水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(4)

2014-09-19 10:59:13 | 古今和歌集
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69 春霞たなびく山のさくら花 うつろはむとや 色かはりゆく

題しらず

読人しらず

うつろふ(移ろふ)=①移転する、②変色する、③色があせる、④(花が)散る、⑤染まる、⑥変心する。
④ですな。


春、霞がたなびいている山肌の桜の色が変わってきたようだ。もうすぐ散り始めるのだろうか?


古今集には、題しらず・読人しらず、の歌の数が圧倒的に多い。選者の目がどこにあるのか、注意深く読まねばならぬ。

定点観測しているから、短期間における、桜の色の微妙な変化に気づくわけで、我々現代人の生活からは想像もできないことだ。
そういう意味から、つい、権力者の没落を予見した歌、なんて憶測してしまう。