茶麻「あいうら」1巻読了。
正直面白かった(笑)。
いやもう大好きかもしれないッスこれ。
何が面白いって言われたら単純にネタの精度が高いんですよね。
基本的なフォーマットは女子高生の日常って事で
ありふれたテーマだし
ありふれた絵柄だし
こと新鮮さに関してはゼロです、と言ってもいいくらいのオリジナリティのなさ。
でもその分ネタの純粋な楽しさだったりテンポが非常に良い。
何かに似てる、っていうのは
いつの間にかマイナス的な意味合いで使われるようになってる節があるけれど
その作者の地力が高ければ全然問題ない
むしろまだまだいけるな、って。
女子高生の日常。
いや、というよりはラブコメディみたいに一つのジャンルに定着しちゃえばいいんじゃないかな。
そんな風に思えたのは、単なるまったりではなくきちんとコントみたいに笑えるネタが多かったからなのかも。
もっと言うと、オマージュ作品的な雰囲気もするんですよね。
あずまんがからけいおんまで、様々な作品の要素をひっくるめて上手く整理して
一つの作品として提示しちゃってる感じ。
所謂日常もののベスト、的な。
はかせみたいな先生も出てくるし、ひだまりのようなデフォルメもあって、良い具合に世代感が出てるから
自然とどのキャラも馴染みやすくてサクサク読めるような入り口の広さがある。
その上で一つ一つのネタがきっちり面白いので
ある意味ズルい作品なんだけど(笑)。
それでも、この漫画の方法論っていうか作り方、見せ方は個人的に凄く好き。
絵柄もサッパリとした読みやすさは評価されるべきだと思うし
正直現時点でも相当お気に入りッスね。
キャラに関して言えば、それぞれに役割がきちんと用意されてるのが素晴らしいですね。
とことんベタを踏襲して来てる感覚といいますか
日常もののお約束に忠実な感じ。
気が付けば、見慣れないジャンルとして始まった日常ものにもテンプレが出来ていた、って事で
その解釈と構築の仕方も手際の良い作品という印象
ボケ・ツッコミ・マスコット。
先生も天然。
という事で普通に読む分でも差し支えなく楽しめるキャラ構成、読んでて退屈はしなかったし
この手の作品の場合どうしても読むペースがちまちまになりがちですが
これは一切手を緩めずに読み切ることが出来た。
それって結構凄いことだと思います。
元気が良くてわんぱくな奏香とツッコミだけどやる気なさげな彩生、小さくて可愛い歩子、
メインの3人娘も個性豊かな先生たちもみんな好きでどうでもいいキャラがいない。
そんな無駄のなさもまた個人的に大きく評価したいポイントですね。
正直大して期待せずに、そこそこだろうって感じで購入したんですが
これがなかなかどうして期待以上に面白かった。
本当に
一つのジャンルとして~って普通に思えたのは意外と初めてかも。なんかイイです、この作品。
そして個人的に「アユコング」ってあだ名は好きだった(笑)。意外とギャップで可愛いと思うけど!