大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

ポジションチェンジのリスク>ポジション固定のリスク管理、というのが今の浦和なのか?

2011-07-07 07:06:41 | サッカー全般
日曜の大宮戦の予約も兼ねて昨日はアズーリにて、山形対浦和戦を見ていたんだけども、ガンバとやって良かったチームが次の対戦で内容が落ちるというジンクス(これが当てはまったのが今年で言えば他に福岡なんだが)が見事に当たってしまったわけなんだけども。確かにガンバと違って山形みたいに引いて守る相手というのは勝手が違うだろうけどもねえ・・・でも、山形の方が攻める時に割といい形を作っていたというのを見ると、浦和は前節上手くいっていたものを勝手に自分たちで取りやめてしまった印象が強い。前半原口なんかがガンバ戦の後半の時のように逆サイドにダイアゴナルランを見せたり、右サイドへポジションを変えたりしていたのが、後半左サイドで固定されてしまったのはペトロの指示だったんだろうけども、でもこうした動きがあってガンバのDFが付ききれなかったという現象はペトロが今まで培ってきたサッカー観からは外れているんだろうか?

選手交代を見ていくと、FW2人に、疲れの見えた山田直輝(梅崎なんか時間が短すぎて何が出来るというのか)というのは、交代した選手に対するペトロの不満の現れかもしれないけども、ガンバ戦の時のようにボランチの2枚のうちどちらかを柏木と替えていれば、彼の追い越す動きなどで活性化出来たかもしれないんだけども、上手くいっていたものをやめてしまっているわけですな・・・

まあ、ペトロ的には柏木を使うと彼が攻め上がってしまうとカウンターを食らいやすいということなんでしょうね。ポジションチェンジというのもこの人が否定的なのも、取られた後に元のポジションに戻っていないとカウンターを食らいやすいというのがオランダサッカーの文法だったりするからだろうと思っていたわけです。だから、まあ、ポジションチェンジを頻繁に行っていたフィンケ時代は夏場の運動量低下に伴って連敗の泥沼にハマッたけども、ペトロの場合には、少なくともポジションを守らせることでリスクを減らしているからドロー沼で済んでいる、というところか。まあ、もっとも、選手間の距離が広いオランダサッカーだって、取られた時にスペースがある分却ってカウンターを受けやすいということも言えるんだが、その分低いラインで守ってカウンターをケアし、後ろで跳ね返せればOKなんだろうなあ・・・その分GKの加藤の仕事が増えるんだけども。あ、加藤って先週のガンバ戦でも見たけども、蹴れるGKだなと思った。今のJで蹴れるGKというのは、周作、飯倉にジンヒョンなんだけども、この加藤は彼らに引けを取らないどころか、DFがプレスが掛かってもフツーに彼のもとに戻してビルドアップし直せる上手さがある。オランダでは、システムを1-4-3-3と形容されることがあって、要はGKまでもがビルドアップにおける数的優位を保つという発想なんだけども。

浦和の中の様子を傍から見ていると、一度は選手らのやりたいようなポジションチェンジをするサッカーにシフトしたかのように見えたけども、でもポジションチェンジとポジション固定のバランスをどう取るかというさじ加減は依然ペトロが握っているように思える。それがここ2試合の彼の采配で見て取れる。その意味では、エジミウソンを放出してランコさんを獲ってきたのは、実は彼の意向が働いていたと見ているんですがね・・・つまり、自分のやりたい4-3-3のサッカーやるためにエジミウソンに見切りをつけて、放出するために中東を利用したんだろうか?そうでないと、去年丸塩を獲得する為に大金を投じて、今年金がないからエジミウソンを売るというチグハグさが説明出来なくなるんだけどもね、柱谷サン?

ペトロの処遇をどうするかについては、浦和のフロントの考え次第か。まあ、フィンケのサッカーを否定した彼らの頭の中にあるのは、

ポジションチェンジするリスク > ポジション固定によるリスク管理

というところかもしれない。となると、リスクを冒してでも今の状況を抜け出さないと行けないというところで初めて動き出すのかもしれないけども、それをどこで見極めるのかですね・・・いずれにしてもペトロを解任するというのならば、その辺りをキチンと整理しておかないといけない気がするわけです。そうでないと、あれだけフィンケ批判が繰り広げられてフィンケを事実上の解任に追い込んだ人たちが、フィンケ路線の否定で始まった現体制についても批判している。そうした人たちって結局体制が代わっても文句を言い続けるという図式を繰り返すように思えるわけで、その為にも現体制の光と影はしっかりと見ておく必要があるでしょう。これは浦和に限ったことではなく、どのチームにも言えることではありますけどもね。