(1)米国との直接対話を熱望してきたのは北朝鮮側だ。そのための核実験でありミサイル発射による挑発、威嚇だった。オバマ前政権は中国を巻き込んで6か国協議で対応してきたが、主張だけで具体的、建設的、合理的な成果は得られずに継続はされていない。
トランプ大統領になって北朝鮮のミサイルが米国本土射程の脅威から、北朝鮮の非核化を目指す米朝首脳会談を実現させて見返りとして北朝鮮の核実験、ミサイル発射を中止する成果を得た。
(2)しかし昨年と今年2回の米朝首脳会談は北朝鮮の非核化に向けて「約束」はしたけれど実現プロセスのない実効性のないもので、期待とは裏腹に悪い方向に向かうという米朝首脳会談の「読み違い」と「限界」(mis-read and limitation)を示すものだった。
北朝鮮としては米国との直接対話が主目的であり、非核化に向けた譲歩など考えていないという現実を示しただけだ。
(3)北朝鮮の米国との直接対話を実現して、一部の核施設の廃棄と引き換えの国連安保理などの経済制裁全面解除を目論むものであり、北朝鮮としては2回目の首脳会談で早くもそれを全面に出して交渉したようだが、米国側がようやく北朝鮮の意図、完全非核化には応じないという戦略をみて2回目の米朝首脳会談は物別れ、決裂して世界の失望を買った。
(4)米朝直接対話の意図、目論みが最初からかみ合わないもので、トランプ大統領としても北朝鮮の完全非核化を目指したものではあったろうが詰めが甘く、準備不足で北朝鮮の意図、目論みを見誤ったことは間違いない。
トランプ大統領が2回目会談前には北朝鮮の経済発展の潜在力を持ち上げて経済支援まで口にしながら完全非核化の成果を求めたのだろうが、北朝鮮としては米国と対等に対峙する手段としての核保有は堅持するという根本原理は崩せずに「限界」を知ることになる。
(5)北朝鮮としては熱望した米国との直接対話を2回も実現しあわよくば米国の経済支援、経済制裁解除を実現しようと目論んだが、子どもだましにもならない提案ではこちらもそうは甘いものではなかった。
米朝首脳会談の両方の意図、目論みがまったくかみ合わない「限界」が見えたことで、今後の展開がどうなるのかわからない構図となってきた。トランプ大統領が首脳会談の継続は示唆しながらも3回目の会談は未定と言っているように、読み違い、限界を甘く見て双方に本格的な戦略の練り直しが必要になっている。
(6)事前担当者間の打ち合わせ、準備、調整も十分でなく、首脳同士での直接話し合いで決着できると踏んだのかもしれないが、金委員長は2回目会談を控えて側近と入念な打ち合わせ報道もあり、北朝鮮の国を挙げての根本原理、利益堅持の姿勢をトランプ大統領は読み違えたというところだ。
問題はそれでも北朝鮮が熱望し念願だった米国との直接対話を実現してこのまま引き下がるともみられずに、どうでるのかだ。
(7)北朝鮮の非核化に向けては悪い方向、ベクトルに向かっており、それでも北朝鮮としてはいきなり核実験、ミサイル発射を再開するということもせずにしかし核施設の温存ははかあるということは考えられて、米朝とも首脳会談での実利を得たものはなくトランプ政権の「限界」を見せられた。
トランプ大統領になって北朝鮮のミサイルが米国本土射程の脅威から、北朝鮮の非核化を目指す米朝首脳会談を実現させて見返りとして北朝鮮の核実験、ミサイル発射を中止する成果を得た。
(2)しかし昨年と今年2回の米朝首脳会談は北朝鮮の非核化に向けて「約束」はしたけれど実現プロセスのない実効性のないもので、期待とは裏腹に悪い方向に向かうという米朝首脳会談の「読み違い」と「限界」(mis-read and limitation)を示すものだった。
北朝鮮としては米国との直接対話が主目的であり、非核化に向けた譲歩など考えていないという現実を示しただけだ。
(3)北朝鮮の米国との直接対話を実現して、一部の核施設の廃棄と引き換えの国連安保理などの経済制裁全面解除を目論むものであり、北朝鮮としては2回目の首脳会談で早くもそれを全面に出して交渉したようだが、米国側がようやく北朝鮮の意図、完全非核化には応じないという戦略をみて2回目の米朝首脳会談は物別れ、決裂して世界の失望を買った。
(4)米朝直接対話の意図、目論みが最初からかみ合わないもので、トランプ大統領としても北朝鮮の完全非核化を目指したものではあったろうが詰めが甘く、準備不足で北朝鮮の意図、目論みを見誤ったことは間違いない。
トランプ大統領が2回目会談前には北朝鮮の経済発展の潜在力を持ち上げて経済支援まで口にしながら完全非核化の成果を求めたのだろうが、北朝鮮としては米国と対等に対峙する手段としての核保有は堅持するという根本原理は崩せずに「限界」を知ることになる。
(5)北朝鮮としては熱望した米国との直接対話を2回も実現しあわよくば米国の経済支援、経済制裁解除を実現しようと目論んだが、子どもだましにもならない提案ではこちらもそうは甘いものではなかった。
米朝首脳会談の両方の意図、目論みがまったくかみ合わない「限界」が見えたことで、今後の展開がどうなるのかわからない構図となってきた。トランプ大統領が首脳会談の継続は示唆しながらも3回目の会談は未定と言っているように、読み違い、限界を甘く見て双方に本格的な戦略の練り直しが必要になっている。
(6)事前担当者間の打ち合わせ、準備、調整も十分でなく、首脳同士での直接話し合いで決着できると踏んだのかもしれないが、金委員長は2回目会談を控えて側近と入念な打ち合わせ報道もあり、北朝鮮の国を挙げての根本原理、利益堅持の姿勢をトランプ大統領は読み違えたというところだ。
問題はそれでも北朝鮮が熱望し念願だった米国との直接対話を実現してこのまま引き下がるともみられずに、どうでるのかだ。
(7)北朝鮮の非核化に向けては悪い方向、ベクトルに向かっており、それでも北朝鮮としてはいきなり核実験、ミサイル発射を再開するということもせずにしかし核施設の温存ははかあるということは考えられて、米朝とも首脳会談での実利を得たものはなくトランプ政権の「限界」を見せられた。