梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

夫婦善哉は人生の選択肢から無くなったか

2024-08-21 11:46:20 | 昭和の頃
東京新聞の朝刊に今どきの若者が抱く結婚観が乗っていた
26歳の教員で苦学の末大学を下り、無事教師となってある程度安定した収入もあり、特に将来には不安はない
彼女もいて結婚もしたいと思っている、子供も何人かほしいと考えていると言う
しかし子供の養育費、特に学校に掛かる費用を調べると小中学で凡そ480万円、高校に掛かる費用も同じくらいかかる
大学にまで行かせるとなると教育費だけで14~1500万円が掛かりそうだ
しかし、その為に自分たちの楽しみを犠牲にはしたくないと考えているので「結婚するまでに二人で1千万円が出来たら」と言っている様だ
この青年が今の平均的な若者の姿なんだろうか、
確かに堅実的な考えでそれが一番良いのだろうがどうも我々昭和演歌の時代の者にとってはなんかな~と言う感じが否めない、(私だけかもしれないが)
夫婦善哉と言う流行歌が有る、何人か歌っているが自分は村田英雄氏の声でなじんだ、
着いてこいとは言わぬのに
黙って後からついてきた
俺がはたちでおまえが19
下げた手鍋のその中にゃ、
明日の飯さえ、無かったな
お前

九尺二間が振り出しで
胸つき八丁の道ばかり

昭和時代庶民の多くはこんな夫婦が数多くいた、
好景気に沸く昭和の30年代から50年代まで中学を卒業し集団就職で上京し、職場で知り合った恋人たちが歌の歌詞の様な
6畳一間か精々2間に居を構え、8時から働いて、5時に退社するとままごとみたいな生活を嬉々として営んでいた
学生運動が落ち着いた頃学生たちは「同棲時代」とはやされてもっと狭い4畳半で生活を始める
「神田川」の歌詞の時代だ、
そのまま関係を解消し、現実を受け入れて別々に生活を送っていったが
今日の記事の様に結婚生活の設計をする様な若者はあまり見かけなかった気がする、好きなら勢いである
尤も当然ながら少女の頃は「白馬に乗った王子様」を夢み、社会に出る時期には高学歴・高収入・高身長と言う
いわゆる「三高」を夢み、やがて売れ残りを負け組と認識して身丈に会った相手と収まるのが現実だ
多分、今の若者も同じような所に落ち着くんだろうが最近は「結婚」が人生の条件ではなくなって来た様だ
ポジティブであれネガティブで有れ、ね
しかし、自分には夫婦善哉に憧れ、夫婦生活にくたびれたおっさんの方が親しみがわくのは自分だけか?