雨のあとから空気が変わる予報、島岡美延です。
国連でゼレンスキー大統領が演説、世界は「自国の利益」を優先する国の集まり。エンターテインメントの世界ならこんな協力も！？ 映画『コンフィデンシャル 国際共助捜査（22日公開）』をご紹介します。『愛の不時着』ヒョンビン主演最新作。
逃亡した国際犯罪組織のリーダーと消えた10億ドルを追って、韓国に来た北朝鮮のエリート特殊捜査員チョルリョン（ヒョンビン）。北から国際共助捜査の要請があり、捜査の失敗で左遷されていた南のベテラン刑事ジンテ（ユ・ヘジン）が相棒に志願。実は二人は2度目のタッグ。ジンテの義妹ミニョン（イム・ユナ）はチョルリョンとの再会を心待ちにしていた。互いの真の目的を隠しつつ、組織のリーダーの隠れ家に踏み込んだ時、FBI捜査官ジャック（ダニエル・ヘニー）が現れ、激しく争うも、三者三国での共助を誓い、黒幕に立ち向かう――！
イケメン二人に義妹が迷ったり、コメディ要素とアクション要素、てんこ盛り！
涼しげな空気はいつになったら、島岡美延です。秋バテ、という言い方をよく聞くようになりましたが、まだ夏でしょと言いたくなるほど。今日も猛暑日を記録しそうな地方も。
昨日は敬老の日、お元気な高齢者の行動に驚くことばかり。一方、去年の9月13日、91歳で自らこの世を去った（スイスで安楽死）のは映画界の伝説の巨匠。映画『ジャン＝リュック・ゴダール 反逆の映画作家〈ｼﾈｱｽﾄ〉（22日公開）』をご紹介します。亡くなる直前に第79回ヴェネツィア国際映画祭で上映された本作。
『勝手にしやがれ』(60)から『軽蔑』(63)、『気狂いピエロ』(65)、さらに『ゴダールの映画史』(88-98)まで、ゴダール作品の豊富な映像、家族や友人による証言、ゴダールのミューズとなった女優たち、映画監督、批評家へのインタビュー。
それぞれ回想する中に驚くようなエピソードだらけ。「嫌われたい、否定されたい」といわんばかりのゴダール語録、生き方。これからも唯一無二の存在のはず。
「高齢者の高齢化」が進んでいるという敬老の日、島岡美延です。
歴史好きの人は多くても、この情熱はけた違い。映画『ロスト・キング―500年越しの運命―（22日公開）』をご紹介します。2012年、英国王リチャード三世の遺骨が約500年ぶりに発見という驚きのニュース。発掘の立役者は歴史愛好家の主婦！ 日常に不満を抱えた主人公の変化をサリー・ホーキンスが体現。
フィリッパ・ラングレーは職場で理不尽な評価を受け、夫とは別居中。ある日、息子の付き添いで出かけた演劇『リチャード三世』を見て疑問を持つ。シェイクスピアがリチャード三世を冷酷非情な王にしたのでは？ 王の真の姿を追い求め、行方不明の遺骨を探し始めるも、専門家に相手にされず。ついに「きっとここに」と街の中のある場所に辿り着くが発掘には莫大なお金が必要、どうするフィリッパ！？
織田信長や明智光秀の遺骨があると説得して掘り返したら、本当に出たって感じ？ 信じて突き進む強さ、見事！
九月半ばとは思えない暑さの三連休、島岡美延です。「秋まつり」も熱中症対策を。
関東大震災から100年、企画展で「負の歴史」はほとんど見ません。でも「なかったこと」にはできないと、公開中の映画『福田村事件』を観てきました。森達也監督が描いたのは、長閑な日常を暮らす人々がここまで残虐になる、集団心理の恐ろしさ。
大震災から5日後の9月6日、千葉県東葛飾郡福田村で、100人以上の村人たちにより、香川からきた薬売りの行商団15人のうち、幼児を含む9人（1人は妊婦）が殺された実際の事件。讃岐弁を話していたことで朝鮮人と疑われたもの。
「この人たちは日本人だ」「冷静になれ」と声をあげる者がいても、聞こうとしない群衆。目の前の「異物」を排除する、という思いのみで突き進む・・・。水平社宣言の翌年の悲劇。
この100年、「差別」の対象は細分化され、SNSではより強烈に。竹やり、銃剣を言葉に変えて、誰かを刺しているよう。
「女性ならでは」の発言の次は「男性だけ54人」、島岡美延です。内閣改造で5人並べて見せたけど、副大臣と政務官は初の女性ゼロ。
日本の女性たち、どうする？ 「どうせ・・・」なんて言ってる場合じゃない、そんな力強い映画『燃えあがる女性記者たち（本日公開）』をご紹介します。インドの階級差別、性差別と戦うジャーナリズム。
インド北部のダリトの女性たちだけで立ち上げた新聞社カバル・ラハリヤ（ニュースの波）は、紙媒体からSNSとYouTubeを主とするデジタルメディアとして挑戦を始める。ダリトとはカースト制度の外、最下層の「不可触民」として蔑まれてきた人々。カーストに基づく差別が法律で禁止されても、実際の差別は根深い。
カバル・ラハリヤの主任記者ミーラは、子育て、夫の無理解に悩みつつ、みんなを励まし、果敢に現場へ出て、反社会勢力の存在、警察の怠慢など明らかにしていく。「メディアで人を守ることができる」という強い使命感に、脱帽！
運転が不安な高齢者を雇うしかない現実、島岡美延です。デイサービス施設で死傷事故を起こしたのは75歳。常に人手不足、どこもぎりぎり。
内閣改造、大臣は1年余りで何ができた？ モロッコ大地震、なかなか救助が届かず。リビアの大洪水は分裂政府がさらに支援を難しくしていて、政治が命を救わないって辛すぎます。
さて、今月の姿勢テーマ『想像力と筋力をつけて防災対策を』を実践していますか？ 関東大震災から100年。今や入手できる情報量は違うけど、被災して避難するのに体力が必要なのは変わらず。いや、車やエスカレーターに頼る生活をしている令和の人は、大正時代より基礎体力、足の筋力が低下していそう。
食品の備えも「普段食べているものをローリングストック」の考え方が浸透しつつあります。それこそ「普段の体力」を底上げして、せめて現状維持をしっかりして、いつくるかわからない災害に備えるしかなさそう。暑さが落ち着いたら、エスカレーターから階段へ。
刷新アピールより仕事をして、島岡美延です。世襲政治家が3分の1以上の内閣。ジャニーズなしの番組編成、世襲なしの内閣改造、どちらも無理そう。
派閥に配慮の「修正・変更」を見せた顔ぶれ。こちらは、好きなものを徹底的にモディファイ（修正・変更）する人たち。映画『CARモディファイズ（16日公開）』をご紹介します。先日のラジオに、出馬康成監督と主演のくれみわさんが登場。撮影初日、マニア自慢の愛車、500台集合という壮観の光景だったそう。
アリスが働くのはカーマニアのカリスマ、カトリーヌ（カトウー）の経営するBAR。マニアにとって聖地のような場所であり、年に一度の大イベント、モンスターミーティングを週末に控えている。そんな折、幼馴染の拓也が脚本コンテストで賞をとるも賞金を仲間に持ち逃げされ、切羽詰まった彼は詐欺に手を染める。刑務所から出てきたアリスの父（玉袋筋太郎）を巻き込み、彼女まで誘拐されて――。
車好きが力を合わせてアリスを救出、その方法は？
大手企業がいかにジャニーズ頼りだったか、島岡美延です。広告へのタレント起用をやめる動きが加速。一方で、テレビ番組での起用は変わらない？
2017年、世界で女性たちが性暴力に声を上げ始めました。映画『アフター・ミー・トゥー（16日公開）』をご紹介します。先月のラジオに配給・宣伝の湯川靖代さんが登場。地方での単発上映を知った彼女が全国公開に動いた熱意にも感動。
日本より早く火が付いた韓国の「＃MeToo」運動。2016年に「女性だから」という理由で女性が殺害される事件も起きた韓国。4人の女性監督による2021年制作のオムニバス。『女子高の怪談』は、韓国で最も多くの人が参加した「スクールMeToo」のその後。教員による長年の性暴力が怪談のように伝えられていた学校で動いたのは、現役学生と卒業生。成績をたてにとられても怯まなかった彼女たちに拍手。
幼少期の性暴力に苦しむ49歳女性の独白。創作と＃MeToo活動の間で苦しむアーティストたち。日本では？
大雨災害の地では暑さの中の片付け、島岡美延です。〇〇豪雨などと名前がつかなくても毎年、日本中で線状降水帯災害。
助けて、の声は国の真ん中に届いているのか。反対、の声はもっと届かなかった――。映画『国葬の日（16日公開）』をご紹介します。『なぜ君は総理大臣になれないのか』『香川１区』などの大島新監督が先月のラジオに登場。「みんなが反対と言っているから反対」しようという空気が支配するこの国の2022年9月27日、全国10都市でカメラを回しました。
「私は国葬に反対」と自分の考えを明確にして東京でインタビューする大島監督、全国のテレビディレクター仲間。山口では安倍晋三事務所前で。沖縄では辺野古移設反対の座り込みの近く。奈良の事件現場に来た若者は、安倍氏とのツーショット写真を見せる。静岡では豪雨災害の片付け中の人の様子。ほか京都、福島、北海道、広島、長崎にて。
国葬の日、ということも気づいていない人。デモをする著名人。あの日、あなたは何を感じた？
2001年9月11日の惨事は100年後、どう語り継がれているのか、島岡美延です。
昨日は横浜で100年前を考えました。映画『キャメラを持った男たち―関東大震災を撮る―』はNHKスペシャルで「当時のフィルムを高精細4Kで復元」していた元の映像たち。震災からほどなくニュース映画として上映されたよう。わずかに映った名前の人の子孫を訪ねたり、現在の東京も映すことで、関東大震災で被災した人々に家族があり、日常があったことを痛感。
日本新聞博物館の企画展『そのとき新聞は、記者は、情報は―関東大震災100年』（～12月24日）で見た紙面には、強烈な見出しや不正確な情報も。横浜は海に沈んだ、とか、政治家の生死も間違ったり。ラジオはまだなく、東京の新聞社は壊滅、命からがら大阪にフィルムを届けた記者。
横浜開港資料館では『大災害を生き抜いて―横浜市民の被災体験』（12月3日）。中庭のたまくすの木は、ペリー来航の時には存在し、大震災で焼けるも復活した生き証人。
