先日、神戸新聞を読んでいたら「電力需要逼迫で使用制限」とあった。よく読むと、今冬(2022年の冬)、大企業などを対象に「電気使用制限」を発令(検討)する可能性があると言う。違反すれば罰金を科すとも言っている。更に一般家庭向けには計画停電を発動するとある。で、ネット記事に、
「テレビ1つの部屋でまとまって見て」萩生田経産相 停電危機回避策を提案ともあった。
萩生田大臣が言うのは、夏場の暑い時期にエアコンを使う場合、家族一緒に集まった部屋で使うようにと、まるで小学生への訓示だ。で、感じたのだが、経産相がこんなことを指示せねばならない日本は、本当にGDP世界3位で、本当に世界の先進国の一員なのかと耳を疑ってしまった。「電力使用制限」を守らない大企業への罰金を科すことまで検討するとは、もはや社会主義の国ではないか。宇宙から見た夜の世界でよく見る写真、煌々と明るい日本・韓国と対象的に暗闇の北朝鮮を思いだしてしまった。
この6月7月も当然のような値上げするとあるが、日本は世界最高の原発技術や世界最高水準の発電効率とCO2削減能力の技術 を保有しているのに、なぜ使わないんだろう。制裁によってロシアから輸入する天然ガスが値上がりしていると言う。欧州がロシア制裁するので高くなるのは素人でもわかるほど当たり前なのに、その対策・対応が遅い。原発を再稼働し、かつ世界最高峰の技術の石炭火力発電を稼働することで原油、天然ガスの高騰を除すことは可能なのに、かつ、安価な石炭を多用する経済的余力のない国にその技術を、なぜ提供しないんだろうかと、思う。50年後、100年後の気候変動を抑制する旗を掲げるのは結構なことだし賛成だが、それより、この夏この冬の大停電を回避し、かつ電気料金の高騰を防ぐ事こそが、現在の政府がとるべき最重要な政策だ。もうすぐ、参議院選挙だが、物事を合理的に考えることが出来ない政党には入れない。
前に書いたが、毎月、一枚の伝票をみて腹が立つことがある。
パソコンに電力料金のお知らせがでる。毎年、毎月、この伝票を見る度に節電を心掛け、蛍光灯は順次LEDに、無駄な電気は都度消しまくって嫌われ、その結果が次の月あるいは次年度に反映されると納得できたが、ここ数年、逆に電気代は上がる一方だ。特に自分が使ってもいない電力料金を請求されると何とも言えない口惜しさがある。それは「再生エネ賦課金」なるものだ。毎月数千円が請求される。なんで我々質素に暮らしている年金受給者が隣近所の太陽光発電の費用を負担するんかと、安全と認可された原子力発電を再稼働させ単価をさげる政策を棚上げにし、「再生可能エネルギー発電促進賦課金」なるを強制的に負担させる理不尽さに今も納得できずにいる。
「再生エネ賦課金」なるを見直せと言いたい。
「再生エネ賦課金」とはなんぞやと調べると、関電のHPには「再生可能エネルギー電気の買い取りに要した費用は、電気の使用者から広く集められる再エネ賦課金によってまかなわれます。再生可能エネルギーで発電された電気は、日々使う電気の一部として供給されているため、再エネ賦課金は、毎月の電気料金とあわせていただいています」と書いている。隣の家の太陽光発電で発生した電気を関電が買い取る費用を、早い話、我々が日々使う電気料金に上乗せして請求している。つまり、寒くなっても電気代節約のために電気を消しているのに、太陽光発電の隣近所の電気代を我々が負担し、隣近所はがんがんエアコンを回しっぱなしにできる仕組み。
先日のNHKは電気料金が過去5年で最高水準になったと放送していた。その理由を発電燃料つまりLNGの高騰を挙げていた。こんな時こそ、原子力発電を稼働させて電気料金の高騰を防ぎ、国民を、電気料金の高騰を嘆いている企業を守るべき政府が、原発再稼働に今一つ積極的でないのは腑に落ちない。
なんで、日本は原子力発電の最高技術や世界最高峰の火力発電技術を持っているのに、政府は何故稼働しないのかよく理解できない。例えば、欧州の大国フランスの例では、先日NHKは「フランスのマクロン大統領は脱炭素の目標を実現するため新たに原子力発電所6基を造り、さらに8基の建設を検討する考えを明らかにしました。マクロン大統領は10日、東部ベルフォールで演説し、脱炭素の目標を実現するには再生可能エネルギーと合わせて原発に頼るほか選択肢はないと強調しました。そのうえで2050年には温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標に向けて、フランス企業が手がける原発を新たに6基造り、さらに8基の建設を検討すると発表しました」と報道していた。一方、日本は福島の事故のあと、原子力発電の安全確保のために設備を全面的に見直したのに、日本政府は原発の再稼働に二の足を踏んでいる。また、日本の石炭火力発電は世界最高水準の発電効率とCO2削減能力の技術を持っているのに、何故世界展開しないだろうと、世界に冠たる技術を持っているのに棚上げし、安価な石炭でさえ買えない国が世界中に沢山あるのに、欧州に合わせ石炭火力発電を放棄する日本と言う国がなんとも不思議な国に見えてしまう。
無責任な政治屋は往々にして、格好良い事を言ってマスコミにほめられる利益は自分のもので、そのコストは我々国民が負担するから、政治家はみんな、放射能でもコロナでもゼロリスクが一番得なポジションにいるが、石炭から作る高価な水素もそうで、政治家が一方的に走ってしまう事に、街の素人年寄りだが一抹の懸念を持っている。誰がこのコスト(水素税や炭素税等)を負担するのだろうかと。これから住みにくい国に日本はなるように見える。
もう一つ、不可思議な日本を感じた事。先日のテレビを見ながら思ったが、イスラエルの国際空港で日本赤軍メンバーが自動小銃を乱射、約100人を殺傷する事件を起こした。その世界を震撼させた日本赤軍を組織したのが、5月28日に出所した重信房子元最高幹部で、20年の刑期を終えて出所し花束を貰っていた場面を何度もテレビで見た。「見ず知らずの人たちに被害を与えたことをおわびします」などと述べていたが、
日本赤軍と言えば、国際テロ集団ではないか。何だか物凄く違和感を覚えた。