JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

ありありの讃辞 HERMETO+ / HUM WARREN

2009-08-03 22:04:55 | 聞いてますCDいいと思う


最近聞いたクラシカルな「トスカーナ・プレリュード」と一緒に買った、これもまるで知らない人のアルバムです。
イギリスのピアニストが25年も敬愛し続けたエルメール・パスコアールへの讃辞のアルバムです。

ショパンとパスコアールまるで違ういます。
それこそ静謐と混沌を並んで買いました。
ですから演奏もとても違う、叙情派とアバンギャルドという分け方でなく、ピアノの鳴らし方がこうも違うのかと思いながら、甲乙付けがたく楽んで居るのです。
ここら辺がJAZZを聞き続けている理由みたいです。
Huw Warrenという人が、なかなかしっかりしたリズム陣をしたがえて、ブラジルの“驚異のマルチプレーヤー”何でも楽器として使ってしまうエルメート・パスカールへのトリビュートです。
パスコアールをそれほど知っているわけではありませんが、モントルー・ジャズ・フェスティバルのライブは強烈でした。
変態とまで言われる転調や変拍子を組み合わせながら、強烈に印象付けていく演奏は多くの心酔者を作っています。
何でも演奏するので、絞れませんがアコーデオンでは、R・ガリアーノがこの人の曲をずいぶん演奏していて、そちらは曲の美しさが出ていました。
このアルバムピアニストのワーレンのパスコワールに捧げた曲が7曲、パスコワール自身の曲が7曲、ほか1曲です。
1曲目はピアニストの曲で“終わりは始まりと同じ”という曲で15曲目“始まりは終わりと一緒”と循環を作る曲で始まります。
2曲目パスコアールのラインのしっかりした曲にたいして、ピアノがキラキラした音で弾くソロ、ピアニストの25年間の意気込みが伝わります。

それにしても一昨日のピアニスト、Jay D'Amicoとまるで違う音の出しか、アルバムです。良くここまで変わってくれた、逆にJazzの楽しさが身にしみました。
3曲目はピアニストの曲でパスコアールの曲を意識しているのでしょうか、とてもモダンな演奏は、ドラムスが気持ちよく叩いてくれて、ベースも重さ充分このトリオ組み合わせはしっかりと息が合っている感じです。
4曲目はアコーディオンとピアノを組み合わせた演奏で、アコーディオンは軽めな音、パスコアールのピアニカ演奏を思い浮かべます。
5曲目のパスコアールの曲は幻想的で美しいピアノソロ、形を崩さないしっかりしたラインでパスコアールへの思いが確かな演奏です。
6曲目はワーレンの曲で、ベースのソロワーク、ドラムスの反応はキース・トリオの影響が充分で、なおそれがとても上手くハードに展開した演奏です。
7曲目、ヨーロッパらしいアルコの実力を聞かせて、ハーモニーが流れるように美しい曲。
8曲目再びアコーデオンを使った、パスコアール流フュージョンのような曲。
10曲目、循環するテーマのパスコアール曲の演奏はメルドーを思い出しました。キースを思うとき、よくその後メルドーを思うことがあり、後継者の本筋なんてことを思います。
11曲目、トラデショナルなのでしょうか、クレジットにない曲は子守唄みたいなに感じたら曲名は“Nos da Good Knight”聴いたことがあったのでしょうか。
11曲目、12曲目は連なったフリーの演奏で、曲名からも解るワーレンのパスコアールへのありありの讃辞です。
14曲目はパスコアールのこちらは軽やかなサンバで最後の曲は最初に繋がる循環
するアルバムなのでした。


HUM WARREN(p,accordion,key)
PETER HERBERT(b)
MARTIN FRANCE(ds,electric drums)

1. The End is also the Beginning
2. Santo Antonio
3. DP & C
4. Harmonia sem Chronologia
5. Desencontro Certo
6. Cowbois and Shepherds
7. Santa Caterina
8. Jegue
9. All is Sound
10. Briguinha de Musicos Malacos
11. Nos da Good Knight
12. All is Music
13. All is Life
14. Frevo en Maceio
15. The Beginning is also the End
コメント
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