九月の声を聞いて、庭に咲く花も秋らしくなってきた。キク科のルドベキアが咲き、シュウメイギクが一輪開いていた。草藪からはコウロギの鳴く音が響き、台風のニュースがしきりである。沖縄の方にある台風は920へストパスカル、瞬間風速80mという恐ろしいような規模だ。海水温が30度と高く、台風の規模を大きくしているが、こんな大きな台風は聞いたことがない。数十年に一度、百年に一度ともいわれるが、そのうちこんな規模の台風が日常になるような気がする。異常気象による風水害がこれほど危機的な状況に、政治の対応はいかにも鈍い。2050年にカーボンニュートラルを打ち出しても、この事態への危機感がまったく感じられない。
今朝九月草樹みづから目覚めゐて 中村草田男