『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

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[あらすじ書こか? 映画『パフューム ある人殺しの物語』]

2007-03-05 20:37:12 | 物語の感想
▼若い頃は、それを観て、人生が揺り動かされるような映画作品がいっぱいあった。

最近では、どんなに完成度の高い作品を観ても、二、三日経つと生活に埋没してしまう。

『パフューム』も、しばらくしたら忘れてしまうかも知れないが、観ている間、「これは、かなりキてるぞ!」と思わされるような衝撃的作品だった。

素晴らしい作品とは言えない。感情移入は出来ない。所詮は、【天才変態】の物語である。

しかし、完成度は高い。

とてもスタイリッシュであるが、それが自己主張することはなく、作品の一構成因子となっている。

▼18世紀、悪臭の街・パリで産み落とされた主人公・グルヌイユの一代記である。

特に魚市場の悪臭が凄かった。

陸に上がった魚は、かごに入れられ、屋台に運ばれてくる。

主人公の母親は、何百匹の魚の腹を割き、そのはらわたを抉り、商品とする。

はらわたは、無造作に屋台の下に投げられ、そこで腐るままだ。

母親は妊娠していた。

売りながら産気づき、倒れ、赤子を産み落とし、へその緒を、魚の腹を切るナイフで叩き切り、売り子に舞い戻る。

赤子は、屋台の下のはらわたの上に放置される。母親が帰宅する頃には死ぬ。後は、それを捨てるだけだ。

母親は、そうして、何人もの赤ちゃんを始末していた。

しかし、今回の赤ちゃんは違った。

はらわたに塗れ、周囲の臭気に鼻をひくつかせながら、「おぎゃああああ」と泣いたのだ。

その声で、周囲の者は、赤ん坊が産み捨てられたことに気付く。

母親は、店をほったらかしにして逃げる。

     ・・・が、捕まり、【「子捨て」の罪で絞首刑】・・・。

赤子は、捨て子を引き取る強欲婆さんの家に引き取られる。

そこは、子供が犇いていた。

寝床を取られた子供は、その鼻をひくつかせながら辺りを窺う赤ん坊に異様さを感じ、殺そうとさえしてくる。

・・・監督のトム・ティクバは、主人公の生い立ちを、スピーディーに、色彩豊かに、美しくも残酷に描いていく。

ここまで観ただけで、この作品は普通じゃないな、と私は思わせられた。

▼どうにか生き延び、赤ん坊は、少年になっていた。

とにかく、香りであった。

少年は嗅覚でもって、世界を認識していた。

嗅覚が、頭の中で映像や音となって認識されていた。

少年は、その自分の「絶対嗅覚」が、他人に対し優越していることさえも理解しだした。

強欲婆さんは、年長に達したグルヌイユを、なめし革屋の親方に数フランで売った。

・・・直後、強欲婆さんは、その金を使うこともなく、強盗に殺される。

親方の下で、グルヌイユは、辛抱強く働く。

グルヌイユに、いい匂い・悪い匂いはない。

魚の匂いも、剥いだ獣の皮の匂いも、興味の対象だ。

そんな折、親方と、革の依頼の届け物で、パリの「山の手」に行く。

そこは、匂いの坩堝だ。

グルヌイユは、都会の生活の、それまでの自分の周囲とは異なるあらゆる匂いを、心に刻み込んだ。

・・・そして、都会では、「香水」と言うものがあることを知った。

香水は、匂いが保存されているものと言う認識を得た。

それ以上に、気になる匂いがあった。

果物売りの娘の香りだ。

グルヌイユは、親方の元を離れ、ふらふらと娘の後を追った。

嗅ぐ、嗅ぐ、嗅ぎ続ける。

グルヌイユは、忘我のうちに、娘に近づき、悲鳴をあげられ、その口をふさぎ、殺害する。

それを後悔するよりも、彼は、ひたすらに娘の匂いを嗅ぐ。

頭巾を取り去ると、鮮やかな赤毛が広がる。

服を剥ぎ取り、コルセットの紐をゆるめ、その胸部を露わにする。

娘の肢体を、嗅ぎまくる。

そして、その乳房を左右から撫ぜ擦り、その自分の手に残った匂いを嗅ぐ。

・・・ああ、世の中には、「あらゆる匂い」の他に、自分の「求める匂い」が存在したのだ!

「どこ、ほっつき歩いていたぁ!!!」

親方のもとに戻ると、親方の制裁が待っていた。

▼落ちぶれた香水屋があった。

その調香師(ダスティン・ホフマン)は、今パリで一番人気の香水を嗅ぎつつ、その香りの秘密が解けないでいた。

そこへ、グルヌイユが革の配達に来た。

彼は香りの秘密を言い当てた。

「自分なら、もっといい香りが作れる!」

そして、調香師の原料を用い、魅惑の香水を作った。

「どうか、私を弟子にしてください。私になら、もっともっと多くの素晴らしい香水が作れます。その代わり、師よ、私に香りの保存の方法をお教え下さい」

・・・後日、調香師は、なめし革の親方に大枚はたき、グルヌイユの身請けをした。

親方は、その金でしこたま飲み、海に落ちて死んだ。

▼落ちぶれていた香水屋は、瞬く間に活気を取り戻した。

しかし、この調香師が用いていた蒸留法では、生き物の香りのエッセンスの抽出はならなかった。

グルヌイユは絶望した。

病に倒れた。

しかし、グレースと言う香水作りの本場では、異なる方法での香りの保存法があると聞くのだった。

生きる希望を見出すグルヌイユ。

調香師にグレース行きを申し出る。

調香師は、100種類の香水のレシピを書くことと引き換えに、グルヌイユに「調香職人証明書」を書いてやることを約束する。

お安い御用のグルヌイユ、瞬く間にレシピを教え、南仏に旅立つ。

・・・調香師は、100種類のレシピをホクホク顔で抱き、床に就く。

しかし、その時、調香師の住むアパートメントが崩れ落ちて死ぬ。

▼グレースへの道行は、グルヌイユの鼻を清々しいものにしていた。

急峻な山々も、淡々と進んでいった。

ある洞窟に入った。

そこは、無臭だった。

そこで、グルヌイユは、ある種の開放感を味わう。

そこから離れたくなかった。

が、気付いた。

自分が全くの「無臭」の人間であることに・・・。

香りこそが「世界」を認識する術であるグルヌイユにとって、無臭である自分は、世界に存在しないことと同義である。

グルヌイユは、目標を得た。

自分の生きた証を、世界に残すことを!

そして、美しき赤毛の令嬢を見かける。

彼女の匂いを辿った時、グレースに到着していた。

彼女こそ、香りの独自性を発揮する十三番目の原料に相応しい娘だった!

▼グレースでは、調香工場で働く。

何万もの、色とりどりの花弁が毎日運ばれてくる。

近くには農場があり、娘たちが花を摘んでいる。

その娘の一人が、グルヌイユの犠牲になる。

冷浸法(だっけ?)の、水の入った大きなガラスのシリンダーがあり、そこに娘が浮かんでいた。

下部に付いた蛇口を捻ると、「グルヌイユの求める香り」が抽出されているはずだった。

が、失敗した。

▼続いて、グルヌイユは、殺害した売春婦の体に獣脂を塗った。

獣脂は、その香りを取り込む。

その獣脂をこそげとり、鍋に集める。

それを蒸留すると、「グルヌイユの求める香り」のエッセンスが抽出されていた。

成功、だった。

グルヌイユは、美しい女たちを手当たり次第に殺した。

髪の毛も刈り、それを獣脂に塗れさせ、搾る。

そして、エッセンスを抽出した。

十二人の女が殺害され、グレースの街は震撼する。

十三番目の女・ローラは美しく、佇んでいた・・・。

☆『続きは映画館でね!』(『ドラえもん』映画SP風^^;)

            (2007/03/05)
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