いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

習主席の動向。 tendencious judgment of president Shu

2023-03-30 20:21:24 | 日記
 (1)ゼレンスキー大統領が今度は中国習主席のウクライナ訪問を要請した。習主席はこれまで露のウクライナ軍事侵攻には停戦を含めた一定の距離を置いた姿勢がみられたが、異例の習体制3期目の最初の訪問としてプーチン大統領と会談して露との協力関係を強調してみせた。
 米国などは中国が露に兵器供与を計画しているとして批判し、警戒を強めているが、そうした中露協力関係を示した習主席の露訪問だった。

 (2)それを受けてのゼレンスキー大統領の習主席へのウクライナ訪問要請で、習主席の露訪問の目的、意図を習主席へのウクライナ訪問要請で推し量ろうという意図もみえる。ついでにプーチン大統領のウクライナ訪問も要請してみたらどうかと思うが、さすがにこちらの方は停戦の話し合いをするために双方の指導者同士が会う必要があるという話しはあったが、双方が相手国の不誠実を理由に実現していない。

 (3)現在は露は兵役延長による兵員増強、ベラルーシへの戦術核の配備、ウクライナは米欧の兵器供与を受けて露がウクライナから完全撤退しない限りは停戦はないとの強硬姿勢を示して譲らずに、こう着状況ともいわれている。
 そうした時の習主席の露訪問で、プーチン大統領との会談で何が話し合われたのかゼレンスキー大統領としても気になるところで、習主席へのウクライナ訪問要請につながったと考える。

 (4)中国は北朝鮮の核開発には反対を表明しており、露のベラルーシ戦術核配備には反応をみせてはいないが習主席の露訪問後のプーチン大統領のベラルーシ戦術核配備の表明であることをみると時期的に中国に理解を求めた中露会談だったのではないかとも思える。
 中国の核に対する北朝鮮との対応の違いは、露はすでに核保有国であり中国の軍事的バランス、立場に変化を与えるものではなく、戦術核配備となれば影響力が限定的であることも影響しているのではないのかと考える。

 (5)習主席がゼレンスキー大統領のウクライナ訪問に応えるとは考えられずに、無視するのか、何らかのメッセージを表明するのかわからないが、ウクライナ戦争では一応当事国でない中国の動向がカギを握るとみられるだけに注目されるところだ。
 
 (6)米国が中国の露への兵器供与を指摘して警戒しているだけに、中国の動向によってはバイデン大統領と中国とのあらたな米中対立構図が生まれて世界経済にも米中経済戦争時代に逆戻りする危惧はあり、インフレ、物価高対策に苦しむ世界経済にはさらなるむずかしい問題を抱えることになる。

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