『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『ハート・ロッカー』を観た]

2010-03-14 15:51:02 | 物語の感想
☆今年のアカデミー作品賞だそうだが、私にはどうも、一個の作品としては優れているが、このような冠が与えられるほどの作品とは思わなかった。

 イラクでの米軍爆弾処理班の活躍を、ドキュメントタッチに描いた作品であるが、その物語性の希薄さに、何度も眠気に襲われた。

 キューブリックの作品の如く、客観的かつ硬質な作風であった。

 監督のキャスリン・ビグローには、20年ほど前に、『ブルースチール』や『ハートブルー』を「一風変わった」アクション映画として楽しませてもらったものだ。

 その「一風変わった作風」とは、「妄執」に代表されるような「情念」が、作品上突出して、その娯楽アクションとしての作品を酷く歪なものにしていた点などを言う。

 だから、その「情念」と対極にある、この『ハート・ロッカー』の冷徹な視点が、どうしても信じられなかった。

 いや、極から極への、ビグローの感情移行を推察すれば、そこに基準点からの正反対だが同距離の移動が認められ、そこに理由を読み取れもするのだろうけど、そこまで私はしたいとも思えない。

   ◇

 やや異なるシチュエーションで、処理すべき爆弾は、次々にチームに襲い掛かる。

 それを、一件づつ、処理していく。

 相手は爆弾で、一つ間違えれば大爆発。

 だから、緊張感は続き、そして、それは無理矢理でなく、見事な演出で裏打ちされる。

 ジェームスと言う爆弾処理カリスマをリーダーとしたチームは、イラクの街中、現地の人々が普通に暮らす中で、爆弾と対峙し、地獄を見る。

 現地の人々の漆黒の瞳は、一般人のようでもあり、監視するテロリストのようでもある。

 チームは、爆弾から離れるように民衆に叫びつつ、その民衆がテロリストの一員である可能性も捨てきれず、その一般的な感情と、疑心と言う二律背反で神経を疲弊させていく。

 先ほども語ったが、この作品は物語性を極力排している。

 だから、メンバーのプライベートも描かれ、その心情も語られるのだが、希薄な印象だ。

 それだからこそ、淡々と状況が見ている者に押し寄せてくると言う見方もあるのは分かる。

 だが、アカデミー賞という冠には、もっとグイグイと、観ている者を牽引してくれる、目に見えたパワーが欲しいと私は考える。

 私は、似たタイプの作品として『ブラックホーク・ダウン』の方が、この作品の数百倍優れていると思う。

                                         (2010/03/14)
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[映画『時をかける少女(2010)』を観た]

2010-03-14 03:11:41 | 物語の感想
☆私にとっての『時をかける少女』は、原田知代なのだが、

 この作品、リメイクではなく、これまでの繰り返されて作られた作品の続編体裁となっている。

 で、主演の美少女・仲里依紗の個性ともども、少なくとも私のイメージとはかけ離れた「時をかける少女」が展開された。

 そして、それは悪くなかった。

 かつての、<時をかける少女>・芳山和子の時代にタイムリープを仕掛けた娘アカリは、ちょっとした間違いで、かつての舞台の二年後に飛んでしまう。

 この設定には、かなり感心した。

 先は読めないし、これまでの「時をかける少女」の物語の後日談の中でアカリは活躍するのである。

 アカリは、自分の時代では立派な大人になっている人物たちの若い日の姿を見、また、その時代の青年と淡い恋をする。

 アカリの性格は、仲里依紗の個性を反映している。

 それは、「自分の美しさに無自覚なガサツさ」にあると思う。

 ガニマタのポーズをしたり、口元がだらしなかったり、「おおお!」と叫んだり、長い髪が口に入り続けていたり、

 しかし、その素材の美しさはどうしようもなく溢れ出ていた。

 意志の強そうな瞳、白い肌、高い鼻、ポテッとした唇・・・。

 ハーフなのかな?

 とても可愛い。

 やや、演技が稚拙だが、70年代の初心で優しい青年と恋を育んでいく様は、こちらの共感を生む。

 あまりにもの、舞台となる70年代の設定のあからさまさや、恋仲になる青年の映画研究会のベタさや、その撮られた作品の、物語との融合が上手くいってない点など多いが、

 それでも、各役者が、良い演技をかましてくれていて、とても良かった。

 クライマックス・・・、物語は悲劇に突き進む。

 そのとき、アカリは、走る!

 ただ、走る!

 私は泣いたし、それは、同じ筒井康隆原作のテレパス七瀬が、森を走ったときと同じ意味合いなのである。

 美しき女は、悲劇に走るしかないのである・・・。

 PS.『七瀬ふたたび The Movie』は6月に公開予定だそうだ。

                                         (2010/03/14)
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[映画『シャーロック・ホームズ』を観た]

2010-03-14 02:24:29 | 物語の感想
☆昨日は三本の公開作を見たので、短信の更新でいきます。

   ◇

 先ずは『アイアンマン』で人気を復活させたロバート・ダウニー・Jr主演の「シャーロック・ホームズ」。

 かなりスタイリッシュに、本来はモッタリした物語であるはずの名探偵を現代によみがえらせていて、

 されど、ホームズの個性はかなり斬新な変人設定である。

 だから、かえって、これまでのホームズ像との違和感が大きかった。

 また、ホームズの観察力と科学知識は、その推理時に披瀝されるが、それがまた、スピーディーなモンタージュを為されており、かえって分かりにくい。

 ただ、ロバート・ダウニー・Jrの、外見及び演技は、ロバート・ダウニー・Jrとして素晴らしく格好良い。

「ふむ…」などと呟いたり、目を見開く演技だけで、魅力的だ。

 その「役者」としての完成度は、ショーン・コネリーやアル・パチーノの老成の完成度と似ている。

 もっとも、ロバート・ダウニー・Jrは、まだまだ若いのだが・・・^^;

                                         (2010/03/14)
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[与党民主党考・44 「民主党を支持する日教組の選挙活動」]

2010-03-12 05:19:34 | 保守の一考
☆産経新聞が、今朝の社説で「主張」している。

 《【主張】教師の選挙運動 地方公務員も罰則が必要(2010.3.12 03:31)》

 <北海道教職員組合(北教組)の幹部らによる政治資金規正法違反事件を受け、自民党とみんなの党は教員の政治活動に罰則規定を盛り込んだ教育公務員特例法改正案を衆院に提出した。
 改正案は、公立学校の先生が違法な政治活動をした場合、国家公務員と同様、3年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すとしている。当然の提案であり、遅すぎたくらいだ。これまで先生の選挙運動は同法で禁止されていながら、罰則規定がなく、ほとんど野放しになっていた。
 昨夏の衆院選で、日教組傘下の北教組は民主党の小林千代美衆院議員の陣営を組織ぐるみで応援した。違法な献金ばかりでなく、組合員の先生らが全道で複数の民主党候補の応援に駆り出されたといわれる。先生が本業の教育をおろそかにして選挙運動に奔走するなど、もってのほかである。
 川端達夫文部科学相の国会での説明では、昭和29年の教育公務員特例法改正の際、原案に罰則規定があったが、参院での議員修正で外された。先生らの自主的な反省に期待したからだとされる。
 鳩山由紀夫首相は衆院予算委員会で「川端文科相に(罰則規定を)検討させたい」と述べ、参院予算委でも法改正に前向きな姿勢を見せた。鳩山政権として法改正を実現すべきだ。
 北教組事件では、自治労北海道本部の幹部も逮捕された。地方公務員法で地方公務員の選挙運動も禁止されているが、罰則規定がなく、自治労の組合員は半ば公然と選挙運動を行っている。地方公務員法も罰則規定が必要だ。
 5年前の平成17年、山梨県教職員組合(山教組)による輿石東(あずま)参院議員陣営への半強制的な選挙資金集めに加え、大阪市労連による市長選での組織的な選挙運動なども問題になったことがある。
 同年10月の参院予算委で、当時の小泉純一郎首相は「公務員である限りは選挙運動をしてはいけない。国家公務員並みの罰則を設けることについて、きちっと対応しなければいけない」と述べ、地方公務員の選挙運動に罰則を科す法改正に意欲を示した。だが、法改正は実現しなかった。
 与党になった民主党は、輿石参院議員会長をはじめ、日教組や自治労の支援を受けた議員が多い。党内の反発も予想されるが、自浄努力を示すためにも、法改正に協力すべきではないか。>

 前回書いた、高校の教育費無償化に付随する、朝鮮学校の教育費無償化の民主党の動きも、民主党と日教組のリンクの帰結である。

 日教組には、いまだに、チュチェ(主体)思想研究会なんてのが存在する。

 「チュチェ(主体)思想」と言うのは、北朝鮮の朝鮮労働党の公式政治思想のことだ。

 研究会と言うのは建前で、ファンクラブのことである。

 日教組の熱狂的な一部はもとより、日教組全体が、北朝鮮と同根なのである。

 だから、国家を崩壊に導く民主党と組んでいるのである。

 かような教師が、例えば学校の教育行事における国旗掲揚や国家斉唱に、間違った、それでも声高に叫ぶ問題意識を投げかけ、それがあたかも罪悪であるかのように、教育現場で吹聴しているのである。

 上記引用の【主張】の中に、このような一文がある。

 >>「5年前の平成17年、山梨県教職員組合(山教組)による輿石東(あずま)参院議員陣営への半強制的な選挙資金集め」

 山教組の悪質さにおいては、松浦光修先生の『いいかげんにしろ 日教組(PHP社)』 に詳しいので、皆さん、必読のこと!

 松浦先生は、山教組の政治団体を、政治資金規正法違反(虚偽記載容疑)で告発(のちに罰金刑に)したグループの1人でもありまして、私も多くを学びお世話になっている師であります。

 私の性格上の問題で、不義理ですいません^^

 でも、『正論』の今月号での寄稿における、赤ちゃんに対しての優しい思いは、赤ちゃん第一主義の私へのメッセージとして受け取りましたよ!!!

                                         (2010/03/12)
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[映画『しあわせの隠れ場所』]

2010-03-11 19:39:42 | 物語の感想
☆良い映画でした^^

 優しさに溢れたテューイ家の母親役を演じたサンドラ・ブロックは、この作品で今年のアカデミー主演女優賞とのことですが、「女王」の如く美しかったですよ^^

 今まで、「馬」とか「ホース」とか、「鼻の下が長い」とか言って、すいませんでした。

 役柄もあるのでしょうが、魅力的だった。

 実話だそうで、暗くなった冬の寒い日に、通りで行き場を失っていた黒人青年を引き取った家族の物語。

 私は、斜に構えてみる男なので、『マーリー/世界一おバカな犬が教えてくれたこと』を思い出してしょうがなかったのですが、

 この黒人青年(クイント・アーロン)、母性本能をくすぐるような素朴な魅力に溢れている。

 心は少年、身体はオトナ・・・、と言う、年頃の娘のいる家庭において、また、子供好きらしい性格も含めて、危険な立ち位置ながらも、

 その素直な立ち居振る舞いで、家庭や大学、その恵まれた体格からはじめたアメフト部で、次第に「社会」に受け入れられていく。

   ◇

 テーマは、重層的である。

 サンドラ・ブロック演じる母親は、この物語の中心となる個性の一つでしかない、

 その夫や、娘と息子、大学教授たち、アメフト部のコーチ、民主党員の家庭教師、それぞれの物語が際立っている。

 特に、おそらく、今年の「ナカデミー賞」(クリック!)の美少女ナンバー1と噂されるリリー・コリンズ演じる娘とのエピソード一つとっても、深みをもって描かれている。

 家族に迎えることになった巨大な体の黒人青年マイケルへの、ティーンエイジャーの娘の複雑な思い。

 感謝祭の食卓で、家族で輪になって手を結ぶときに、触れ合う少女と黒人の手。

 そして、この物語のテーマと言うべき、「争いを好まない牛」の童話を、リー・アンから聞かされるマイケルの姿に、幼少時を思い出し、扉の陰で聞き入る娘のシーン。

 最初は怖がられていたのに、いつしか公園の子供たちとも仲良くなるマイケルの姿を好意的に見つめる瞳。

 そして、同年代の黒人が家庭に入ってきたことに、口さがない噂を立てられながらも、図書館でポツンと孤独に勉強しているマイケルの横に意を決して座り、「家ではいつも一緒に勉強してるじゃない^^」と言うシーン。

 私は、このようなシーンで泣く。

 孤独なる魂は、一人の美しい存在が認めてくれただけで、人生が一変する。

   ◇

 マイケルは、母性本能に訴えるような存在でありながら、同時に、「母性本能」も強い。

 「争いを好まない牛」でありながら、家族(仲間)の危機に対しては、防衛の力を最大限発揮する。

 アメフト部でなかなか闘争心をもてないマイケルに、「チームのメンバーは家族、守らなくてはならない存在」と教えることによって、リー・アンはマイケルにモチベーションを与える。

 それは、騙すことではなく、マイケルの固い思考を柔軟にさせる一言であった。

 また、試合中のトラブルで、審判に「自分の息子同然のこいつ(マイケル)に危害を加えられて黙ってられるか!」とコーチが食って掛かるのだが、その一言を聞き、マイケルは俄然強くなる。

 ここら辺が、『噂の刑事 トミー&マツ』のクライマックスの、「それでも男か! お前はトミ子か!」のマツの言葉で毎度奮起するトミーを思い出させられた^^;

 マイケルは、ひたすらに家族を求めていた。

 自分の力を発揮できるモノを求めていたのだな。

 ・・・そして、学業も全うしつつ、プロのアメフトプレーヤーとして大成する。

   ◇

 この話は実話だそうで、エンドロールで、実際の家族とマイケルのフォトが掲載されている。

 実際の家族やマイケルが、作品と違和感がないのに驚いた。

 公開からかなりの時間が経っているのに、館内は賑やかだった。

 良作なので、口コミで観に来る方が増えているのだろう。

 固い話じゃないよ、コメディ要素もたっぷりで楽しめます^^

                                         (2010/03/11)
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[与党民主党考・43 「や、やりやがった!」]

2010-03-11 04:31:39 | 保守の一考
☆こっちが恋愛にいそしんでいる間に、とんでもないことが起こりやがった!

 いや、民主党が起こしやがった!

   ◇

 まさか、そこまではやるとは思っておらず、実際、直近まで、それは為されないと報道されていて、

 私は、最後の最後で、民主党は日本民族的な良心を持ち合わせているのだな、と安堵していた。

 そしたら、やりやがった!!!

     《朝鮮学校、一転無償化へ(2010/03/11 01:32更新 産経)》

 <政府が今国会で審議中の高校授業料無償化法案の対象に、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の指導下にある各種学校、朝鮮学校を含める方向で検討を進めていることが10日、分かった。鳩山由紀夫首相はいったんは除外する方針を示唆したが、政府関係者によると、首相と川端達夫文部科学相は9日の会談で、無償化の対象として適用することでおおむね一致した。
 首相はこれまで、「(無償化の対象にするかは)高校の授業内容というのが一つ検討材料になる。(北朝鮮のように)国交がない国の教科内容を果たして、私どもが検討できるか」と述べるなど、朝鮮学校を無償化の対象に含めない方針を示唆していた。
 ただ、関係者によると、川端氏は首相との会談で、連立与党の社民党や国民新党に加え、公明党が「特定の国を差別するのはおかしい」などと支給を求めている情勢を報告。さらに文科省内にも「政治問題と教育問題をリンクさせるべきではない」との意見が強く、首相もこうした考えに理解を示したという。
 もっとも、朝鮮労働党の対南工作部署である統一戦線部に所属していた元幹部が10日までに明らかにしたところによると、朝鮮学校で使用されている教科書には金正日総書記の決裁が必要という。
 同法案では、無償化の対象校として、高校や中等教育学校の後期課程、高等専門学校などを明記した上で、専修学校や朝鮮学校を含む各種学校については「高校の課程に類する課程を置くもの」と規定し、具体的には文科省の省令で規定することにしている。
 北朝鮮の政治的影響の強い教科書を使用する学校が、授業料無償化の対象となる「高校の課程に類する課程を置くもの」にあたるか議論が残りそうだ。>

 ・・・例え、政治と教育を別個に考えたとしても、こりゃ、幾つものジャンルで論理的に考えて、大きな問題を多重に孕んでいる。

 極端な話、対日本への、そのものズバリの「テロリスト」養成学校じゃないにしても、朝鮮学校は、少なくとも、対日「テロリスト」に共感を覚える思想教育を施している。

 そんな学校に、教育費免除をするということはいかなることなんだろう。

 無償化し経済的に助かる在日朝鮮人の家庭は稀だ、その無償化の差益は、ほぼ確実に、そっくりそのまま「首領様」のもとへ流れる^^;

 金正日は、日本と「戦時中」であると考えている国家元首だぞ。

 ・・・民主党をちょっとでもまともと考えた私が馬鹿だった!

 さて、私は、どうでるか・・・?

 そろそろ、私は、参院選へ向って、やれることをやらなくてはならないと考えている。

                                         (2010/03/11)
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[映画『ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』を観た]

2010-03-09 01:50:01 | 物語の感想
☆いやぁ、面白かったですね。

 二時間強、途切れることのない緊張感に感服した。

 「ライアーゲーム」とは、とある組織の考えた「金にまつわる人間性を試すイベント」であり、その半強制的な生殺与奪のゲームに巻き込まれた神崎直というバカ正直(性善説)な娘が、心理学に長けた詐欺師・秋山とともにゲームを勝ち進むと言う物語である。(←この「まとめ」、我ながらうまい^^)

 長編マンガで、テレビドラマでも2シーズン放送されて、多分、そのうち復活するのだろうけど、今回は映画で完結篇が作られたわけだ。

 この「ライアーゲーム」の面白さは、シリーズごとに、全く架空のゲームが提案され、その中で、そのルールを細部まで味わいつくすかのごとき、プレイヤーたちの権謀術数が駆使され、騙し騙され、舞台の重箱の隅まで使用され、決着がつくところだろう。

 勝ち抜き戦なのに、レギュラーメンバーは変わらず、シチュエーションコメディのような趣もあり、各ゲーム会場で、舞台が限定されているのでロジック主体の密室劇のようでもある。

   ◇

 さて、今回は、「ザ・ファイナル」である。

 ルールは面倒なので語らないが、「エデンの園」ゲームという、シンプルであるが故に、ジャンケンのように、読めば読み尽きることのない勝負が展開する。

 11人のメンバーで、13ラウンド繰り返されるのだが、これが面白かった。

 最初っから、お馴染みの「ライヤー」メンバーが飛ばしまくる。

 で、いつもの如く、性善説の神崎直が絶望的な気持ちにさせられる。

 神崎直を演じるのは、華奢な身体の美少女・戸田恵梨香・・・。

 ずーっとアップで映されていても、粗がなく、あまりにも美しい。

 彼女が、何度も何度も、健気に立ち直りつつも、絶望に追い込まれる姿は、精神的なSMのようで、実にいい!

 また、物語の途中で、女王的な役割の美女が、神崎直を追い詰めつつも、急転直下で追い詰められるのもSM的にいい。

 女王が瞬時に奴隷堕ちである・・・^^;

   ◇

 私は、最近、マンガの方を読破して、映像化のほうには疎いのであるが、それぞれがマンガとは異なった個性を発揮して、これもこれでいい。

 秋山役の松田翔太、いつも斜に構えて見得を切っているみたいな立ち姿で、それでいて、その心根は素直な神崎に対し優しく、いい感じの男だ。

 13ラウンドの一回ごとに、物語が急転するので、わくわくしながら見た。

 それもこれも、シンプルなルールをこちらに叩き込んでくれている親切設計の作品だからだ。

 私は、ずっと、そのあまりにもの急展開に対し、矛盾がないか考えながら見ていた。

 しかし、秋山が最初に「切り札」に用いたリップクリームの種明かしも、一回の勝利のラウンドの後にみすみす種明かしするのではなく、必然のうちに明かされた。

 また、「エデンの林檎」の保管トリックの保管場所も、先行した二人のトリック使用者の時には気になっていたのだが、ちゃんと三人目の使用者のときに指摘されることによって、理屈上のつじつまは合わされていた。

 最終的に、神崎直の性善説が採用されてしまうのは、いまいち説得力に欠けるけど、まあ、それでもいいと思う。

 秋山と神崎の恋が成就するのも、舞台となったお台場に吹く風のように爽やかで、

 エンドロール後に流れるオチも、現時点での「完結」の確定を示し、潔かった。

 映画『カイジ』は続編が出来るようだけど、これでハードルが高くなりましたな^^

                                         (2010/03/09)
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[日本教育再生機構から緊急のお願い!!]

2010-03-08 23:34:04 | 保守の一考
☆私も属す『日本教育再生機構』から「緊急のお願い」があったので、メルマガを転載します。

   ◇

 日本教育再生機構 事務局です。
 これまでご縁を頂いた皆様に、『教育再生メールニュース』をお送り致します。
 このメールは日本教育再生機構に関係されている方に、
 教育再生関連の情報をお送りするものです。
 ◇---------------------------------------------------◇
   教 育 再 生 メールニュース
              【第104号】平成22年3月8日(月)
               発行:一般財団法人日本教育再生機構 事務局
 ◇----------------------------------------------------◇
 ◎緊急のお願い:
     千葉県教育振興基本計画案
        「パブリックコメント」にご意見を!

 ◆国旗・国歌が消え、
  道徳教育を装った人権教育が…
  このままでは森田知事の教育改革が骨抜きに

 千葉県では、森田健作知事が教育改革を進めているなか、2月17日「教育振興基本計画素案」が発表され、県民に意見を求める為に「パブリックコメントを募集しています。(3月9日が締め切り)
     http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/keikaku2010/pubcom.htm

 この素案では、道徳教育の充実と親学の実施が目玉として提起されており、これは1月19日に提出された「千葉県の教育を元気にする有識者会議」(木村治美議長)の提言を受けたものです。

 しかし、素案では、有識者提言で提起されていた「国旗・国歌の意味やその大切さを教え」るという国旗・国歌に関する一文が削除されました。

 また、有識者提言にはなかった「人権教育」が道徳教育に新たに付け加えられました。
(素案39頁。元気プロジェクトの「4 道徳性を高める実践的人間教育を推進する」)
 とくに、
「自他ともに尊重し差別を許さない教育」
「障害、性別、国籍等、どんな小さな差別も許さない教育」
「教職員研修のあり方や保護者への啓発方法等についての協議や、学校人権教育指導資料等の刊行等を通して、人権を尊重し、差別を許さない教育を推進します。」
 などとあります。

  このままでは、
  国旗・国歌の重要性が失われ、
  その代わりに、
  道徳教育の名を借りた人権教育が千葉県全域で実施される恐れがあります。

  堂本知事時代に推進された
  千葉県のジェンダーフリー教育や男女混合名簿の方針などについては、
  森田知事は、選挙公約において、
  「行き過ぎたジェンダーフリー教育」を「見直し」というかたちで明言しています。

 また2月4日、「道徳教育民間タウンミ―ティングin千葉」実行委員会(同委員長:千葉滋胤・千葉県商工会議所連合会会長)は、森田知事および鬼澤佳弘教育長に「道徳教育に関する8つの提言」を提出しました。
 この提言を受けた森田知事は、
「今後の計画(本年3月策定の「教育振興基本計画」)に生かしたい」
 とコメントしています。
 この実行委員会の「提言」でも「【提言6】ジェンダーフリー教育の見直し」を求めています。
     http://www.kyoiku-saisei.jp/network/tiba220204.html
 
 しかし、いまの素案には、有識者提言やタウンミ―ティング実行委員会の提言とは全く関係がない、むしろ正反対の内容が盛り込まれています。
   
  素案のように、
 「どんな小さな差別も許さない教育」
  が認められれば、
  男女混合名簿の実施のみならず、
  外国人地方参政権や夫婦別姓についても
  教育政策の立場から推進の方向となるばかりか、
  「学校人権教育資料等」の名目で
  資料作成の予算や権限が当局に付与されることになります。

 現在の森田県政に対しては、反対するジェンダーフリー推進派(左翼・フェミニスト)などが、反対意見をおくる運動を全国的に進めているようです。
 
 ここは森田県政を後退させないよう、パブリックコメントとして意見を多く送る必要があります。
 締め切りが3月9日火曜日と迫っています。
 心ある皆さまと連帯して、パブリックコメントを千葉県に送っていただきますよう
宜しくお願い申し上げます。

 (コメント例)
 :有識者提言にあった通り、「国旗・国歌の意味やその大切さを教える」意味の一文を復活させる。

 :道徳教育を装った人権教育の推進は止めてほしい。とくに、堂本県政のときのジェンダーフリー教育、男女混合名簿などは見直してほしい。

 :千葉県の教育政策は、森田知事の選挙公約に従ってほしい。県政は選挙での民意に従うべき。

 :有識者提言にないものを入れるのはおかしい。森田知事の意向を無視するものだ。

 :「どんな小さな差別も許さない」の表記は削除すべき。このままでは、男女混合名簿ばかりか外国人参政権や夫婦別姓など問題の多い内容までが学校で教えられ、予算や権限が与えられる。

 :道徳教育や親学の推進に賛成する。しかし、問題がある人権教育には言及すべきではない。

   ――――――――――――――――――――――――――――
 教育再生メールニュース
 ◇発行元   : 一般財団法人日本教育再生機構 事務局
 ◇ホームページ : http://www.kyoiku-saisei.jp/
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   ――――――――――――――――――――――――――――

   ◇

 よろしくおねがいします^^

                                         (2010/03/08)
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[フジテレビと産経の違い]

2010-03-05 02:47:01 | 保守の一考
☆今日はジャンプコミックスと、雑誌『正論(4月号)』を買った。

 『正論』の巻頭言は、西尾幹二であった。

 もうダメだな。

 表現に精細がなく、また、表現の圧倒的な間違いもある。

 例えば、小沢一郎と小泉純一郎を同列に括ると言う不思議さ加減。

 この人の理屈の変調は、5年ほど前の、まさに小泉元総理の捉え方の間違いから始まっている。

 多くの識者から、その間違いを指摘されても、生来の性格で、改めると言う行為を出来ず、突っ走って、

 いまだに、批判するにしても、その構成因子が異なる小沢一郎と同列に批判すると言うズレっぷりである・・・。

   ◇

 なんで、産経新聞は、藤岡信勝や西尾幹二と言う、妄想・加「冤罪」者をいまだに使い続けているのか。

 産経新聞にはなぜか、現「つくる会」の行事も掲載されていやがる。

 『正論』編集部も、聞くところによると、「つくる会内紛問題では中立」と言って、八木秀次・日本教育再生機構理事長を載せれば、現「つくる会」関係者も載せるという似非中立的方針だ。

 いや、藤岡や西尾の犯した思想破壊・道義破壊・表現破壊は、「中立」と言う左翼的美辞麗句で糊塗出来る類の行いではないのだが・・・。

 産経内部では、「そんなバランス感覚は、自民党と社民党を同列に扱っているようなものだ」との批判も起こっている。

 しかし、産経の社長と、フジテレビの日枝会長は仲が悪く、日枝氏の主導で、扶桑社が現「つくる会」をグループから切ったことに、産経の社長は不満とのこと。

 産経社長は、藤岡信勝を『教科書が教えない歴史』シリーズでデビューさせた人だと言うし、

 産経の社長と、(オウムの青山弁護士と比される)「つくる会」の高池弁護士が古くからの友人で、高池からの情報を真に受けているので、産経社長は常識的な判断が下せないのである、合掌・・・。

    ◇

 昔の左翼雑誌『創』などを読むと、鹿内一族体制の中での日枝氏の活躍は、ちょいと「沈まぬ太陽」チックで面白い^^

 5年程前、その『創』が、隔月刊の時があり、私は「左翼雑誌が売れない時代」であることを喜んでいたら、

 今、保守雑誌の草分け『諸君!』が休刊し、『創』は健在だ^^;

 現在の保守の衰退の原因は、藤岡や西尾のような「アカ」を、「中立」の美辞麗句の結果、引き入れてしまったことにある。

 雑誌『正論』も、遅かれ早かれだ・・・。

                                         (2010/04/05)
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[映画『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』を観た]

2010-03-04 22:52:44 | 物語の感想
☆ちゃんと面白かったです。

 原作付きらしいですが、おそらく、原作の肝をちゃんと押さえて、大胆な簡略化をしなかったのが成功だと思います。

 人間として疑問を持たず生活していた主人公が、ギリシャの三大神ポセイドンの息子であり、ゼウスのイナズマが盗まれた濡れ衣を着せられたことで、普通の人間ではなく半神であることに気づき、物語は動き出す。

 そして、ポセイドン陣営に主人公パーシーは組み込まれ、

 これは、『ハリー・ポッター』でお手の物のクリス・コロンバス監督による、ホグワーツ的なギミックを駆使し、物語は進められていく。

   ◇

 話はかなりご都合主義で、無理を通せば(予算を注ぎ込めば)道理は引っ込むてな具合で、中世世界が現代に組み込まれていたりするが、私は心地良かった。

 ゼウスやらポセイドンと言う大神が、気さくに人間界で感情をあらわにして過ごしているのも面白かった^^;

 話を無制限に広げずに、神界を二分する戦いの危機を描きつつも、小さな、でも意外な人物の反乱に抑えているのもいい。

 物語がかなり進んでから、パーシーに「三つの冒険」が提示されて、私は、おいおい、時間が足りるのかよ、と思ったのだが、

 「ギリシャ」神話の、多くの定番のエピソードを盛りこみつつ、テンポ良く見させてもらった。

 アテナの娘・アナベス役のアレクサンドラ・ダダリオの、幼さを残した正統派のヒロイン女優としての魅力が、私をかなり魅きつけました。

     

   ◇

 ただ、私は、皆さんに『聖闘士星矢』のことも忘れないで欲しいのです^^

                                         (2010/03/04)
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[映画『恋するベーカリー』を観た]

2010-03-03 03:46:46 | 物語の感想
☆いや、笑った笑った^^

 まさか、あのアレック・ボールドウィンにこうまで笑わせられるとは!

 てゆーか、凄いメタボになっていましたね。

 クライマックスの、チンチンネット中継は、『バーン・アフター・リーディング』の<飛び出すチンチン>以来の大爆笑ものでした^^;

 共演のコメディアン、スティーブ・マーティン(ジェーンの恋人候補役)など優しく微笑むだけでした。

 そんな、アレック・ボールドウィン演じる昔の旦那ジェイクに、自立しているはずのベーカリー経営者ジェーン(メリル・ストリープ)が再び心をときめかしてしまう物語。

 いやぁ、とにかく、アレック・ボールドウィンがいい。

 彼の挙動、ともかくやる、やってくれる。

 控え目なジェーンを、何とか言葉を駆使してひきつけようとする様が最高だ。

 確かに、彼が昔はカッコ良かったのは、映画ファンならば知っている。

 だけども、今はメタボ。

 でも、彼は、自分の思う「いい顔」「いい視線」でジェーンに向ってくる。

「やめて、やめて、これは不適切よ」と言いながら受け入れるジェーン。

 エロくも何ともないんだけど、メリル・ストリープの複雑な心中の演技が冴える。

   ◇

 また、そんなジェーンの飲み友達もいい。

 食事なんかよりも、そのジェーンのエッチな武勇伝を聞くことに夢中になるさまがいい。

 もう、恥じらいも忘れたおばさんたちだから、直な言葉が飛び交いまくる。

   ◇

 ジェーンには3人の子供がいて、長女には旦那もいる(二人の娘が、それぞれ魅力的!)。

 中盤から、この旦那が、ジェーンとジェイクの不倫を知ってしまい、コメディ分野を牽引する。

 その表情の挙動不審ぶりが最高でした^^

   ◇

 メリル・ストリープは、やはり名女優なんだなあ・・・。

「いやよ、いやよ」と言いつつ、ジェイクを受け入れ、後で後悔し、目を赤くする。

 そこにあるのは、もはや、セックス行為への後悔でなく、もっともっと、人と人の間の、最後の絆に屈してしまう自分への後悔なんだろうなあ。

 でも、それは、悪いことじゃあない^^

                                         (2010/03/03)
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[映画『超劇場版ケロロ軍曹 誕生!究極ケロロ 奇跡の時空島であります!!』を観た]

2010-03-01 18:33:02 | 物語の感想
☆すいません、プライベートが激動なので、短めで・・・。

   ◇

 前々作(クリック!)に私はえらく感動してしまい、でも、前作(クリック!)の出来に落胆し、それでも、やはり、今作も観に赴いたのであった。

 なかなかの出来であった。

 初っ端から矢継ぎ早に物語は急展開し、全く飽きさせず、ポケモンレベルのマンネリに陥っていた前作のような類型的な話にはなっていなかった。

 大胆にも、物語は、ヒロインの夏美を完全に排し、また、序盤は、ケロロと冬樹の二人旅にし、「友情」のテーマを押し出していたと思う。

 また、『ケロロ』シリーズには付きものだが、今回も、ケロロが、エピローグで友情論を語り、私はその着地点に安心する。

   ◇

 今回は、イースター島が舞台で、その島の文明をリスペクトした内容になっており、その島のカミの概念などが学べて、『ケロロ』シリーズには珍しい啓蒙的な内容になっていた。

 多くの準レギュラーが、序盤の顔見せで終わっているも、お馴染みのメンバーがお馴染みの活躍をし、でも、映画ならではの「腑抜けの姿」を見せてくれたりして実に面白い^^

 内容が濃いのでややギャグが少なく、また、その内容の濃さゆえに、幾つかの抒情的なシーンで余韻を残さないなど問題があるけど、子供向けアニメなので許せる範囲内だと思う。

 イースター島限定の話なので、いまいち世界観の広がりに欠けていた気もするけど、まあ、いいかな。

 ケロロが「スーパーサイヤ人」化するのは、いかにもケロロらしくて良かった^^

 ゲストキャラの、イースター島の精霊二人が、ケロロたちのために命を削るのも、そこに重点が置かれないゆえに、かえって良かった。

   ◇

 しかし、映画の日の午後、客は私を含めて7人だった・・・。

 来年の予告編も、本編終了後に流れないし、ちょいと次回作の公開が心配です・・・。

                                         (2010/03/01)
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