水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

アルカリ釉

2009-05-22 09:31:10 | 雑感(5)その他
 古代中近東の陶器をみていると、釉薬はアルカリ釉、と説明されていることが多い。

 アルカリはアラビア語であって、アルが定冠詞、カリは木灰だそうだ。なーんだ。

 が、これがなかなか奥深い。例えば、トルコの焼き物の色に緑がかった青がある。これはアルカリ釉に酸化銅を混ぜた釉薬だそうだ。ん!木灰に酸化銅を混ぜたら、日本では、織部の緑ではないですか。なぜ、緑がかった青と緑とに、違いがでてくるのでしょうか。どうも、トルコの木灰の中に含まれる鉛の多さが影響しているらしい。

 木は土中のミネラル成分を吸い上げる。したがって、木灰の成分はその土地のミネラル成分を反映する。とすると、土中のミネラル成分は地域毎に微妙に異なるはずである。この異なりが、陶器の地域性のもとになっている、と考えたい。
人工的に合成された釉薬の風合をものたりなく感じるのはこんなところに原因がある、と一人合点している。

 上で使った「アルカリ」は、我々が通常化学で使う、「酸・アルカリ」のアルカリと同じ。念のため。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。