保健福祉の現場から

感じるままに

医療制度改革の行方

2006年11月18日 | Weblog
先日、経済財政諮問会議で社会保障に関する集中審議が行われている(http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1110/agenda.html)。「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(http://www.keizai-shimon.go.jp/explain/link/basic_policies2006.pdf)では、社会保障費の伸びを5年間で国1.1兆円・国と地方合わせて1.6兆円抑制するとされているため、具体的な計画が必要であり、有識者議員から示された(http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1110/item1.pdf)とおり、医療・介護サービスの「高コスト構造是正プログラム」が今年度内目途に作成され、プログラムは来年度の骨太方針に反映されるという。提出資料「抜本的な社会保障改革について」(http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1110/item1.pdf)には、医療について、①診療報酬体系の見直し(包括払い原則の確立等)、②IT化(電子カルテ化、レセプトオンライン化、ネットワーク推進等)の徹底と医療の標準化に向けたデータ整備、③重複、不要検査の是正や後発医薬品の使用促進、④公立病院の高コスト構造是正、⑤社会的入院の解消が記されているが、現在進められている医療制度改革の方向が示されているのであろう。例えば、「診療報酬で包括払い原則の確立」は後期高齢者医療の定額制、「医療の標準化」はDPC(急性期医療にかかる診断群分類別包括評価)、「社会的入院の解消」は療養病床削減・精神科病床削減等が念頭に置かれているのは間違いないであろう。「公立病院の高コスト構造是正」には、高度先進医療制度(http://homepage3.nifty.com/mickeym/No.1_100/89sensiniryou.html)等による混合診療拡大が含まれているのかもしれないが、公立病院のコストを抑制すれば、医師や看護師等のスタッフ確保はますます困難になる可能性がある。いずれにしても、今後、医療制度改革のアクセルが強まりそうである。国民にとっては「美しい国(ウツクシイクニ)」が反対に「(ニクイシクツウ)憎いし苦痛」にならないようにしなければならないであろう。ところで、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」(http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2006/decision0707.html)のページでは、現在、英語版はつながるが、日本語版の本文が繋がらないのは、なぜであろうか。
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