超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

MISOGI EP/GRAPEVINE

2012-02-15 23:47:21 | 音楽





GRAPEVINEのニュー・ミニアルバム「MISOGI EP」を聴いた。




EPって付くといかにも小休止とか顔見せって意味合いが強いイメージですけど
これは顔見せどころかむしろ相当本気で濃ゆいアルバムですね。
全曲良いです。
全曲良いって言い方よりは、全曲タイプが違って良いですと言うべきかな。割とジャンルレスで
ここ数作で極まった大人のロックンロールや冬に似合うようなバラッドは当然収録
それはどちらかというと予想内な部分ではあるんですが
今回予想外だったのは若々しく派手なロックナンバー「MISOGI」だったり、
久々にテンポが速い若手バンドのようなテンションの「ONI」、
渋さよりもみずみずしさを押し出した名曲然とした「RAKUEN」等半分は結構近年では見られなかった、
昔ながらのバインらしさを取り戻したナンバーであることが個人的に大きくて。
でも前述のように、
この他の曲、つまり残りの半分は今まで通りの渋みの効いた楽曲になってる訳で
若さ半々、渋さ半々みたいなバランスの取れた構成になってるのが何より面白かった。
正に新旧のファン両方とも気に入れるような、バインのポテンシャルが改めて浮き彫りになったような
ミニアルバムとは言えど堂々とした傑作に仕上がってるのが流石と言うべきどころ。
そもそもバインのミニアルバムはどれも濃いって言うのが定説ですしね。
今回も今回で想像以上に聴き応えのある作品でした。


取り分け、特に好きな楽曲を挙げろと言われれば、「ANATA」「RAKUEN」に関しては相当グッと来ます。
冬枯れの季節に似合うような物悲しさと丁寧なメロディが光る秀作揃い、
その中でも「RAKUEN」の素晴らしさは際立ってるような気がする。
背徳的な感じも、哀愁も後悔も、そんな感情を包み込む美しいメロディも兎角絶品で
それがもたらす未曾有のセンチメンタル感に何度聴いても心の琴線が揺れてしまう。なんていうのは、
多少大げさかもしれませんが、最後に大きな名曲来たなあって印象なのは変わらず。
バインのディスコグラフィーの中でも結構重要な曲になるのでは。
そして、若手バンドさながらの疾走感を振り切って出した「ONI」もまた長年のファンとしては嬉しい。
近年の方向性も好きだし、いっぱい聴いた覚えがあるけれど
たまにこういう激しいギターロックが来るとニヤッとしてしまう自分もいたりね(笑)。
この曲と「MISOGI」はそんな方向性以外の楽曲が聴きたいって思ってたファンには絶好の曲だと思う。
派手な要素も疾走感も復活させて、
更に無敵感が増してしまった今のバインの今後が正直楽しみです。
全6曲ですが似たような曲は2つとなくそれぞれ粒揃いでしっかりじっくり楽しめるような。
そんな15周年を迎えてのバンドの充実っぷりが伝わってくる傑作ミニアルバム。
取り敢えず時期的にもヘビロテ必死という所です。




バインとトライセラは小学校の時知って、正真正銘その時にCDを買って今でも聴いてるんですが
その2バンドともセールス・動員的な意味で健全に続けてるって事実は個人的に凄く嬉しかったり。
今年はライブ活動も多そうな予感なので、その意味でも今作は聴き込んでおきたい逸品です。




あの夏で待ってる 第6話「先輩にライバル。」 感想

2012-02-15 03:05:09 | アニメ





夏の恋は大胆なんです。





なんじゃこりゃああ!!毎回毎回凄い事態になってるからいちいち先が気になってしまう(笑
この恋愛ドラマの盛り上がりっぷりは正直半端じゃないッスね。
これ何かに似てるなあ、って思ってたら
「ハチミツとクローバー」っぽくもあるんですよね。何となく観てて気付いたんですけど。
それを基本美少女ラブコメの形式でやってるような感覚。だからこそ新鮮味があって面白いんだなあ、と。
やっぱりキャラデザ・作画的に男子的にグッと来る絵柄でこういう方法論でやってくれるのは大きいですよ。
先天的に楽しめる軽さと後天的に沁みるようなじれったさを両方味わえるっていう。
観てて一切退屈しない脚本の濃密さは本当に凄いなあと思います。

取り分け私は美桜ちゃんが一番好きなのでまず彼女の事から触れましょうか。
裸族であると同時にノーパンすら発覚した彼女、
でも実際でも
裸でなきゃ寝れない人って言うのは存在しますからね。ノーパンまで行くと流石にすげえなあって思うけど
そういう変な部分も含めて私美桜ちゃんが大好きです!男子的にグッと来るしね(笑)。
檸檬先輩の映画撮影はドキュメント的ではあって
それがこの作品をよりドラマチックにしている感覚はあるんだけど
同時にそれで揺さぶりを掛けている一面もありますよね。この関係の解体新書であると共に
一つの指標っていうか気付けよ、行動しろよっていうアピールメッセージもなっている訳だ。
それは傍から見れば踊らされてるように思えるけど
実際そんな行動出来ない怖がりばかりって印象も否めないから
ある意味親切にも感じられるのが素敵です。
事実美桜なんてこうでもしなけりゃあんな大胆な割り込みも出来なかったと思うし(笑)。
これからは秘密の共有っていう観点から関係性が進んでいくのかなあ。
何にせよ、
個人的な意見ですけど、やっぱり哲朗とサシでくっ付けるのは美桜しかいない
今週の描写を観てれば分かるように柑奈は哲朗の事を見てるようで見てなかったりするので
その意味でも是非この二人だけには・・・って思っちゃうのは美桜ちゃん派だからなのかな(笑)。
例えそれが妥協だったとしても、この二人って案外お似合いだと感じるし
一緒に居るシーンでも何気に自然体のように感じるので。
柑奈の事を「可愛いね」って言ったのも嫉妬ではなく本心だと思うんですよね。
柑奈は女の私から見ても可愛くて健気な子だから、かなわないなあ、的な感じで。
だからこそ檸檬先輩のハッパに関しては
個人的にグッジョブと言わざるを得ない。ありがた迷惑かもしれないけど、きっかけ作りって案外大事だと思うから。


で、海人の方は順調に絡まってますね(笑
まあイチカに急ピッチで意識させるには十分なきっかけだわな。
ただ幼馴染は不遇ってジンクスがあるので
そりゃまあ振られるよな、っていう。それはなくとも、ちゃんと彼が好きな人がいるって言えて良かった
しかもその時に脳内に思い浮かんだのはイチカ先輩ただ一人ですからね。
と言う事は柑奈ちゃんは好きな人ではない訳で。
それもまた残酷と言えば残酷ですけど
男らしいといえば男らしい。逆に機会を活かすチャンスもなさそうな柑奈が一人哀れだ・・・。
せめて想いだけでも本人の口からはっきりと伝えさせて欲しいものです。
それと彼女の胸は彼女の胸で小ぶりである意味素敵だと思います。
いや・・・こういう言い方もどうなんだ、って感じですけど(笑)。でもやっぱ一皮向けるべき、だとは。

海人がモテるのは文字通り思いやりや優しさの部分なんだろうな。
人を良く見てるっていうか、最初のイチカ先輩への優しい気配りもそうですし
今回のクセを見抜いた点だったり、
そういう素直な部分が好感を呼ぶんだろうけど、逆に言えば八方美人になる危険性もある訳で
そこを考えると多少軽薄なイメージのある哲朗の方がこういう修羅場を生まずに済むのかもですね。
そんな彼を繊細と言い切った美桜ちゃん、
彼女の言う通り彼もまた器用貧乏な良い男なんだよな。
って事で個人的には哲朗と美桜ちゃんの関係に特に注目してます!って〆で。
何にせよラブコメで毎週続きが気になるのは貴重ですよね、と。




次回予告観てたら、哲朗の取り合いっこ?みたいなシーンがあって早くもニヤニヤしてしまった(笑)。
女の子の可愛さと青春の儚さを両方搾取出来る良いアニメですね。めっちゃ楽しいです!感想書くのもね。



ちはやふる 第19話「ながらへば」 感想

2012-02-15 01:51:10 | アニメ





アナライザー。




分析家としての千早。今までは新との出会いで学んだ方法論を活かしたかるただったが
ここに来て視野を広げ始めて周りの人間の長所も取り込むようになった。
一点突破ではなく
その他諸々の要素を磨いてオールラウンダーへの道へ。今までも素晴らしい試合の連続でしたが
彼女が隙を失くす事によって更に素晴らしい試合が見れるかもしれない。そう思うとワクワクします。
取り分け、ミスの描写に関しては先週含めてとても印象深かった。
これまではそう感じてなかったのですが
こうやってじっくり描かれる事でようやく分かる重要性と緊張感。一本調子じゃない作りがいいっすね。
お陰で常に感情移入して観られるのも流石、今週も抜群の安定感でした。

「どっちが勝ってもおかしくはない」って見解で行われてた試合だったと思うんですけど
終わってみれば本当にどっちが勝っても~って試合だと感じた事に驚く。
それ即ちリアリティがある、ってことですよ。
ぶっちゃけ、太一がギリギリで勝つって踏んでたし、実際そういう話の流れでもあったと思う。
西田くんが運命戦を忠実に遂行しようとしてて、でも太一はその状況でも勝とうと頑張ってたって流れだから。
そのストイックさの差で太一が勝利するんだろうな~って思ってたら、西田くんが勝利した訳で
これもまた色々と読めなくて面白いなー、と。
太一の敗因としては逆に色々考えすぎた事が仇になったって事だと思うんだけど
視聴者としてはより一生懸命な心情を曝け出してる方が勝つって思っちゃう訳で、その辺も上手いなって感じる。

一生懸命と言えば聞こえは良いが、その分気負いだったり肩に力入りすぎで
空回ってしまう、無駄な体力を消費してしまう危険性がある。
その観点から考えると、セオリー通りをきちんと守る、って選択をした西田くんの方が正しかったんでしょう。
そういう両方とも立てるっていうか、それぞれの長所を浮き彫りにする作品の方向性もいいなあ。
西田くんと太一の友情を感じさせる終わり際のシーンもとても良かった。
ストイックに考えすぎる太一にとっては、
ああいう柔らかいやりとりはいいクッションになっただろうな。とはいえ最終的に運命戦だったって事は
実力的にはそう違わない、五分五分って解釈も出来るのでライバル的な視点でも色々楽しみですな。
勿論かなちゃんの初勝利のシーンもめちゃめちゃ爽やかで素晴らしかったと思います!




しかし準優勝がトラウマな西田くんだから、ここで優勝出来たのは本当に良かったって想いもある。
その分太一は努力家としてまた次の大会でリベンジして欲しいものですね。