アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

ムラサキ芋の甘納豆

2012-03-06 09:59:33 | 手作りのたべもの
大豆も小豆もたくさん作っている近所の友人・Gさんが、ムラサキイモをくれました。「小さいし、あんまりおいしいものではないけれど、もらって」といって。

  数年前に、知り合いがムラサキイモで染めたら美しい紫色になったからといって、小指ほどのムラサキイモをたくさん下さったことがあります。それで私も染めてみたのですが、どういう加減か、紫色にはならず、きれいなグレーが出たことがあります。
今度こそ、紫色にしてみたかったので、喜んでいただきました。

  でも、冬の間、外にある作業場ではバケツの水がすぐに凍ってしまって、染め作業はほとんどできなかったので、少しあたたかくなってからと思ってそのままほうっておきました。

  あるとき、Gさんを訪ねたら、「あのムラサキイモで芋甘納豆を作っているの」といって、製造途中のイモを食べさせてもらいました。干す前なので、まだしっとりしていましたが、なかなかいけます。まずいといわれるムラサキ芋が、おいしくなっています。

  芋甘納豆は、甘納豆の芋版。京都にいたころ、三条小橋の角にあった豆菓子専門店で、大粒の白いんげんの甘納豆といっしょによく買ったものです。あれが家でできるなら、すごい! 

  
  彼女に大体のレシピを教えてもらったので、さっそく作ることにしました。念のため、ネットで検索も。サツマイモと砂糖の量が同量なので、かなり甘そう。それで、砂糖の量は少し減らすことにしました。

   ムラサキ芋800g 粗糖600g 水カップ1

  イモは、輪切りにし、切った端から水に漬けます。切り終わったら鍋に入れ、新しく水を入れて、10分ほど煮てざるにあげます。

  たっぷりの湯にイモを入れて沸騰したら弱火にして煮ます。煮すぎないよう気をつけて。竹串がすっととる程度になったら火を止め、ざるにあげます。

  鍋に水と半量の粗糖を入れ、煮溶かしたらイモを入れます。弱火にして煮立ったら火を止め、一晩放置します。はじめは、水が少ないのでイモの全部にシロップがいきわたらないので、心配になって少し水を足しましたが、じきに砂糖が溶けてきてひたひたくらいの水分量になりました。入れなければよかった。

  翌日粗糖を100g加えて、また弱火で沸騰するまで煮ます。残りの粗糖がなくなるまで、これを繰り返します。

  私は、粗糖をすべて入れてからも、一日に一回ずつ火を入れてそのまま3日ほど放置したら、シロップがトロッとしてきて、あまい芋煮になりました。熱いうちに箸でそっととりだし、パッドに広げた粗糖にまぶし、ざるに広げます。

  ほんとうはグラニュー糖にまぶすのですが、うちにはなかったので、粗糖で代用。粒が大きいのでうまくまぶせませんが、かなり甘いものなので、さらに甘くすることもなかろうと思って、べとべとのまま、ざるに乗せました。

  水気が出たところは場所を変えて、ストーブの下においてみたり外においてみたりしながら適当にひっくり返し、干すこと数日、だいぶ乾いてきました。

  なかなかいい感じに仕上がりました。表面が固く、中はしっとり柔らかい。かなりあまいのですが、おいしい。見た目はきんつばみたい。芋味はするけれど、下品ではありません。染めはできなかったけれど、かなり上等のお菓子に変身しました。

  ところで、鍋に残った紫色の甘い汁は、固めにゆでた小豆を入れて煮ました。私は小豆を煮るとき、まったくゆでこぼさないので少々アクが残るのですが、いつもよりさらに赤紫に仕上がった小豆に、アクはほとんど感じられません。芋のアクと相殺したのか、不思議なことです。この甘い小豆は、試作中の卵なしケーキに、カボチャやお茶粉とまぜて入れてみました。

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