goo blog サービス終了のお知らせ 

蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

老妻の座を脅かす、若い女

2013-01-06 | 日々のこと

ここのところ、主婦の座を脅かされている。
クビになる日も、そう遠くない気もする。

我が家に、新たな若い女が出現した。
朝は、誰よりも早く起き、部屋を暖め、朝食をこころを込めて作り、わたしの夫を笑顔で送り出す。
彼女は、毎朝、5時過ぎには出勤する、夫のために、準備時間の余裕をみて事前に起き、夫に尽くす。

夫の目じりは下がりっぱなし。
目じりのシワは、今年初頭から、はっきりくっきり、深く刻まれたに違いない。

で、負けじと、わたしも、今日は夫が出て行く20分前に起きた。
かなり、頑張って。
20分あれば、かんたんなサラダ、トーストや、コーヒー、コール・ミールぐらいは用意できる。
で、眠い目をこすりこすり、片身だけ上着の袖を通し通し、ダイニングキッチンに行ってみると・・・

若い女は、すでにもう、すべてを終了していた。
う・・・、でも、まだサラダが出ていない。
せめて、サラダだけでも追加して、本妻の面目を保たねば。

「はい、どーぞ。
でも、ドレッシング、かけすぎたらダメよ。
あんたは、いつも、ドレッシングをかけすぎるんだから。
自分のカラダぐらい、自分でコントロールしないと。
健康にも、美にも、まったく注意を払わないんだから」

言わなくてもいい、聞きたくもないことを、ぐわっとまとめて吐き出す、ヒール(悪役)おばば。
これなら、しゃしゃり出てこないで、布団のなかで寝てるほうが、すっとマシ。

なんのために、こんなことをするのか?
わざわざ、嫌われるために?


年末に帰ってきた上娘に、わたしは、いま、清く正しい主婦道を教えられている。

「仕事もしないで家にいるんだったら、これぐらいするのは、主婦なら、あたりまえでしょ?」
就職後、はじめて産休と育休をとって、仕事を離れている彼女。
はじめての、まとまった時間のフリータイム。

彼女の言葉に、ぐうの音も出ず、わたしは、うなだれている。
劣等生、落第生、落ちこぼれ生。主婦失格。
アタマの上を、主婦先生の発するお小言、教えが、重く通過する。

誰が、こんな娘に育てたのだろう?
わたしじゃない、誰かだろう。
いったい、誰?

成長してくれて感謝している・・・・。

嬉しそうに出勤する、夫の、でれっとした顔を見つつ・・・。

わたしの「クビ。レイオフ」は、目の前だ。

 にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ人気ブログランキングへ