いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

20年五輪開催地。 open city of '20th year olympic games

2013-09-07 19:43:50 | 日記
 (1)2020年夏季オリンピック開催地(open city of '20th year olympic games)がいよいよ日本時間明日早朝にIOC委員の投票によって決定する。
 オリンピック発祥地ギリシャ・アテネの歴史的背景から103名IOC委員の40%以上を占める欧州委員(44名)の存在のとおり、IOCは欧州地域主導の組織でありその意向が大きく開催地決定にも影響力を持つ。

 最終選考に残った東京、イスタンブール、マドリード3都市の争いだ。当初は前回立候補(支持50%台)に比較して今回は立候補他都市と遜色のない70%台と高い支持率を得て、政治的、経済的安定に加えて大会運営能力にも評価のある高い総合力のある東京が、政情不安に経済不安に直面している他の立候補2都市よりも先行しているとみられていた。

 (2)最近の予想では、その後の7月開催のプレゼンテーションでのスペイン皇太子のスピーチが好評を得て(報道)マドリードが支持を盛り返して横一線かマドリードがリードとの報道も聞かれる。

 やはり皇室の多い欧州でのIOC欧州委員に対する皇室外交(royal diplomacy)の影響力は大きく、前回立候補時も当時の石原都知事は皇太子の総会出席を要請したが宮内庁から断られた(報道)経緯があり、今回はめずらしく比較高い開催支持率に押されたのか、宮内庁は未練、苦渋たらたらではあったが皇室から語学堪能な高円宮妃の出席が決定して、総会に出席して東京プレゼンテーションの冒頭に大震災支援のお礼をかねてスピーチをすることになっている。現地報道ではおおむね高評価をもって迎えられている。

 (3)ところが一時は先行していたと見られていた東京は、ここに来て福島第一原発事故の深刻な汚染水漏れ問題がメディアを中心に大きく取り上げられて、東京招致団への厳しい質問が続いており、大震災支援へのお礼スピーチがどういう効果をもたらすのかわからない現状だ。

 欧州に次いで23名のIOC委員のいるアジア地域も、日本と中国、韓国との対立関係が影響して一致して東京支持という状況にはなく不安材料となっている。東京の開催趣旨の中に震災復興が入っているのも、東京開催地との関連性が希薄なところにかえって最近の深刻な原発汚染水漏れと関連づけられて不利益となることが予想もされる。

 (4)福島第一原発事故による放射性物質拡散には当時の来日外国人の反応は極めてシビアなものがあったように、海外からの不信感は根強いものがある。
 政情リード、政治思惑のノーベル平和賞先行とは違って、平和の祭典の安全性、実現性、実行性のオリンピック開催地の適性判断であるだけに、リスク支援にばかり偏向することも働かないIOC委員の事情もある。

 欧州委員としてはマドリードを支援して欧州全体の経済不安からの脱却のきっかけにしたい意向も働くのではないのか。
 
 (5)東京が開催地を射止めるのは、政治、経済、運営力の高い総合力を反映して1回目の投票で一気に過半数の支持を集めて決定することが考えられる。
 1回目でどこも過半数を得られずに2回目の決選投票に持ち越されれば、欧州マドリードが俄然有利に働くのではないのか、そんな構図だ。

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