miyabuの雑記帳

ボケ老人の無責任なお話

汾陽寺と春日の局

2010-03-18 | Weblog
武芸川町から、桜の名所寺尾の千本桜を経て、洞戸に抜ける道が県道59号です。坂の峠にかかる手前を左に降りていく道があります、斉藤林道といいます。この林道は汾陽寺が終点です。

汾陽寺の創建は1441年、美濃地方の守護代をしていた、斉藤利永の手によるものですが、汾陽寺が、「春日局ゆかりの寺」を謳っているので、調べてみました。斉藤利永創建後、斉藤利国が再興、その子孫の斉藤利三(春日局の親)の関係から言えば、縁はありますが、斉藤福(春日局)が生まれたのは、丹後の地で、父親の斉藤利三は明智光秀の重臣として、丹後に領地を持っていたので、直接の関係はありません。

春日局が、参詣に通った道が「局の道」として残っているそうですから、後日、先祖創建の寺と知り参詣したのでしょう。その機会は2度ありました。1629年紫衣(しえ)事件釈明のため幕府の命令で上洛、後水尾天皇に拝謁(この時天皇より春日局・従3位を拝命)2度目は1632年従2位・緋袴着用許可・天酌御盃の拝命による上洛でした。そのどちらかの途次しか機会がなかったはずです。

参詣道には、石畳が敷き詰められ、過っての俤が覗われますが、いまは、参詣者もなく参道は苔に覆われ、踏み跡もありません。斉藤林道の突き当りには、汾陽寺山の登山口がありますので、登山客がときどき訪れます。しかし寺には参詣場所がないので、お庭を見学して引き上げて来ているようです。写真は石畳が敷き詰められた参道。