『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『デトロイト・メタル・シティ』を観た]

2008-08-31 08:30:45 | 物語の感想
☆なんか、見るには苦手なジャンルだなあ、などとは思っていたのだが、映画館で何度も何度も予告編を見せられていたら、見るのが当然のような気分になっていた。

大人気のコミックス版の方も、絵が下手だなあ、などと思いつつも、1巻は買って読んだ。

・・・「見るに苦手なジャンルだなあ」と言うのは、メタルパートがではない。

新進気鋭の、悪魔系メタルバンド<デトロイト・メタル・シティ(DMC)>をやらされている主人公が、本当はポップミュージックを指向しており、普段は街角でストリートミュージシャンとして、甘い歌をキモく歌い上げている点がだ。

どうにも、コメディとして笑えるよりも、その主人公を演じる松山ケンイチの名演技に嫌悪を感じていたのだ。

もちろん、作品中でも、そんな主人公はキモがられている^^;

   ◇   ◇

物語の冒頭、なかなか、そのテンポに馴染めなかった。

気弱な主人公が、デスメタルの教組に祭り上げられる。

「殺害せよ!」「レイプ!」などと舞台で絶叫する。

しかし、それと同時に、主人公の、状況への困惑のモノローグがかぶさる。

その口調にも馴染めない。

マンガ版だと、モノローグの口調は、読む者のペースに任される。

主人公の心の声は、読者の最もプライベートな部分と重ね合わせられる。

だから、当初は、その違和感に戸惑わされた。

   ◇   ◇

しかし、いわゆる「食いつき」のいい客がいた。

私たちが座っていた斜め後方で、若い二人連れの娘がゲラゲラ^^ゲッラゲラ^^爆笑していた。

それにつられて、私たちも笑った。

つまり、この映画のペースに乗り切れていなかった私たちを、後ろの若い娘がナビしてくれたのだ。

これは、普通の人がメタルに対して思う気持ちと似ているのではないか?

作中、挫折しかけていた主人公が、お母さんに「見かけではない。夢を与えることが大事」などと諭されるが、

実際、「夢を与える」程ではないが、作品のペースにはまれる・・・、「ノレル」と言うことは、人生を生きるに大事なことなのではないか? と思えた。

作品は続き、私たちはゲラゲラ笑い、そして、次第に「クラウザー様」が格好良くてたまらなくなってくるのだ。

メタルを嫌悪していた主人公のガールフレンド(加藤ローサ)が、メタルの「何か」を認められるように変わっていくようにだ。

   ◇   ◇

キモい主人公をメタルの道にかどわかしたプロダクション社長を松雪泰子が嬉々として演じている。

吸っているタバコを、相手の額にヒットさせるのが繰り返されるが、その間が実に素晴らしく、そのたびに笑った^^

   ◇   ◇

主人公の、田舎のお母さんを演じるは宮崎美子・・・。

可愛いおばさんで、「今の君もピカピカ」です^^;

主人公が東京で悪魔系メタルをやっていることは、誰にも内緒なのだが、東京の生活に疲れ、帰郷し、ちょうど畑仕事から帰ってきた母親の着ているTシャツが「DMC」のもので、クラウザーさんの顔が、バーン!と出ているシーンには笑った^^

   ◇   ◇

余談だが、私、海外に行った時、話のタネに、外では着れないのだが、「燃えるワールドトレードセンターを背景に、ブッシュとフセインがにらみ合っている写真がプリントされている黒いTシャツ」を購入した。

ある日、母親と外出しようと、私が車庫で車のエンジンを温めていたら、母親が何も考えずに、そのTシャツを着てドアから出てきた時があった。

その時の衝撃を思い出した。

母親としては、「誰も着てないので、勿体無いから私が着てみた」とのことだった^^;

そんな風な、息子と母親の微妙な「齟齬」と「心の触れ合い」みたいなものも感じられるいい作品でした。

   ◇   ◇

・・・「ファッキンガム宮殿」・・・^^;

                          (2008/08/31)
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[映画『ハンコック』を観た]

2008-08-30 16:56:13 | 物語の感想
☆他愛ないヒーロー物語だと思っていたら、ウィル・スミスの演技で楽しく見れた前半・・・。

とんでもない話に展開していったなあと思っていたら、やっぱりウィル・スミスの演技で、そうは見せずに終局していった後半・・・。

   ◇   ◇

私の映画評を見ていると、多くの方が、「こいつは映画に詳しいのだか、詳しくないのだか分からない」と言う印象を持つだろう。

「鋭いことを言うなと思いきや、昨今使い古され続けている手法に変に感動している」と思うだろう。

私には、日々の生活が忙しくて、映画と離れていた15年ほどの時間がある。

いや、人並みには見ていたのだが、映画好きとしては「断絶」とも言えよう期間があった。

ある一定の期間の、「映画」と言うものの中での、流行や風潮や段階が欠落しているのだ。

だから、人気のウィル・スミスと言う役者を意識しだしたのも、『アイ・アム・レジェンド』(クリック!)からであった。

あれも、キワモノ臭い物語であったが、ウィル・スミスの演技によって、格調高ささえ感じられる作品に仕上がっていた。

ヒロイン役の女性についてもだ。

「綺麗な女だな~」と、ほれぼれしながら見ていたら、エンディングのタイトルロールで、シャーリーズ・セロンと言う、名前だけは芸能ニュースでよく聞く女優だと知った^^;

   ◇   ◇

スーパーヒーロー的な力を持つ町の鼻つまみ者が、優しき人と知り合い、考えを改めていく・・・。

よくある話ではある。

しかし、ウィル・スミスの演じるハンコックの「やさぐれ」感が、ちょい悪的なオシャレ感と孤独を同居させていて、飽きさせないのだ。

反面教師的なヒーロー振りを見せるハンコックだが、大概の特殊効果にも目が肥えてきた私にも「オッ!」とさせるようなアクションを見せてもくれる。

ハイウェイチェイスでの、ハンコックならではの、「力技」の数々は面白かった。

   ◇   ◇

ヒーローとして改心してからのハンコックの清潔感も良かった。

地が格好いい男なので、ニット帽に汚いコートを羽織らせても、スーツを着させても様になる。

   ◇   ◇

また、終盤にかけて、「衝撃の事実」によって、ハンコックはうろたえる。

すると、とたんに、人間としての心の弱さを表情にあらわにする。

ここらへんの変貌を、見ているものに納得させられるのがウィル・スミスの卓越した演技なのだと思う。

   ◇   ◇

この物語で斬新なのは、ヒロインとの距離の置き方であった。

普通ならば、悲劇か、ヒーロー物語としては行き詰まるハッピーエンドしかなかろうが、

この物語では、文字通り、ヒロインと友好な関係を築きながらも、「距離を置く」ことになる。

コメディ的な話でありながら、ウィル・スミス、シャーリーズ・セロン、ジェイソン・ベイトマンらのリアリティある演技で、荒唐無稽な印象は全くなかった。

   ◇   ◇

クライマックス・・・。

傷だらけのハンコックが、超能力を失いながらも、愛する者のために飛び立とうとする。

あそこを、もうちょい、「泣かせ」の演出にして欲しかったなあ。

でも、変に感動させないのが、この物語にある「大人の成熟」なのかなあ。

   ◇   ◇

(追記『ダークナイト』について)
  『ハンコック』を観た多くの方が、おそらく『ダークナイト』も観たことだろう。
  だから、言わせてくれ!
  私が『ダークナイト』にそれ程の感銘を受けなかった理由を書く。
  私は最初に『ダークナイト』を見終えて思った感想に尽きる。
  今、思い出したのだ。
     「ああ! バットマンが「泣いた赤鬼」(クリック!)になっちゃった^^;」

                           (2008/08/30)
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[遅ればせながら、映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』を観た]

2008-08-24 20:42:42 | 物語の感想
☆なんとも、映評ブロガーの間で、この続編は評判が悪いようなので、見るつもりがなかったのだが、幾つかの事情が重なり、観に行った。

思ったよりかは面白かった。

ネコ娘役の田中麗奈のノリノリ演技がやや影を薄めたが、しょこたんや星野あきが、それぞれ、太ももやおっぱいの谷間を露わにしていてエロかった^^

特に、狸族の頭領の嫁さん役の星野嬢は、毛深くて、目の周りが縁取られているようなタヌキの扮装なのだが、「デビルマン」のシレーヌにも似た<毛深きエロス>が感じられた。

   ◇   ◇

しかし、当初から、編集のぎこちなさが目立った。

オープニングの「濡れ女」の悲劇の説明は中途半端・・・。

それに一拍をおくこともなく、現代の「かごめかごめ」事件。

その間が妙にスムーズに移行してしまっているので、時間が連続しているのかと、妙な違和感が残る。

更に、今回のヒロインである楓役の北乃きいの学生生活が描かれ、そのうまくいかないクラブ活動の様子が描かれる。

私は、エピローグで、楓のクラブ活動での現状が改善されるのかと思いきや、その伏線の回収が全く為されていないのにも驚くのだった。

ただ、楓は、やや、その生活で人間不信に陥っていたようで、鬼太郎との交流でそれが改められたので、そこが冒頭の伏線回収だったのかなあと無理矢理納得してみた。

   ◇   ◇

鬼太郎も鬼太郎で、今回は冒頭から、なんかつまらなそうだった。

前作では、もっと快活だったと思うのだが。

今回は、物語の途中で、一族最後の生き残りである鬼太郎に、その幽霊一族の滅亡の真相が知らされ、大きなショックを受けるのだが、そのショックが、物語の冒頭から遡及効を起こしている様な印象だった。

   ◇   ◇

下品なギャグが多かった。

でも、私は大好きだ^^;

ネズミ男の放屁は、前作に続いてなので、新鮮さはなかったが、

蛇骨婆や砂かけ婆の「しなびたオッパイ」ネタは、声を出して笑った。

サトリの「ウンコ吹きかけ」も、小学生が喜ぶように笑わせて頂きました。

   ◇   ◇

緒形拳の演じるぬらりひょんは、その語り口といい、実に説得力を感じて、さすがの演技だと感心した。

が、クライマックスのぬらりひょんと鬼太郎の問答の辺りで、私は寝てしまった^^;

だって、前作でも思ったのだが、映画『鬼太郎』って、エンターテイメント作品にしては長いんだよね~^^

   ◇   ◇

今回のヒロインは北乃きいで、前作は井上真央・・・。

どちらも、モコモコってしていて可愛い。

ウェンツ君は、毎シリーズ、モコモコ女子高生と、出会いと別れを繰り返す「寅さん」パターンに突入していくのでしょうか?

   ◇   ◇

今回のオープニングで、鬼太郎の出生を実写で描いたチャレンジ精神は買いたい^^

                         (2008/08/24)
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[『崖の上のポニョ』二観目]

2008-08-23 10:44:25 | 物語の感想
☆今回は、一緒に行く人がいなかったので、「可愛さ」を堪能しようと、また、絵や話の細かい点を見直したくて、もう一度、『ポニョ』(1回目の感想はクリック!)を観に行った。

・・・やっぱ、魚ポニョは可愛いな^^

眠っている時のスヤスヤ顔や、お腹が可愛い^^

   ◇   ◇

妙にフジモトが気になった。

最初、クラゲを増殖させているシーンで、大きなイカが回遊しているのを見て、フジモトは、慌ててポケットから、なんか信号弾銃みたいのを取り出して、カチカチと光を送っていたが、

あれは、イカが、グラン・マンマーレの旅の、先行する<使い>なので、再会を乞う信号を送っていたのでしょうかね?

   ◇   ◇

・・・クライマックス。

トキばあさんが、フジモトから逃げる宗介とポニョを助けようとする。

なんか盛り上がるシーンなのだが、まあ、見ている誰もが思ったことだろうけど、ストーリー的に破綻しているよね^^;

フジモトの行動は、この時は正しい。

しかし、それを遮るトキばあさんの行動は、結局は間違っている。

まあ、ひねくれ者のトキばあさんが、実は宗介のことを大事に思っていた、という点での盛り上げでよござんしょうかね。

   ◇   ◇

そして、宗介とポニョは、水の中の老人ホームに流されるが、それを見つめるフジモトの、何とも言えぬ表情は、どんな感情の表われなのか?

娘を嫁にやる父親の心境なのかな?

   ◇   ◇

宗介の家族は、お互いを名前で呼び合うが、あれはもしかして、宗介は「養子」だったのであろうか?

それならば、違和感は軽減される。

   ◇   ◇

リサは、台風の中、何であれ程の危険を冒してまで帰宅したかったのだろう・・・?

   ◇   ◇

傑作だとは思うが、凄まじく支離滅裂な点が見えてきたよ^^;

                         (2008/08/23)
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[映画『クローン・ウォーズ』を観た]

2008-08-18 20:25:28 | 物語の感想
☆面白かった。

マニアは怒るのかも知れないが、これは、正伝「スター・ウォーズ」に加えても遜色のない出来だと思うのだ。

ただ、アクションの連続に、エピソード1~6にあった、ルーカスの拙き叙情性と言うか、余裕と言うか、ギャグと言うか、…があまりなかったのが残念だが、

ジャバ・ザ・ハットの息子の可愛さが、矢継ぎ早の展開の中になごみを加えていたと思う。

しかし、激しく戦うアナキンや、新鋭パダワン(弟子レベルのジェダイ)・アソーカの背におぶさりながら、小さいハットが揺さ振られたり、押されたりする様に、私は「おいおい平気なのかよ」と心配になってしまった。

私は、赤ちゃんが大好きなのだ^^

名前も可愛い、ロッタちゃん!

まあ、ハット族はしぶといようだから・・・^^;

   ◇   ◇

何よりも魅力的だったのは、今回、初登場のアソーカであった。

少女である。

顔は、近年のアメリカン・アニメの、「目さえ大きくしておけば萌えるんだろう」てな感じなのだが^^; 何よりも体の華奢さが可愛かった。

アナキンもオビワンも、最初は「まだ若すぎる」と言うほどなのである。

その体は、未熟な少女の体でヒョロヒョロなのである。

       それが、いい、のである。

性格は生意気で、でも賢くて、でも時に不安に駆られつつ、でもアナキンに憎まれ口を叩いてしまうのである。

アメリカン・アニメには少ない個性の造詣である。

その出自(バックボーン)はあやふやなのが、やや不満だったのだが、

私はてっきり、アソーカは、物語内完結キャラだと思っていたので、ロッタちゃんともども死んでしまうのかと思っていたので、

そうはならなかったことに安堵し、続編が出来るのを予感できた。

つまり、今後、アソーカの出自が語られるのかもしれない。

まさか、3体のマグナ・ガード(グリーバス将軍配下ドロイド)を単身で始末するとは思わなかった。

強い!

対して、アナキンは、ドゥークー伯爵から逃げるのがやっと・・・^^;

   ◇   ◇

派手な戦いの連続であった。

テスの戦い・・・、特に<AT-AT>の前進である<AT-TE>の活躍は素晴らしかった。

「墜落」の図柄も、見ている私は「おおっ!」と座席から乗り出して見た。

ああ言った「角度」でのアクションは、非常に斬新と言えよう。

・・・とは言え、今回は、ほとんど局地戦に過ぎなかった。

おそらく、今後の続編で、クローン決戦の場が描かれよう。

だから、このアニメシリーズの敵役となるのであろうアサージや、アナキンの忠実な仲間キャプテン・レックスを安易に死なせなかったことは好感だった。

今後の展開で、良くも悪くも活躍するのだろう。

   ◇   ◇

ジョン・ウィリアムズの、有名なテーマに、民族的アレンジが加えられているのも良かったです。

                        (2008/08/18)
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[映画『ハムナプトラ3』を観た]

2008-08-17 10:26:28 | 物語の感想
☆よろしいんじゃないでしょうか?

正直、この『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』、『インディ4』よりも楽しめました。

特に、全編の2/3辺りまでは、かなり面白かった。

やや長い、古代中国の乱世の時代を語るオープニングだが、そのなかなかリアリティある美術設定に感心した。

先日観た『ドラゴン・キングダム』は、ちょいと金ピカし過ぎていた^^;

CGなんだろうけど、壮大な古代中国の戦地の姿にも驚いた。

その驚きは、当初のアクションの舞台となった上海市街のセットに対してもだった。

アクションとしては、ややその「仕組み」が、見ているこちらに分かりにくい感もあったが、

なにぶん、縦横無尽に上海市街をチェイスしてくれるのだからたまらない。

中国の旧正月と言う設定も、町中を朱色と爆竹の火に染めて華やかであった。

   ◇   ◇

インディが「純粋オカルトハンター」になってしまったのに対し、オコンネル一家は、冒頭の皇帝墳墓探索にはじまって、ヒマラヤの古き寺院、シャングリラの不死の泉と、考古学チックな茶系色の冒険を繰り広げてくれる。

そこを、人サイズの大魔神のようないでたちで、甲冑姿の皇帝がガシャンガシャンと追跡すると言うシチュエーションの妙!!!^^;

原題の「マミー(ミイラ)」を忘れないように、皇帝は、物語中ちょくちょくミイラ姿を披露すると言う健気な伏線^^;

でも、その特殊効果が見事なので、描写に深みを与えている。

   ◇   ◇

ただ、イエティは、この作品のちょっとしたモンスターのおまけ要素として楽しめたのだが、「キングギドラw」の出現には、いささかしらけた。

あのキングギドラは、ヒマラヤから、皇帝を中国の北辺の万里の長城まで運ぶためだけの変化なのだろうなあ。

物語の雰囲気を台無しにした感がある。

そこで、「ハムナプトラ」イメージングを放棄したので、おそらく許せたであろうクライマックスの戦いの粗さも強烈な杜撰さに思えてしまった。

   ◇   ◇

CG技術は目を見張る。

いや、目を見張る、と言う表現はおかしいな、もはや、「見事」と言う言葉を掛けるようなこともない自然さで「土器ミイラ軍団」が描かれている。

リックやエブリンたちが棒で殴ると、陶器が割れるような音で崩れ、それが最期まで忘れられずくり返される。

白昼の砂漠での決戦なのだが、隠すところのない日光の中で、ミイラ軍団のCGは全く粗が見えなかった。

   ◇   ◇

どうも、ハリウッド製の中国を舞台にしたアクションは、女も男と同等に活躍する傾向があるが、この作品も、女が活躍する。

イブリンは、ちょっとハーレクインを愛するような性格で、女おんなした雰囲気を物語に添えながらも、いざ戦うときは頼りになる。

変則ツンデレとしておこう^^;

   ◇   ◇

クライマックスだが、皇帝は、墳墓の祭壇みたいなところで何をしようとしたんだろう?

それと、「ミイラ軍団」は、万里の長城を越えると無敵の軍団になるということだが、それはどういう意味なのか?

そもそも、呪われた皇帝の墳墓は、万里の長城の外にあったのか?(私はイメージ的に長城内だと思っていた)

つまり、中国の土地に帰還することによって、完全復活がなされるのか?

ヤン将軍は、何で、皇帝にそこまで傾倒したのか?

ヤン将軍の女の部下は、何で、将軍にそこまで惚れていたのか?

・・・これらは、このエンターテイメント作品の中での、見ている者に促す「謎」などではない、そんなものを促す作品ではない。

ただの製作上のいい加減さである。

でも、キングギドラでしらけた我が心は、そんな気にしないでいい所が気になってしょうがなかった。

ちょっとでも、シナリオに伏線を張っていたら、解消された問題なのだが・・・。


PS.ちなみに、私、中国は西安の、秦の始皇帝の兵馬俑に行ったことがあるので、「土器ミイラ軍団」には親近感が湧きました^^v

                          (2008/08/17)
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[映画『べガスの恋に勝つルール』を観た]

2008-08-16 00:00:17 | 物語の感想
☆楽しんで観た^^

だが、悲しいかな、ここに特に書かなくてはならないようなことがニャイのだ

何でだろ?

困った。

私は深く考えるのだ。

一つにキャメロン・ディアスが問題なのだと思う。

瞳のキラメキなど、少女のような魅力はある。

でも、根本的に「大人の女性」である。

AVギャルなら、熟女系にカテゴライズされる可能性がある。

私の中で、どんなに客観的な視線を保とうとしても、それ以上の私の潜在的な好みというものがあるのだ。

やや疲れた感のあるスタイルや、顔の小じわ・・・、女としての魅力はあれども、私の趣味ではないのである^^;

ただ、同じくやや年増の『魔法にかけられて』の王女ジゼルは、おばさんとしての可愛さがたまらなくあったけどね

   ◇   ◇

対して、相手役の男(アシュトン・カッチャー)は、可愛い童顔だし、物語全般を無職で過ごすいい加減さもあったし、「Wiiスポーツ」を体全体を使って楽しむし、トイレが空いてないので、キッチンの流しで用を足すし、実に「こども」で良かった。

で、その「こども」性ゆえに、女たちから遊び相手にしか思われない悲しさもある。

   ◇   ◇

物語は、べガスにて知り合い、泥酔にかまけて結婚してしまった二人が、

翌日、当然に婚姻解消をしようとするのだが、その過程で、300万ドルをスロットで当ててしまう。

お互いに、その大金を良い配分で手に入れなくては、容易には離婚できない。

家裁でも、いい加減な結婚をたしなめられ、半年の同居を言いつけられるのだった。

かくして、二人の丁々発止が描かれる。

私が、この物語いいなあ、と思ったのは、この両者の同居対決・やったりやられたりが、あくまでも同じことのやり返しでない点だった。

女、キッチリしすぎ・・・、男、いいかげん・・・、その性格に沿って諍いが描かれる。

物語の比重を考えると、やや男のいい加減さが際だっており、しかも、キャメロンがバリバリのキャリアウーマンとして日中を働いて帰宅しているのに対し、アシュトンの方は遊んで過ごしていて、帰宅後、夫婦対決するので、私はややキャメロンに同情的になった。

   ◇   ◇

キャメロンは、職場でも、中国系の女・チャンとの間で昇進競争を演じている。

このチャンが、人物造形的に興味深い。

実に、その昇進争いに対し、闘争心を剥き出しにしてくるのだ。

これが、日本人の目で見ると、いや、アメリカ人の目から見てもだろう…、やや見苦しい。

しかし、これが、中華系の、世界の人からの見られ方なのであろう。

キャメロンは、そんなチャンを実にうまくあしらう。

 チャン 「私が上に立ったら、あなたを奴隷のように使ってあげるわ」

 キャメロン 「あら、あなたは、レズだったの?」

 チャン(妙な切り返しに戸惑うチャン) 「エッ! そんなことない」

 キャメロン 「やっぱりレズだったのね^^;」

 チャン 「そ、そんなことはないわよ・・・」

この辺のキャメロンの、無益な対立を逸らすための台詞回しのニュアンスが、他国のコメディが苦手の私にも理解できて嬉しかったです^^;

   ◇   ◇

下品なギャグが多いのだが、私は下ネタが大好きなので問題なかった。

主人公の二人には、それぞれ親友がいるのだが、その二人が、特にアシュトンの親友役(ロブ・コードリー)が実に下品で良かった^^

例えるなら、リリー・フランキーのような憎めないエロさ!

この人がいなかったら、作品の魅力が半減しただろう・・・^^;

                         (2008/08/16)
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[映画『ドラゴン・キングダム』を観た]

2008-08-14 09:13:04 | 物語の感想
☆私は、ジャッキー・チェンに対し、他の映画好きほどには思い入れがない。

ジャッキーの映画を劇場で観たのも、中学の時の『キャノンボール』と、大学の頃だったかな…、の『プロジェクト・イーグル』、2作品しかない^^;

だから、全盛期を過ぎたと思われる、今回のジャッキーのアクションが、とても新鮮で、メチャ面白かった^^v

   ◇   ◇

この作品は、カンフーアクションの、もう一人の雄であるリー・リン・チェイとの「夢の共演」と言うことだ。

リー・リン・チェイも、私が中学生の頃に公開された『少林寺』で、爆発的に、「ハアッ! ハアッ! ハッ! ハアッ!」と大人気であった^^

   ◇   ◇

アメリカのカンフーおたくの冴えない学生が、伝説の如意棒を手にして、中華ファンタジー世界にタイムスリップして冒険する物語で、

右も左も分からない主人公は、ジャッキーやリーにナビゲイトされて、旅を進めていく。

ジャッキーとリーは、最初はお互いに素性を知らないので、「夢の共演」ならぬ「夢の対決」をする。

物語の冒頭では、伝説の悟空の戦いを、荒唐無稽に、ワイヤーアクションでピョンピョンやっていたので辟易したのだが、

ジャッキーとリーのバトルは、わりと「地に足のついたアクション」で楽しかった。

如意棒の取り合い、純粋バトル、再びの如意棒の取り合い、…と、連続して3ラウンドほどをたっぷりと見せてくれたので、カンフーに慣れていない私は魅せられた。

しかし、この戦いにおいては、「如意棒取り合い」と言うバトルの媒介があり、私は、純粋バトルではないので、いまいち、見ていて戸惑いを覚えた。

先日見た『カンフー・パンダ』でも、バトルには、必ず、「巻物取り合い」や「肉まん取り合い」と言う、本来の対決とは異なった状況が付加されている。

それって、カンフー映画の伝統なのでしょうか?

   ◇   ◇

物語のヒロインとして、とても美しい娘(リウ・イーフェイ)が出てきた。

線は細いのだが、芯は強そうで、瞳が勝気につりあがっている。

肌が赤ちゃんのようにきめ細かく、やや浅黒い。

私は、かようなシンプル・ビューティーが現われると、画面から目が離せなくなる^^;

こんな「ASIENCE」に惹かれると、やはり、私はアジアの一員なのだななどと思わせられる。

   ◇   ◇

・・・と思いきや、敵方の悪のヒロイン<白髪魔女>に、これまた美しい女が出てきた。

グリグリに大きい瞳と、輝く銀髪と言うビジュアルは、他に類を見ないタイプだ。

やはり線は細く、松本零士の描く女性みたいな外見だが、内面は激しくアクションをガンガンこなす。

お名前は、リー・ビンビンさんだ。

ビンビンくるお名前と容姿である。

物語の最期、ジャッキーが止めを刺すのだが、

私は、「助けてやれよ! 勿体無いだろ!」と心の中で叫ぶのだった。

   ◇   ◇

2大カンフースター共演のみの話題が先行した作品のようだが、細かい点で優れていると思わせられるポイントがあった。

異世界に紛れ込んだ主人公は、当初、言葉の壁にぶち当たる。

「ナニ言ッテルカ、分カラナイヨ!」

主人公が叫ぶと、ジャッキーが答えるのだ。

「心で聞かないからだ!」

そして、それ以後、物語は英語で進む。

これは、魔法の言葉のように説得力があった。

このタイプの映画は、当然のように英語が使われていたりするからなあ^^;

   ◇   ◇

最終的には、石にされた悟空を主人公が復活させて、悪の将軍と悟空の一騎討ちとなる。

それでは、主人公もジャッキーもリーも活躍できないじゃないか、と思いきや、

○○が、悟空の分身だったと言うどんでん返しがあり、その分身の伏線も、先の展開の中で違和感なく描かれていたので、

私は素直に驚いた。

と同時に、ならば2大スター共演のバランスが崩れるのではないか、と私は勝手に思うのだが、物語構成の絶妙の巧みさで、バランスが崩れるようなことはない。

また、悟空の、毛による分身方法だが、日本人ならば、ドラマなどでデフォなことだが、製作しているハリウッドの人たちにとっては知らなかったことのようにも思え、「西遊記」のポイントをうまく抽出しているなあと思った。

・・・主人公も、将軍へのとどめで、ちゃんと役割を演じる。

不死の将軍へとどめをさせる、ヒロインの「活躍」と、ヒロインの持つ「翡翠の簪」もうまく物語上の配置をされている。

   ◇   ◇

やや、主人公のカンフー使いとしての成長の時間に物足りなさを感じたが、まあ、最終的に、説得力ある戦い方をしてくれたので納得できた。

壮大な舞台設定のわりには、単純に物語が進む。

ご都合主義的な面もあるのだが、歳を重ねたジャッキーとリーの風格が全ての違和感を押し流してくれて、楽しく一気に見れた^^

                            (2008/08/14)
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[映画『カンフー・パンダ』を観た]

2008-08-09 09:02:13 | 物語の感想
☆実は、この映画、一週間前に観た。

しかし、先週の初頭、東京は西多摩地区を襲った集中豪雨…、その激しい雷雨による停電で、私の家のインターネット環境が崩壊し、四日間、ネットを使えなかったので、今となっては、感想を書く新鮮さが失われているのだが、とりあえず、頑張って書く。

   ◇   ◇

先日観た『インクレディブル・ハルク』と同じく、二時間弱と言うあまり長くない上映時間で、切れ味良くアクションを堪能できる快作であった。

ただ、『…ハルク』が、妙に人間ドラマを指向していて、でも、それが描けておらず不満が残ったのに対し、

『カンフー・パンダ』は、アニメと言う利点もあり、そこら辺の鑑賞者の厳しいチェックは免れるだろう・・・。

・・・と、書いては見たけれど、なんとも、登場人物のドラマの積み重ねに不満も残るのだ。

主人公のポーは、いろいろあって、カンフー寺で、カンフーマスターとしての修行を行なう。

そこには、5人のカンフーマスターが既にいるのだが、その個性的であらねばならない5人の個性がいまいち描かれていない。

予告編で見た時など、私は、それがこの物語の肝なのだと思っていたので、

5人一緒くたの描き方に、非常に勿体無さを感じた。

その5人の個性を均等に紹介していくようなカタログ的な手もあったと思うのだが、そこには、わかり易きアニメ的作劇性が放棄され、妙にリアルなアンバランスが発揮されていたりする^^;

まあ、ジャンプのバトルマンガでも、主人公がメチャ強くて、その他の仲間が何の足しにもならない、そんな「逆孤立感」がたまに見られるものだ。

それを打破するのが、主人公のライバルの存在である。

ライバル・タイランの強さは、充分に物語を引き締めてくれていた。

   ◇   ◇

物語的には、やや淡白さを感じたが、そのアクションシーンは、素晴らしかった。

実によく動き、その動きの意味するところが、こちらに良く伝わった。

特に、タイランの脱獄シーンなど、立体的で複雑な舞台設定だったのに、

タイランが、何のために飛び、何のために走るのかが、アクション上の意味づけとして良くわかった。

タイランは、白土三平「サスケ」張りの<岩石なだれ渡りの術>みたいのを披露するのだが、その重力無視の荒唐無稽であるアクションを、こちらに納得させるだけの描写をちゃんと行ない得ているのだ。

う~ん、うまく説明できないなあ。

例えば、昨日、『スカイ・クロラ』と言う駄作を観たのだが、この作品のクライマックスに「戦闘機による空中戦」がある。

精巧なCGで描かれている戦闘機の、美しい画像の旋回シーンなどがあるのだが、

そこにおいて、「何で、その戦闘機は旋回するのか?」「敵がどこにいるから、そこで旋回するのか?」などの描写が欠落しているので、戦闘機の旋回が全く意味を為していないのだ。

・・・その点、『カンフー・パンダ』においては、動きの意味が完璧に提示されており、鑑賞者が置いてきぼりをくらうようなことはなかった。

複雑なアクションを、『ドラゴンボール』並みの高揚感をもって、鑑賞することが出来た。

   ◇   ◇

惜しむらくは、人間ドラマの描き込みの希薄さかなあ。

どうしても、あらすじの整合性をもたせるだけの足早さが感じられた。

クライマックスに、見ているこちらの情動を爆発させるのは、もっと登場人物たちの心に食い入ることが出来るような、それだけの時間をかけた描写が必要だと思うのだ。

ポーと親父さんの関係の謎・・・、

ポーを「ドラゴン戦士」に指名したカメ仙人の退場の唐突さ・・・、

やや、手垢に塗れたアイディアの「巻物白紙の意味」・・・、

師匠とタイランの関係、そのバトルの呆気なさ・・・、

ポーと<マスター5>が仲間となっていく過程・・・、

師匠が、ポーの才能が発揮される「状況」を見い出す描写・・・、

それら、物語の筋道をつけるためだけのような淡白さだった。

   ◇   ◇

戦いの前に、ポーのお尻が引き締まることに代表されるような、細かい「演技」は見事だった。

しかし、タイランとの最終決戦におけるポーの勝因だが、

それと同じシチュエーション、『北斗の拳』でのハート様に対してのケンシロウが、既に打ち破っているよね^^;

                         (2008/08/09)
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[映画『スカイ・クロラ』を観た]

2008-08-08 23:59:29 | 物語の感想
☆こりゃ、酷い映画だった。

つまらなかった。

絵も物語も、スカスカしていて、イライラさせられた。

途中で映画館を出てもいいと思ったが、「なんだかんだでクライマックスでは夢中にさせられるだろう」と思ってみたが、終いまで何の感慨も起きてこなかった。

大人のドラマ風の、子どもには理解されない、そして、大人の鑑賞にも耐えられない、ウンコみたいな話を、アニメでやるなよ!!!

 ・・・全然、バトルの動き、勝負どころの観点が見い出せない空中戦。

 ・・・「キルドレ」と言う無理矢理な気持ち悪い設定。

 ・・・主人公の目。

 ・・・背景とCGの断絶。

 ・・・フーコの目。

 ・・・女の裸体の、今更の省略。

 ・・・分かった風な愛の描写。

 ・・・分かった風なセリフの数々。

 ・・・タバコの吸い方。

 ・・・登場人物の妙な演技描写。

全てが、嫌がらせのような薄っぺらさ。

私は、何度も『もういい、もうどうでもいいよ』と思った。

森博嗣が原作だそうだが、その森博嗣のミステリ本なんかでの、なんかとち狂った詩やイラストの「恥ずかしい部分」だけが抜き出されたような作品だった。

この「スカイ・クロラ」の原作は、森博嗣、とち狂いまくりなのかな。

せめて、せめて、空中戦だけでも、ちゃんと描いて欲しかった。

この、押井守と言う監督…、つまらない作品はとことん、つまらないね。

『ビューティフル・ドリーマー』は素晴らしかったけど…。

                         (2008/08/08)
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[映画『ダークナイト』を観た]

2008-08-03 00:00:52 | 物語の感想
☆二日続けて、アメコミヒーロー映画を観た。

私は、最も好きな映画の一つとして『バットマン・リターンズ』があるので、その後の「バットマン」シリーズには、ちょいと厳しい眼を持っている、と言うか、その後は『バットマン&ロビン』くらいしか見ていなかった^^;

しかし、今回の『ダークナイト』!!

すこぶる評価が高いようなので、先行ロードショーで観に行った。

実は、母親が「あの白塗り(ジョーカー)がみたい!」と言っていたので、母親の分のチケットも買ったのだが、母親は急用が出来ていけなくなり、でも、MOVIXはチケットの払い戻しが出来なくて、私は誰かにタダであげたい位の気持ちだったのだが、「いりますか?」と映画館のロビーで聞いて回るのも恥ずかしいので、MOVIXのバイトに愚痴をこぼしつつ、ムダにせざるを得なかった、無念・・・^^;

   ◇   ◇

非常に面白かった。

ティム・バートン版で、「バットマン」が派手なアクション指向の作品ではなく、アメリカ的な時代劇だと分かっていたので、そこにおいての肩透かしはなかった。

私は、バートン版以上のゴシック風味は出しようがないだろうと考えていたので、その点での期待もしていなかった。

だが、この作品では、バートン版とは違ったダークテイストがあった。

バートン版が、コミック調を捨てていなかったのに対し、今回のクリストファー・ノーラン版ではリアルなクライム小説風な味わいがあった。

モノクロに対してのメタリックが基調となるイメージもあった。

配役も、モーガンフリーマンやゲイリー・オールドマン、マイケル・ケインと演技派を揃えていて、作品イメージともども格調高い。

   ◇   ◇

現実感のあるゴッサムシティー、その陰で蠢く犯罪世界に舞い降りたキチガイピエロの<ジョーカー>!!!

バートン版のジョーカーを演じたジャック・ニコルソンも、大概、その狂気の演技に喝采を送ったものだが、どんなに斬新な演技も、いつしか新鮮さがなくなる。

だが、新ジョーカーを演じた、ヒース・レジャーの狂気は、今一番輝いている。

なんと言おうか、全く後ろ盾がない「偉大なチンピラ」と言えばいいのか?

また、シナリオ上も、その過去が語られるようなことがない。

自分の裂けた唇の「逸話」を語るのだが、それは、いつも内容が違う。

過去のない、この作品内で見られる姿が全てのジョーカーなのだった。

例え、捕らわれていようとも、「それでも誰かを殺す」と言い続ける段においては、そんな恐ろしい奴はいない。

そして、「それでも誰かを殺す」には、相応の手がちゃんと打たれているのだから、更に恐ろしい。

しかも、バットマンの存在に対して犯罪を行なうので、バットマンの存在はゴッサムシティーの中で疎まれる存在に変貌していく。

バットマンであるブルース・ウェインも、当初は、ジョーカーのやり方をテレビで見て、「バットマンにケンカを売るまでするのか^^;」などと余裕発言だったのに、事態の推移とともに次第に追い込まれていく。

ゴッサムシティーの平穏は、バットマンによって保たれていたが、ジョーカーの出現によって徐々に均衡を失っていくのだ。

ヒースのジョーカーは、唇が裂けているからだろうか、

話しつつ、「チッ!」と舌打ちのような音を立てる。

それが、ジョーカーの行動の狂気から受ける印象を、更に引き立てている。

このヒース、この作品の後、急逝したそうだ。

「早過ぎる」と言うのは簡単だが、今後、ヒースが、かような演技を出来るとも思えず、人生のあたり役を得て逝ったとしたい。

   ◇   ◇

この作品が凄いのは、あくまでも、このヒースのジョーカーの物語的なパーソナリティーにおんぶに抱っこではない点だ。

バットマンは、他の犯罪者を追って、香港まで遠征するし、そのシークエンスも「M::3」を髣髴とさせるタクティクスな展開で楽しめる。

また、ゴッサムの若き有望な地方判事ハーベイ・デントのパートも面白い。

私は、このデントが「悪の親玉」であったりしたら、この作品に興醒めしただろう。

しかし、デントは、本当に理想家だった。

故に、後の悲劇が起こる。

   ◇   ◇

まさか、この作品中、<ジョーカー>のほかに、<トゥー・フェイス>までも拝めるとは思わなんだ。

   ◇   ◇

不満としては、やや、物語上の省略が激しい点だ。

ジョーカーが、取調室で、監視者との形勢を逆転させる状況が全く描かれていないのは、明らかに、上映時間短縮のためのように思われる。

上記の<トゥー・フェイス>の名前の由来も、何の逸話もなく、映画で見れば分かる通りの会話による。

ジョーカーの過去が描かれないのは、作劇術的にあり得るが、

ここで、トゥー・フェイスの過去が語られないのは、シナリオの怠慢だろうよ。

そのような、物語上の説明不足が多々あり、

最終的にバットマンが「ダークナイト」に堕ちていく経過に、あまり我が心がグッとこなかったのは、作品の評価を考えると痛い・・・。

   ◇   ◇

バットモービル・・・、そして、バットポッド!

このリアルな作品にあって、両車のケレンは良かったなあ^^

   ◇   ◇

クリスチャン・ベイルは太い声がカッコ良かったが、やや「サイコ」風味に欠けていた。

あれでは、普通のヒーローだ・・・。

                        (2008/08/03)
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[映画『インクレディブル・ハルク』を観た]

2008-08-02 16:34:55 | 物語の感想
☆最近、公開日が金曜の作品がちょくちょくありますね。

てな訳で、『インクレディブル・ハルク』を観に行った。

なかなか面白かったのだが、「これは!^^v」と言うパンチさに欠ける作品だった。

   ◇   ◇

いや、ハルク自体は、力任せの、「殴る」と言うよりも「無制限ブン回し」の姿が非常に良かった^^

私は、前作の『ハルク』は未見なので、ハルクの「肉弾強力(ごうりき)」の様はとても新鮮だった。

クライマックスに現われるハルクの敵役なんて、ドシドシとパワーを漲らせて走るのはハルクと同じなんだけど、

それと同時に、町の人をなぎ払って、人が二人三人と紙切れのように宙を舞い、それはそれで、「ほう、あっはっは、見ろ、人がゴミのようだ!! はっはっはっは・・・」とムスカ(『天空の城ラピュタ』より)気分に浸れること請け合いだ。

   ◇   ◇

しかし、物語自体は、やや単調だ。

お金はふんだんにかけられていて、最初はブラジル、建物が丘陵地に密集している変わった場所が舞台になっている。

わりと、そのロケ地をふんだんに使ったアクション…、追跡シーンがあるのだが、いまいち、心にグッとこない。

いわゆる、私がよく言う、「有機的なつながりに欠ける」演出だった。

一昔前のスピルバーグやスタローン、『ダイハード』系のアクションには、こんなことはなかった・・・。

例えば、最近のアクション映画『ジャンパー』など、映像も綺麗だし、製作費もふんだんにかけられている。

ところどころに光るシーンもある。

だが、それらをつなぐ「接着剤」としての「情熱」が、ちょっと方向性を違えている様な印象だ。

   ◇   ◇

重厚な軍用ヘリコプターの使い方も勿体無い。

歩兵や装甲車、音波兵器(私、気に入った^^)が、物語上、こちらが思わず前のめりになって見てしまうような、ハルクに対しての健闘ぶりを見せているのに、切り札の如く現われたヘリは、墜落し、その爆発にハルクを巻き込むだけのための登場だ。

しかも、撃つのは機上からの機関銃…。

機関銃だったら歩兵も撃ってるじゃないか、せめて、ロケット砲でも撃って欲しかった。

   ◇   ◇

主人公は、エドワード・ノートン。

知的な青年が、野蛮なハルクに変身するのが面白い、と言うのが、制作側のコンセプトなんだろうけど、

いまいち、ノートンには知的さがなく、しかも、『ファイトクラブ』なんかでも見せてくれたようにしっかりした体つきなので、あまり、「ジキルとハイド」的な落差がない。

ただの元気のないあんちゃんに見える^^;

キャップが似合うなあとは思った。

ハゲそうな髪質だとも思った。

   ◇   ◇

ヒロインのリヴ・タイラーは、微妙な歳のとりかたをしていた。

両頬に、両目の内からしわが寄っていて、私は、『NARUTO』のイタチを思い出した^^;



でも、たまにとてもいい表情を見た。

最終決戦に赴くべく、ハルクがリヴとキスして、ヘリから落下するシーンがあるが、その時のリヴの表情はとても美しく悲愴感があってよかったと思う。

   ◇   ◇

敵役をティム・ロスが演じているが、前半は凄く良かった。

ハルク相手に、タイマン勝負がちゃんと形成されているのが良かった。

ただ、後半、ティムが、超人化してからは、いささかつまらなかった。

ティムが、ハルクと全く異なるタイプのモンスターと化すのなら、その戦いに興味が湧いてきたと思うのだが、同じタイプの超人の戦いたるや、プロレス程度にしか楽しめなかった。

私は、少年ジャンプの超能力バトルマンガに慣れ親しんでいるので、古式ゆかしいパワーVSパワーの戦いには、あまり興奮させられない。

しかも、中盤に、ハルクが両手に鉄のモニュメントを持って、音波マシーンに立ち向かうシーンがあって、私は、その鉄の塊に、マシーンを壊すだけの重量感を感じて楽しんだ。

しかし、最終決戦で、ハルクは、車を切断し、それを、上記の鉄塊の如く用いるのだが、車の板金のやわさは、見ているこちらは、生活上、分かっているので、中盤の戦いからのスケールダウンは否めない。

細かいことを言っているようだが、そういった情報の微妙な食い違いは、潜在的に、映画鑑賞時の楽しみ方を左右してしまうものだ。

   ◇   ◇

途中で、ハルクがリヴを守って、雨の中、逃走し、渓谷で休むシーンがあるが、「フランケンシュタイン」の物語のようで、ちょいといい雰囲気だった。

・・・ハルクは野蛮なので、女に嫌われるタイプに見えそうだが、私が思うに、ハルクみたいな男は、結構もてるんだよなあ。

女は、強い男には無条件でなびくからなあ^^;

PS.ハルクは摩天楼をジャンプと壁鷲摑みで滑空していくのだが、スパイダーマンとは一味違う摩天楼渡りに、ちょっと感動した^^

                      (2008/08/02)

                         (2008/08/02)
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