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梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

映画音楽とジャズ、死刑台のエレベーターとマイルスデビス

2020-04-23 10:44:43 | 昭和の頃
昭和42年、映画館にアイスクリームを配送する仕事に就いた
この仕事は通常の休日は休めない上に引っ越したばかりでまだ友人もいない
仕事が終えると小さなプレイヤーでレコードを聴きながら酒を飲むのが日課だった
大田区の千鳥町と言う池上線の小さな駅近くに住んでいて小さな商店街があってそれこそ小さなレコード屋さんが一軒あった
年末の賞与が出たので欲しかったスクリーンミュージックLPを買ったら年末福引券をもらったので帰り道沿いにある抽選場で早速引いてみたらなんと1万円の商品券が当たってしまった、
給料が手取りで4万少々の時の1万円は大きい、この運をくれたレコード店に戻って欲しかったが高くて手の出なかった映画音楽大全集LP3枚組を買って来た、
西部劇・戦争映画・ロマンス物という様な分かれ方になっていて素っ気ない真っ白なジャケットだったのでコンテで絵を描いた、
一つは確か「太陽がいっぱい」のアランドロンだったがその他が思い出せない
その中に「死刑台のエレベーター」が入っていてそこで「マイルスデビス」と言うトランぺッターを覚えた、
ジャズと言うジャンルの曲に魅了されたのはこの曲が初めてだった、
そこから少しづつジャズの名曲を買い足してゆくようになる
実はその後良いコンポを手に入れた時この曲のイントロ部分が安いプレイヤーでは聞こえていなかった事実をしった、
当時持っていたポータブルプレーヤーと言う奴は15Cmのフルレンジ(と言うより中央部分しか出ない)20W程度のもので高音域が全く出ていなかったのだ、
ソニーのG3は後でG5になったのだがG3はツイーターとミッドレンジとウーハーの3ウェイの密閉型である
マイルスのイントロは非常に高い細い音が数秒続いてから切り裂くような音に変わる
此処が全く聞こえないままで数年聞いていた訳で恐らくレコードがかなりすり減った後だと思ったので改めてEP盤を買って来た、
マイルスデビスからアートブレイキーとジャズメッセンジャーにいって名曲「枯葉」を買う
そこから原曲に辿りシャンソンを買う、イヴモンタンはジャズのあとである、
同僚のボイラーマンがかなりのフリークで彼からの薫陶で更に凝ってくる
MJQの2枚組を買う、ジャンゴ、ピラミッド、やはり枯葉、映画音楽の黒いオルフェなどが入っていた
行きつけの喫茶店のマスターも好きで彼からの推薦はミスティ、とリーモーガンの「クールストラッティン」枯葉の道に真っ赤なハイヒールと言うジャケットだった
LPを買う、ザ・サイドワインダー、モーニン、ソング・フォー・マイファザー等が入っていた、
銀座のソニービル地下に「ハンター」と言う洋盤専門店があって殆どが直輸入盤なので曲の内容がわからない、視聴が出来る盤と出来ないものがあってバンドやパーソネルでえいやっと買ってくることが多かった、
ムーンライトデザートと言う盤があった、ソニーロリンズだったので買ってきたらこれが「月の砂漠」だったこともある、
コンポにはソニーのダブルデッキが有ったので気に入った奴だけダビングしてレコードとコンポを売ってしまったが勿体ないことをしたものだったが世の中はデジタル音源の時代である、
CDは便利でよいが又アナログ盤が復活しているようだが今は仕事中に何となく流している程度になった
ほろ酔いで音楽を楽しむどころかほろ酔いになればすぐ寝てしまうというていたらくだ、歳だねえ