いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

冒険の失敗。 risky miscarriage

2020-05-19 20:24:27 | 日記
 (1)ソフトバンクGの1~3月期の最終損益が1兆4381億円の赤字(報道)となった。昨年はトヨタに次いで国内企業として1兆円超の営業利益を計上してIT、スマホ、通信時代を象徴するリーディングとして話題となったが、すべてははき出した大幅減益だ。米国企業買収、投資先が「乱脈経営で巨額の損失」(報道)で打撃影響を受けた。

 (2)カリスマ経営者頼りの間口の狭さが企業経営に影響したもので、かっての六本木ヒルズ族として若いベンチャー経営者によるライブドアの時代の寵児(ちょうじ)としてもてはやされ注目を集めながら、無理を重ねてとりつくろう粉飾決算で破局した例を(同じではないが)思い出す。

 (3)ソフトバンクGの場合はもっと足が地に着いた企業というプロ球団経営もするイメージで、経営はいいときもあれば悪い時もあると割り切って落ち込んでばかりはいられないという思いもあるだろうが、それにしても1兆円超の赤字決算は異例のことだ。

 今後は孫正義社長の自己資産、資金での投資にとどめて再生をはかり「用心しながら投資をしていく」(報道)という。

 (4)アップル、マイクロソフトなどの新経済時代の経営手法で注目を集めて、IT、スマホ通信技術開発よりは金融、投資で業績拡大を続けてきた企業体質がカリスマ経営者頼りの間口の狭さ、あやうさが今回1兆円超の赤字を生む弱点としてあらわれた。

 今後も孫社長の自己資産、資金活用、投資による再生を目指すということで、企業体質の脱皮ははかれずに「冒険」(risky)は続くことになる。

 (5)トヨタとソフトバンクGの新時代通信、輸送コネクト業務提携もこれからで、ソフトバンクGの業績巻き返しには多様な連携で間口を広げなければならないだろう。ソフトバンクGの孫社長がかってのライブドアの道ではなく、カリスマ企業としての「冒険」の失敗(risky miscarriage)を乗り越えて日本を代表する世界的企業としての再生は日本経済にとっても必要とされて求められる。

 

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