いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

コミッショナーと駐米大使。 commissioner and japanese ambasador to u.s.

2013-09-20 19:38:17 | 日記
 (1)日本プロ野球機構の加藤良三コミッショナー(commissioner)がようやくというか、しかし唐突で突然の辞任表明となった。
 今年6月にそれまでの「飛ばないボール」の統一球が実は「飛ぶボール」に公表されずに勝手に仕様変更されていたことが発覚して、これに加藤コミッショナーが「知らなかった」(報道)と釈明し、事は事務局が勝手に変更していたということにして、これを「不祥事とは考えていない」と突っぱねて責任転嫁のうえにコミッショナー責任を取ろうとはしなかった。

 当然のようにファン、選手、球団オーナーからは批判の声が上がり、報道によると今年の札幌でのオールスター戦でゲーム前に紹介された加藤コミッショナーに観客から大ブーイングが浴びせられたといわれている。

 (2)データ上も今年は昨年と比較してホ-ムラン数が格段に増えて、結果として50年近く破られなかった王貞治さんのシーズン最多ホームラン55本がバレンティン選手によって記録更新されるという記憶、記録に残るシーズンとなった。

 加藤良三さんは元駐米大使で野球好き(野球通かどうかはわからない)で知られて、日米野球界に精通している経験を買われてか日本プロ野球機構コミッショナーに就任した。同コミッショナーといえば、法廷での裁判長のような役割を担(にな)う日本プロ野球機構の裁定代表者だ。

 (3)駐米大使の経験からか、11年に自らプロ野球の公式ボールを国際ゲーム(米大リーグ)の使用球に近い統一球にして、日本プロ野球の国際基準化をはかり米国メジャーリーグに対抗するレベルアップを主導したといわれている。

 「飛ぶボール」発覚事件では統一球を主導した加藤コミッショナーがその統一球の仕様変更事実を知らなかったとして事務局の勝手な仕様変更としたが、日本プロ野球機構の権力構造、構成からはとても理解しがたい理不尽(unreasonableness)な説明、釈明であり、統一球導入を主導した加藤コミッショナーに相談もせずに統一球の仕様変更など社会常識的にはとても考えられない権力構造関係だ。
 コミッショナーの責任逃れにしても、あまりに理不尽で幼稚な手法であった。

 (4)駐米大使(japanese ambasador to u.s.)も勤めた重責経験者が、容易に理解できる歴然とした無責任表明、説明、釈明であった。
 統一球導入は日本プロ野球の公平、公正、レベルアップに一石を投じたが、「裁判長」としての絶対権威主義がパラドックス(paradox)として自らの権威、影響力を過信してプロ野球を思いのままにあやつろうとする姑息な策略に走りすぎた落し穴ではなかったのか。

 (5)結果としてホームランを量産して49年ぶりの新記録達成のシーズンになったように、プロ野球をおもしろくしようという意図があったのではないのか。それならそれで公に討議して、プロ野球の興味、醍醐味、スリリングな楽しみ方を主張すればよかったことだ。
 それこそがコミッショナーのするべき、とるべき方法論だった。

 (6)しかし、こういう結果だけを求めて手段、方法を選ばず、責任転嫁を顧(かえり)みない権威構造主義の精神構造の人が、日本にとって政治、外交、経済の最重要国で軍事同盟国の米国大使を勤めていたことを思うと、もうひとつの日本にとっての不幸(unhappiness)なことであった。

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