いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本の独自性。 independent standing of japan

2023-03-23 20:25:53 | 日記
 (1)岸田首相はゼレンスキー大統領からウクライナ訪問の要請を受けていて、政府としてもG7国として唯一日本のリーダーがウクライナを訪問していない気後れ、気兼ねがあったとみられる。岸田首相も何としてもG7国議長国として5月のG7広島サミット前にはウクライナ訪問を実現したい意向が強かったといわれる。
 
 (2)そうして外国首脳との会談が立て込んだ3月にあわただしくインドを訪問し、そのまま日本に帰る最終日に政府専用機から民間チャーター機に乗り換えて急遽ウクライナを訪問してゼレンスキー大統領との会談を実現した。
 岸田首相のウクライナ訪問はWBC準決勝日本対メキシコのTV画面に速報として知らされて、衆目のこととなった。

 (3)後でわかったことだが、すでに岸田首相のウクライナ訪問は直前に露側に知らされていたというから速報まで知らなかったのは日本の国民、国会、与野党ということになる。露側に出発前にすでに岸田首相がウクライナ訪問を通知しているのだから、日本の国民、国会、与野党には通知して事前承認をとってもよかったのではなかったのか。

 (4)露側には直前の通知でよかったが、日本の国会への事前承認は岸田首相がインド訪問に出発して本人が日本にいない直前というわけにもいかない技術的な事情はある。岸田首相の戦時下のウクライナ訪問は日本にとって重要案件であり、露側が直前に知っていた情報を日本の国民、国会、与野党が知らなかったというのは岸田首相がG7国を歴訪して米国などに日本の防衛費増強、反撃能力(敵基地攻撃能力)保有の政府方針を国会で説明する前に実施していた構図と同じだ。

 (5)日本の国民、国会の頭ごなしに米国などG7国に先に政府方針を説明して回るという岸田首相の得意のトップダウンの順序逆転の発想で、これはよろしくない。G7国で唯一日本のリーダーだけがウクライナ訪問をしていない気後れ、気兼ねがあったといわれているが、確かにG7国首脳が戦時下のウクライナを訪問して自由主義国として露のウクライナ軍事侵攻に連帯して対応、対抗する意義は大きく、大事だが、国の事情もありウクライナから遠く、戦時国訪問の安全保障がない日本の地政学的問題、立場もあり、ウクライナ訪問だけが日本の連帯表明、方法論(methodology)とはいえない。

 (6)中国、露との外交、経済的つながり、関係もアジア、北方4島で他のG7国より特別なものもあり、外交的働きかけが日本の特徴でもある。日本の戦時下でのウクライナ支援は他のG7国と違い兵器供与はできずに、憲法上の制約の中での殺傷性のない装備品支援、人道平和支援に限られることもあり日本の独自性(independent standing of japan)はある。

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