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抜き書き帳『正岡子規』(その23)

2016年05月17日 | O60→70(オーバー70歳)
【439~440ページ】《足立たば》抜粋
・足立たば大和山城うちめぐり須磨の浦わに昼寝せましを
・足立たば箱根の七湯七夜寝て水海の月に舟浮けましを
・足立たば二荒の奥の水海にひとり隠れて月を見ましを
・足立たば不尽(ふじ)の高嶺のいたゞきをいかづちなして踏み鳴らさましを
・足立たば北インヂアのヒマラヤのエヴエレストなる雪くはましを

【440~441ページ】《われは》
・世の人は四国猿とぞ笑ふなる四国の猿の小猿ぞわれは
・ひむがしの京の丑寅(うしとら。北東の方角)杉茂る上野の陰に昼寝するわれは
・いにしへの故郷人(ふるさとびと)のゑがきにし墨絵の竹に向ひ座すわれは
・人皆の箱根伊香保と遊ぶ日を庵(いほ)に籠りて蝿殺すわれは
・富士を踏みて帰りし人の物語聞きつゝ細き足さするわれは
・果物の核(たね)を小径に蒔き置きて花咲き実のる年を待つわれは

[ken] 「足立たば」と「われは」の短歌は悲しい景色に違いはないのですが、生きることへ力強い言葉や冷徹な自己認識、日々病人として、目の前の出来事で短歌をこしらえていくエネルギーに敬服せざるを得ません。
とくに、「足立たば」の短歌では想像力の果てに、雄大にして壮大な景色を描いて見せてくれました。死の病にあってもなお、天地を駆け巡り創造の翼を広げる精神に勇気をいただきました。自分にとって、これからも繰り返し読み、生涯にわたって学び続ける短歌だと思っています。(つづく)
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うまいものの頂点を目指す!

2016年05月17日 | O60→70(オーバー70歳)
▼お店の名前と、キャッチコピーについては、とても難しい問題だと思います。昨今では、自己主張型の「俺のフレンチ」「俺の魚を食ってみろ」や、牛肉に特化した「いきなりステーキ」などが面白いと感じていました。
▼そんな中で、先日、新芝浦運河沿いの「ロッキーカナイ」は、考え方に少し無理があるように思います。「日本栄光酒場」でありながら、店名に「ロッキー」を用いるのは矛盾していますね。また、「うまいものの頂点を目指す」ことと、「飾らず飲める、気取らず酔える」ことは両立しがたいと思います。
▼要するに、統一感に乏しいわけですが、目立つという点では成功していると思います。近いうち、どんなものか、実際に飲みに行ってみるつもりです。
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