バースデイライブと記述しましたが、この日はドラムのLEVINの誕生日って事で
彼のドラムソロがあったりトークコーナーがあったりとメンバーの表情や姿もいつも以上にクローズアップ
まだまだ若くて素敵なドラミングを魅せるLEVINの力強さが心なしか増していたような
そんなパワーや祝福感に溢れる公演だった事も付け加えて置きます。
何にせよ、この夜も掛け値なしに最高って断言できる夜でした。自分もまた同じく時に呼ばれたのかな、なんて。







一曲目は一枚目の一曲目「Night Flight」、早速息のあったアンサンブルにニヤリとしつつ
この曲かどうだったかは忘れましたがSHUSEさんも非常にノリノリで
もう何度も観てるからか、それぞれのキャラっていうか演奏の癖もまた掴めて来た感覚でしたね。
SHUSEさんは一番パンキッシュなステージングをする人だと感じましたね。
続く「Letters」で会場の空気を早くも最高潮まで持って行き
「情熱の風」のラテンフレーバーでその空気を更に深く更に甘美に染め上げた後は
必殺の名曲「Blueberry Rain」で前半のハイライトを作り出すメンバー、この曲も面白くてですね
さっきまでドラマチックに過剰に叫ぶように歌ってたと思ってたら
急にストンとメロウになる曲調の落差がユニークで
最後の「ナイトフライトに行こうよ」って部分の開放感や感傷もまた心に響く程度の音色で
改めて生で聴いてたら本当にオルタナティヴだなー、といちいち感心してしまうような演奏でしたね。
一曲の中で様々な景色が観れるっていう感覚は正にラクリマの武器だなと如実に感じました。
甘いメロディなのに鋭いラインもあったりしてその差に痺れる一曲でした。

そんな感覚を更に引き起こす「Sanskrit Shower」の沸騰するアンサンブルにはまたまた痺れつつ
アウトロのそれまでのグッドメロディを覆すかのようなハードモードに圧倒され
最後の締めのバシッ!と決まった場面では思わず鳥肌レベル
続く「Warm Snow」でも
アウトロの「anymore~」のコーラスがきっちり決まっててこの日のコンディションの良さを確信
確かにこの曲はどこにも属さないオルタナ的感覚のナンバーだなあ、と感じつつ
夏前ですが決して暖かくはないので微妙にホットな気分になれたり
聴き手にもたらす作用も凄かった印象の一曲
LEVINのドラムもミディアムなのにいちいち力強くどっしりと響いて恍惚でした。


個人的に聴けて嬉しかったのが「永遠」。
やや声はかすれてましたが、シンプルながら名曲の一つだと思ってるので
それがここで聴けたのも嬉しく、貴重な瞬間でもあったかな、と。
ちょっと前Mステのバースソングに出てたけど(笑)。メロディラインの美しさが半端じゃないですね。やっぱ。
割と分かり合えない悲しみ苦しみ切なさをよく歌にするバンドなので
こういう力強いアンセムはレアだなあ、とも感じました。
「今以上の愛」って、
現状に満足してないところがまた素敵ですよね。

そんなド真ん中のバラッドの後に「Siam's Eye」で爽やかな風を吹かせる。
真夏日の繁華街を歩いてるかのようなイメージを想起させる歌声と演奏にトリップしつつ
そんな一陣の風が吹き終わった後にLEVINのドラムソロが始まりました。
ゴジラのBGMに合わせて力強く、また繊細にドラミングをたった一人で見せ付けるLEVIN
その様子は正に映像で拝みたいほどに職人芸とセンスの塊のようなパフォーマンスに仕上がってて
プロフェッショナルの凄みを感じずにはいられないドラムソロでした。真剣に、ね。

「Mystical Glider」で躍動感の強いビートを響かせた後に
メンバー紹介、いつも思うんですけどこのメンバー紹介が実に面白いですね。
「TAKAを呼ぶ声が小さいなっ!」って繰り返しの茶番がユニークで
一種の様式美を感じつつも
それでいて「ここに居る五人とお前ら全員を合わせてラクリマクリスティです!」ってお決まりの言葉も
また言われる度にグッと来てしまうマジックがあったりして。参加してる人も一員っていう。
ちなみに上記のセリフはうろ覚えなので是非ライブに足を運んで正確なセリフを堪能して下さい!
こうやってちゃんと場を盛り上げることの出来るロックバンドは強いですね。


後半。
まず、いきなり大好きな「SHY」!!
当然初めて生で聴きましたがフロント4人集まって最初の掛け声を発する演出は
正直センセーショナルで実直に感動しましたね。活き活きとしたバンドアンサンブルも絶好調、
TAKAもKOJIもSHUSEもHIROもみんな思い思いに動いて踊って弾いて、
その全部から「楽しさ」が伝わって来る渾身のステージング、後半のハイライトは個人的にこの曲!

「未来航路」「Ivory trees」とピュアでポップな名曲を連発しつつ
「Blossom」の異国情緒溢れるメロディーでまたもや別の地平へと誘われ
そこで「With-you」の迫力満点のイントロが響き渡って一気に感情的な流れへと変化、
最後はLEVIN作詞作曲の「雪になって消えた二人」、いつ何度聴いても感傷的になってしまう楽曲
最後の「雪になって消えた」って単発のボーカルの切なさは半端ではなく
良い意味でモヤを残して万感の思いの中本編は終幕
正に代表曲ヒット曲を織り交ぜつつも、マニアックな部分もちょこちょこ覗かせる
ダーク&ハードに攻めつつも時折ポップに弾ける場面もあった前日とは一変した印象のライブで
そのコントラストにも素直に楽しいって思いつつ
聴きたかった曲もめいっぱい脂の乗った状態で聴けた、外に向かって思い切り花開いたような公演でしたね。
その中でLEVINの存在感が光ってて、際立たせていてバースデイライブとしての感慨も十分でした。
二日間使って完全にラクリマのポテンシャルが剥き出しになったツアー途中の模様、
本当に鮮烈で心に刻まれるべき二日間でした。ありがとう。


ちなみに、アンコールでは最近私的にハマってる「月の瞼」が聴けて嬉しかったり
「ねむり薬」のメロウで深遠に潜るようなまどろみ感が素晴らしかったり
やっぱり「南国」「THE SCENT」の組み合わせが鉄板だったり、「ねむり薬」の時にはTAKAさんが
楽曲の途中で消えてバースデーケーキ持って来たりと演出も面白くて
更にそのケーキを立ててみんなに見せようとしている
その心意気もまたナイスでした(笑)。ぶっちゃけ落ちないかどうかハラハラしてましたけどね。

ダブルアンコの前にはLEVINが一人で現れてありがとうのお礼とメンバー一人一人と軽いトーク、
TAKAが自作自演のファンレターを大量に見せてバンド加入を煽った事や
SHUSEとちょくちょく会ったり噂を聞く事、
HIROさんはシャイと見せかけ意外とお話が上手かったり(笑)。素に戻ったような、
楽屋で会話してる内容をステージ上で聞いてる様な親近感があってそれはそれでまた素敵でした。
全部の終演後にKOJIさんが「彼にとっても忘れられない誕生日になったと思います。」と
同級生らしいしみじみとしたコメントを残してたり
15周年と言うこともあって
バンドの絆のようなものが如実に感じられる雰囲気が確かにあったのもまた素敵なサプライズでしたね。
普段がキメてる分だけあってアットホームな佇まいが個人的には新鮮でした。
そんな温かいムードに包まれながらの「THE SCENT」、最後は隣通し手を繋いで全員で万歳したりと
ラクリマに確かに存在する「つなぐ力」を信じれるエンディングもまた胸に残って。
様々な角度から観ても素晴らしいと思える磐石の一夜でしたね。
点と点が線になった感覚が最高のライブでした!






セトリ
1.Night Flight
2.Letters
3.情熱の風
4.Blueberry Rain
5.Sanskrit Shower
6.Warm Snow
7.STAY…
8.永遠
9.Siam's Eye
10.Drum solo
11.Mystical Glider
12.SHY
13.未来航路
14.Ivory trees
15.Blossom
16.With-you
17.雪になって消えた二人
encore
18.ねむり薬
19.月の瞼
20.南国
encore2
21.THE SCENT




この日はベスト的な選曲と雰囲気の中でもLEVINという存在をフィーチャーする事によって
確実に特別な夜に出来てたその手さばきに感動しつつ
その中でもプログレの要素だったり
オルタナティヴ的な音の気持ちよさを十二分に味わえたりと
やはりラクリマクリスティって独特の立ち位置に居るバンドだなあ、と感じざるを得ませんでした。
っていうか半分は正直オルタナですよね、これ(笑)。今のインディーロック・ファンにも聴いて欲しいッス。

前日がバンドとしての潜在能力や地力を出し切った夜ならば
この夜はバンドのドラマを一切の手抜きなしで完璧に形にしてみせた夜だったかなあ、と。
様々な点(軌跡)を浮かべ魅せ切った後に浮かび上がる確かな一本の線、
それが何よりも素晴らしかったって印象の公演で
それでも熱量は前日のが上なんだけど
振り返って考えてみると、この日もこの日でドラマチックで素敵だったよな、って。本音でそう思いますね。


ちなみにパンフレットも購入しましたが、内容が結構正直で面白かったです(笑)。
まだ公演は残ってるのでこれから行かれる方は是非パンフレットも相当オススメって記述しておきます。