『 映画「ベン・ハー」(1959年)、「猿の惑星」(68年)などで知られる米俳優、チャールトン・ヘストンさんが5日、カリフォルニア州ビバリーヒルズの自宅で死去した。84歳。
直接の死因は公表されていないが、2002年にアルツハイマー病の兆候があることを、自らビデオで告白していた。
イリノイ州生まれ。1950年に映画デビューし、数多くの歴史大作に出演した。モーゼを演じた「十戒」(56年)で知名度を上げ、アカデミー賞で最多タイの11部門を受賞した「ベン・ハー」では、戦車競走シーンなどを熱演、自らも主演男優賞を獲得した。その後も「エル・シド」(61年)、「北京の55日」(63年)などに出演した。
晩年は政治的発言も増え、98年から03年まで「全米ライフル協会(NRA)」の会長を務め、銃規制に反対する象徴的存在となった。 』 ・・
チャールトン・ヘストン、死んだんだ。すっかり忘れていた、アメリカの大物映画俳優だった。僕には、勇ましい歴史的英雄の大作映画の主人公役、というイメージが強いなあ。何か、ヘミングウェイを髣髴とさせるような、昔のアメリカの男性像を象徴するような、勇気ある、決して折れない強い男、という英雄的男性像を表わすような、そういうイメージのある俳優の一人、のような感じだな。
何か、この人はまだジョン・ウエインと同じ雰囲気を持った俳優、という気がする。ジョン・ウエインらのような、西部開拓時代を果敢に生き抜く強い英雄的男性というイメージが主流だった時代の、後期に位置するスター、だったようなイメージを、僕は、チャールトン・ヘストンに持つなあ。
シルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツネッガーというヒーローたちの、ルーツ的存在であり、第一次マッチョ俳優。
まだジョンウエインと同じにおいのするヒーロー俳優だから、保守的で、後年、チャールトン・ヘストンさんは、全米ライフル協会の会長職などにも着いたのかな。ライフル協会の象徴的会長職。アメリカでおっそろしく大きな問題でもあるライフル協会の。
僕は、ジョン・ウエインの映画なんて、小さい頃、親爺がTVの洋画劇場で見てるのを何とはなしに、横でぼーっと見ていた記憶しかない。僕は子供の頃は西部劇なんてあんまり興味なかったしね。
チャールトン・ヘストンは、「猿の惑星」と「十戒」しか見ていない。「十戒」は友達に誘われて劇場で見たが、「猿の惑星」は3作くらいをTVで見ただけだ。チャールトン・ヘストンが主演している、SFの名作が原作の「ソイレントグリーン」が見たかったが、結局見ないままだ。
少年の頃にファンだったアメリカ俳優、という訳ではないけど、印象深い人だった。
全米ライフル協会は、アメリカ社会ではいろいろな意味で非常に大きな存在だ。アメリカには、西部開拓史を物語るフロンティアスピリットや自由を勝ち取る国、という歴史的背景がある。アメリカからよく、銃器に寄る狂気の残虐な事件のニュースが届いて、我々は戦慄する。銃社会は恐ろしい。
一番怖いのは、日本でも最近、アメリカ社会の、そういう暗部を真似たような事件を、若い世代が起こし始めていることだ。これは非常に怖い事態です。
あ、チャールトン・ヘストンさん、「トゥルーライズ」や「プラネット・オブ・ジ・エイプス」の脇役でも出てたんだ。この2作品、見てるけど解らなかったなあ。84歳は大往生の内に入るのかな?