うろ覚えライフ。

巷の旬な話題と情報への個人的意見、日々雑感。懐古・郷愁。漫画・映画・小説・ポピュラー音楽。

母子殺害元少年に死刑判決

2008年04月23日 | 時事社会ログ

 

○光母子殺害、当時18歳の被告に死刑…差し戻し控訴審

 

     1999年4月、山口県光市の会社員本村洋さん(32)方で、妻の弥生さん(当時23歳)と夕夏(ゆうか)ちゃん(同11か月)が殺害された事件で、殺人、強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた元会社員(27)(犯行時18歳1か月)の差し戻し控訴審判決が22日、広島高裁であった。

      ‥ 犯行について「極めて短絡的、自己中心的で、結果は極めて重大」と指摘したうえで、死刑を回避すべき事情があるかを検討。事実認定を争う差し戻し審での元会社員の態度について、「自分の犯した罪の深刻さと向き合うことを放棄し、死刑回避に懸命になっているだけで、遺族への謝罪は表面的。反省謝罪の態度とは程遠く、反社会性は増進した」と述べ、「18歳になって間もない少年であると考慮しても極刑はやむを得ない」と述べた。

 

○変わるか、死刑の臨界点 光市母子殺害

 

      ‥ 元少年に対する量刑は死刑に変わった。判決は、従来の死刑適用基準のあり方が変わってきたことを印象づける内容。約1年後に始まる裁判員制度のもとでは、死刑が増えるのではないかという見方も広がっている。

    ■厳罰求める世論

      ‥ 最高裁が差し戻す判決を出したときに、「これまでの判例より厳しい」と感じた裁判官は多い。「少年事件であるため死刑をちゅうちょしてきた裁判官には、重大な影響を及ぼすだろう。

      ‥   厳罰を求める世論に加えて、「被害者参加制度」も今年中に始まる。犯罪被害者や遺族が法廷で検察官の隣に座り、被告や証人に直接問いただしたり、検察官とは別に「死刑を求めます」と独自に厳しい求刑ができたりするようになる。このため、「死刑が増えるのでは」との見方がある。 ・・・ 

 

 

 どういう結果が出たにせよ、この件、全部が悲劇であることは間違いない。

 悲劇が起こってしまい、その悲劇が生む悲劇が進み始めれば、もう元には戻せない。当然。絶対。悲劇は終わりが無いように続く。悲劇が何人もの人たちの心を、傷つけ蝕み続ける。もう還って来ない。悲劇は元には戻せない。

 基本的に、人間は愚かに出来ている。何だろう?教育かなあ。それでも、人間の愚かさを少しでもくいとめるのは教育か。

 自分の人生を棒に振って、棒に振らざるを得ない状況に叩き落された訳だけど、被害者遺族の本村さんは九年という長い年月を掛けて、現代の制度化で死刑判決を得る、という仇討ちを果たすことが出来た訳か。それが最愛の妻子に対する絶対の義務で、自分の全人生掛けた手向けで、自分の人生の至上の目的になってたのかも知れない。今、達成感はあるのか?でも絶対に大きな虚しさもあるんだろうな。元には戻らないんだし。結局、何処まで行っても悲しみしかない。

 僕のような根性無しの人間には、本村さんのことを何だかんだと語る資格は無い。本村さんが胸を張って通る時、僕は顔を見られないように植え込みの影にひっそりしてる感じだ。(僕には本村さんの精神力は持ちえない、という恥ずかしい気持ちで。)

 

 最近のニュースを見聞きしていると、本当に凶悪な犯罪が多い。何だか、今日も昨日も一昨日も、と毎日、殺人事件のニュースを耳にしている感じだ。コンビニ強盗のニュースも毎日のように聞く。世の中はひどい格差社会が進行していて、生活苦にあえぐ人たちが増加している。職の無い若者や、本来ならば働き盛りの者が事件を起こす。弱者がさらに弱者を襲い、昔に比べると何だか簡単に人の命を奪う。割と簡単に人殺しが出来てしまう。

 死刑は必要だ。人を殺せば、恐ろしい裁きが待っている、というのは絶対に必要だ。本当は、刑務所も恐いところだ、というイメージが必要なのだ。今は、犯罪者でも人権が守られる、というのが世間に広く知れ渡っている。自由はかなり制限されても、刑務所はけっして恐いところではない。人一人を殺しても、一人なら死刑にはならない、という決まりのようなものも知れ渡っている。絶望して、死刑になりたくて何人もの人を凶器で襲う、凶悪犯罪者が出て来ている。

 犯罪抑止効果としての、恐ろしい厳罰は絶対に必要だと思う。無期懲役は20年も経たずに出所できるし、刑務所とは強制収用所のような恐ろしいところではない。

 非常に自分勝手で自己中心的で、自分と何の関係も無い見知らぬ人間も簡単に殺すような、冷酷で非情な凶悪犯を生み出さないような対策は、社会のシステムから警察力、教育まで、何も手立てはないものなのだろうか?どうにかできないものなのか?

 弱者がさらに弱者を殺す。悲しいことだ。愚かなことだ。

  

   

   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする