『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『ICHI』を観た]

2008-10-26 17:01:05 | 物語の感想
☆今、私が、一番に全幅の信頼を持って見ることが出来る女優・綾瀬はるかの新作である。

 今回は、アウトロー<座頭市>を見事に演じている。

 若手演技派として名高い谷村美月が、その演技力でもって、どんな役を演じても、自分に引き寄せてしまうのに対し、

綾瀬嬢は、それぞれの役柄に見事になりきる。

 それは、それだけの「器」を、彼女が持っていることを示す。

 例えば、柴崎コウも、激しい役柄を与えられたりするが、その「声域」の狭さが、ところどころで目につく、耳につく(彼女に至っては、演技にも問題があるかもしれないが、そこまでは分からない)。

 長澤まさみなども、『隠し砦の三悪人』などで、彼女らしい淡い印象をかなぐり捨てるメイクをしていたが、どうしてもアイドル的な添え物イメージがあった。

 しかし、綾瀬はるかは、その主演作品において、作品それ自体で見られる完成度の一部になり得ていると思う。

 また、あくまでもメディアを通しての印象だが、この娘、非常に努力家で真面目な印象だ。

 今回は、目の見えない人物を演じている訳だが、その焦点の定まらない視線や、及び腰の歩き方など、見事だった。

 私は、彼女をベタ褒めしているが、外見が好みの訳ではない。

 でも、その内面が感じられて、とても好きだ^^

 作り手も、それは心得ていて、「大嘘をついても、小嘘はつくな」のセオリーはきちっと守っていて、丁半博打のサイコロの目を、その鋭敏な聴覚をもってして当てたりの超能力まがいを発揮させたりするが、

玄関で、草履を履こうとするとき、先ずは、杖でその位置を確認してから、履かせるといった、細かい撮り方を丹念にしている。

 それは、作品の最後まで徹底されていて、物語の途中から、そのリアリティが蔑ろにされるようなマンガ的な展開ではない。

   ◇   ◇

 作り手の細かさは徹底されており、物語の冒頭で、目の見えない仲間(佐田真由美? 凄くいい女)が、お社の中で男に抱かれている時、社の外にいる市の顔がアップになる。

 その頬が、やや赤く染まっているのだ。

 そのシーンを、市のはじらいと見るのは難しいが、作り手はそれを意識している。

 芸が細かい。

 また、とあるボウズに連れて来られた家で、市は、ボウズのお父さんに「俺よりも汚い服の奴を連れてきやがって!」と言われる。

 その時も、市の頬が赤らむのである。

 それは、これ見よがしに撮られているのではない。

 自然に、でも、作り手が、いい作品を撮ろうとしている意志が強く感じられる。

 そこは、市の誇りある生き様が表現されているのだ。

 市の肌は、とても白く美しい。

 その指先も美しい。

   ◇   ◇

 ただ、陰を背負ったヒロインとして、役柄に、『エヴァンゲリオン』以後・・・、綾波レイの影響がちょいと見られる。

 知り合った侍の、市と重ねられる女性の話を聞いて、市は、「私は私ですから」と、クールにその場を去っていくところなど、いかにもである。

   ◇   ◇

 ・・・三人の男がいる。

 市に気を回す侍(大沢たかお)。

 町を取り仕切る二代目親分(窪塚洋介)。

 野党集団の親分(中村獅童)。

 それぞれがとても良かった。

 特に、(私は嫌いだったのだが^^;)窪塚洋介が、なんとも魅力的な若い親分を演じていて、非常に良かった。

   ◇   ◇

 殺陣も鮮明で、その凄さが伝わってきた。

 通常とスローモーションが、いい具合でモンタージュされていた。

 私は、アクションシーンにおいては、ジョン・ウーみたいのも、『マトリックス』みたいなのにも違和感が起こってしまうのだが、今作でのアクションは自然に見られた。

 何よりも、激しい殺陣の中で、そのスローモーションで解析される中でも、綾瀬はるかは、盲目の剣士をよどみなく演じていた。

 面白かったです^^v

                     (2008/10/26)
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[映画『ハロウィン』を観た]

2008-10-25 23:54:12 | 物語の感想
☆・・・これは、傑作なのだろう・・・。

 が、私には、不愉快だった。

 その前半部だ。

 10歳の少年がいつしか狂気を宿し、大量殺人を犯す。

 作中に登場する精神科医が、「先天的に持っていた悪魔的な因子が、後天的な環境と合致し」とかなんとか、この殺人少年を評し、作中でも、その評価が覆ることなく進んでいく。

 その役を演じた子役の表情や、ザラついた、一昔前風の映像や、リアリティある少年を取り巻く環境が、なんとも、私の心を暗澹たる思いにさせた。

   ◇   ◇

 この作品は、ジョン・カーペンター監督の作品のリメイクだそうだが、私はカーペンター作品は好きでよく観るのだが、この作品は未見だった。

 まさか、こんな、ドキュメントタッチの作品に仕上がっているとは思わなかった。

 オリジナルから、どれ程のグレードアップをしているのだろう。

 身近に感じて怖いのだ。

 少年が、ハロウィンで貰ったジェリービーンズ(かな?)を、ひとしきり食べ終えた後に、「さあ、やるか!」てな風情で、無表情で殺戮を始める。

 お面の顔は無表情で、おそらく、お面の下も無表情なんだろうけど、お面の穴から覗ける視線は、人々が苦しみ死んでゆく姿に興味深々なのが分かる。

   ◇   ◇

 物語は、収監された殺人嗜好少年の収監時代を描き、15年後に進む。

 少年は、刑務所でも殺人を犯す。

 もう、殺したくて殺したくてたまらないらしい。

   ◇   ◇

 15年後には、未成年凶悪犯罪の括りはなくなり、元殺人少年の、ハロウィンの夜の大殺戮が、上質のホラー映画として語られる。

 この作品の殺人鬼は、ターミネーターのように強烈に力強く、ヒロインをゆっくりと追い求める。

 ここら辺にくると、私も、恐怖映画として楽しむのだが、なにぶん、ジェイソンやフレディのような娯楽ホラーとは違って、現実的な緊張感に満ち満ちていて、私は、文字通り、心臓の鼓動を早くした。

 定番なのだが、殺人鬼が、突然に襲い掛かるシーンが幾つかあるのだが、

 私は「ウオッ!!!」と叫び、椅子から飛び上がった^^;

 一緒に行った娘が、「そんな風に、マンガみたいに怖がる人、初めてだ^^;」と言った^^;

   ◇   ◇

 先日観た『ゾンビ・ストリッパーズ』(クリック!)に負けず劣らず、この作品も「おっぱい祭り」であった。

 くしくも、主人公の母親はストリッパーで、ステージの上のポールを支柱として踊るシーンを見ても、既視感に襲われた^^;

 ・・・これまた、恐怖物の定番だが、この作品でも、カップルがいちゃついているシーンで、殺人鬼に襲われる。

 それまで、普通に役柄を演じていたティーン・エイジャーの娘が、突然におっぱいを出している姿が新鮮でした。

 そんな、盛りのついたカップルが3組出てくる。

 そんな状況に出くわす殺人鬼は、「おいおい、またかよ・・・」と思ったとか・・・。

 もち、全員、血祭りだ。

 しかも、彼氏のほうは、瞬殺されるのだが、女のほうは、必ず、半殺しで苦しまされる。

 おっぱい血だらけだ。

 考えるに、この作品と、『ゾンビ・ストリッパー』は、表裏一体を為すものだとわかる。

 こちらは陰陰滅滅であり、あちらは陽性の作品構成だ。

 どちらも、それぞれのリアリティに溢れている。

 だから、どちらも完成度は高い。

 ・・・で、私は、どちらを好むか?

 私はこう言う。

     「どちらも好きではない^^;」

                      (2008/10/25)
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[映画『ゾンビ・ストリッパーズ』を観た]

2008-10-20 19:55:03 | 物語の感想
☆用事があって、銀座に行った。

予定までの数時間に、何か映画を観ようと思ってはいたのだが、まさか、こんな純B級映画を見るとは思わなかった^^;

銀座のド真ん中にあるシネパトスで観た。

パトス・・・、「情欲」のことである。

その名に恥じぬ、『王妃の紋章』に続く、大おっぱい祭りの作品であった。

   ◇   ◇

最初こそ、ブッシュ大統領4期を背景にした、アメリカの軍拡を批判するようなパロディ風刺の様相を見せて、その為の「死体(ゾンビ)兵隊計画」へと話が進む。

とある病院が、そんなゾンビに汚染されて、そこへ、やや個性の強い小隊が派遣され、軍人対ゾンビが、なかなか派手に描かれる。

どこが、「ゾンビ・ストリッパー」なんだべ?

でも、私は、このゾンビ映画としての普通の展開が楽しかった。

さて、病院のゾンビの駆逐が終わる。

小隊が点呼をとると、一人足りない・・・。

ゾンビに噛まれた兵士の一人が、ゾンビ・ウィルスにより汚染されている自分が始末されると考え、脱走したのだ。

脱走し、その兵士が行きついた先が、秘密のストリップ小屋だった・・・。

   ◇   ◇

そこは、数人のストリップ嬢が、己がストリップ技術(テク)をライバルと切磋琢磨し競い合う場であった。

そして、客は、そのストリップ嬢の演技をかぶりつきで応援する。

ナンバー1は、個室を与えられ、トップを維持しようとしている。

そのナンバー1を崇拝したり、反目している他のストリップ嬢もいる。

そのトップ嬢が、ゾンビに覚醒した兵隊に襲われる。

ゾンビ兵は隔離され、殺されたトップ嬢も控え室に運ばれる。

オーナーもホールマネージャーも、「どうしよう、どうしよう」とパニくる。

ナンバー2は、ナンバー1が殺されてほくそ笑む。

・・・と、死んだはずのナンバー1が復活し、ホールに躍り出る。

客は、血だらけの女に一瞬ビックリするが、その鬼気迫るダンスに大喝采を送る。

オーナーもマネージャーも「まっ、いいか!」とゾンビ・ストリッパーに踊り続けさせる。

オッパイにかかっていた血は乾き、赤いおっぱいだった・・・。

   ◇   ◇

このゾンビ映画の不思議さは、女がゾンビ化した場合は、多少は生前の心が残っているので、ちょっとは人間的な生活が送れるのである。

それは、このB級作品の最初で、そぐわないがちゃんと説明されている。

だから、ゾンビ・ストリッパーは、傷口をホチキスで止めたり、化粧をしたりもする。

ある意味、セルフ「おくりびと」である^^;

トップ嬢のダンスに、彼女を心酔していたゴス嬢は、自分もゾンビになることを希望する。

そして、ペア・ゾンビ・ストリップで観客は熱狂する。

   ◇   ◇

また、このゾンビ作品の特筆は、物語上のリアルさは、かろうじて保たれているようでいて、変な点もある。

このストリップ小屋は、その日が引けると、閉店するのである。

同僚たちは帰宅し、ゾンビ嬢はそのままで、また翌日、営業が再開するのである^^;

それと、意識が多少残ってはいるが、ゾンビ嬢は人を食う衝動に襲われる。

そんなときは、客を舞台に乗せ、舞台裏に連れて行き、喰らうのである。

他の客たちは、「むひょ~、あのヤロウ、選ばれやがって! チクショー!!」とばかりに、「ジェフリー! ジェフリー!」と、その名をコールする。

舞台裏で、ジェフリーは、ゾンビ・ストリッパーに喰われ、悲鳴をあげる。

その声を聞き、他の客たちは、「うほー! 叫ぶほど気持ちいいんだな!」と、「ジェフリー! ジェフリー!」コール^^;

   ◇   ◇

ストリップ嬢たちには、新人がいた。

敬虔なクリスチャンで、メイク室の鏡にキリストの肖像を貼ったりしているが、祖母に人工肛門を購入してやるために、ストリップ嬢になった。

しかし、その初舞台の時、エロいダンスの果てに、そのシースルー風セーラー服を脱ごうとした時、恥ずかしさで、涙をポロポロ流し、ステージから逃げ出してしまう。

私は、この場面になかなか興奮したが、その後、この新人娘は、最後までおっぱいを出さないので、かなりムカついた。

   ◇   ◇

最終的に、ナンバー1と、ナンバー2の、ストリップ・ゾンビ対決が描かれるのだが、ここで、私は、「うははは^^」と大声で笑った。

ナンバー1が、舞台の上でM字開脚をしながら、笑顔で、片手にピンポン玉を取り出したのだ。

つまり、マン圧で、ピンポン玉を撃ち出すというのだ!

こんなことやるのは、日本のストリッパーだけだと思っていたよ。

しかし、ピンポン玉では、ナンバー2に傷を負わせられない。

続いて、ナンバー1が取り出したのは、ビリヤードの球だ。

これは、かなりのダメージを与えられたが、ナンバー2は、ステージ中央のポールをもぎ取り、それをバットに見立てて、ビリヤードの球を打ち返すのだった。

それを腹に受けて、吹っ飛ぶナンバー1嬢・・・!

おいおい、ナンバー2、お前は、『新・必殺仕置人』の元締・虎(藤村富美男)かよッ!!!!^^;

   ◇   ◇

てな感じで、下らない作品と思いつつも、2500字以上も感想を書いてしまった^^;

                      (2008/10/20)
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[映画『イーグル・アイ』を観た(HAL9000祭り^^)]

2008-10-18 23:41:31 | 物語の感想
☆今、観て、帰ってきた。

とても、興奮している。

・・・私が、映画に出てくる役で語ることが最も多いのが、『アマデウス』のサリエリであり、『ダイハード』のマクレーンであり、『モンスターズ・インク』のブーであり、そして、『2001年 宇宙の旅』のHAL9000であった。

   ◇   ◇

私は、この『イーグル・アイ』を、予告編を見た感触から、粋なサスペンス佳作『ニック・オブ・タイム』的なもの、ヒッチコックの『知りすぎた男』的なものを想像していた。

すると、物語が進むにつれて、その予想は半分裏切られていく。

「あああ・・・」と心の中で感嘆し、その懐かしさに鳥肌を立てるのだった。

こ、これは、HAL9000じゃないか!!!

合理と経験の狭間で自己崩壊していった「悲しきコンピューター」・・・。

HALと言うか、『2001年・・・』では多くを語られなかったが、続編の『2010年』で種明かしをされたことが、

この作品では、饒舌な「空気(エアー=アリア)」によって自ら語られ、物語上でサスペンスを盛り上げてくれる。

『2001年・・・』を真似しようとしても、チープな予算では笑われるだけだろう。

しかし、この作品では、ふんだんに予算を費やされ、例えば、国防総省地下23Fのギミックなどは素晴らしい。

何よりも、あの無機質な「一つ目」が、現在に甦ったのは嬉しい。

マニピュレーターによる殺人や、メモリースティックを引き抜いていく場面など、ホント、HAL好きの私にはたまらないのです!!

   ◇   ◇

そして、シャイア・ラブーフをはじめとする役者陣の演技も、作品を盛り上げた。

空軍の捜査官をした女性なんか、ライス国務長官を可愛くしたみたいで、凛々しいし、

FBI捜査官も、『逃亡者』のジェラード警部みたいで魅力的でした。

人間がちゃんと描けていて、物語に格調高さが生まれてくるのです。

アクションも、火力が満々で、爆炎マニアの私はご満悦^^

   ◇   ◇

そして、エンディングは、スピルバーグ印でハッピーエンド!

えがったです^^

PS・「ボウマン」と言う名字の男は、人類最高の人工知能と戦う運命にあるのですね^^

                       (2008/10/18)
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[映画『ゲット・スマート』を観た]

2008-10-12 10:32:45 | 物語の感想
☆いいコメディ・アクション映画であったが、辛かった。

 多くのギャグが散りばめられていたのだが、細かい言葉のギャグが、英語の微妙なニュアンスを私が理解できないばかりに、十全に堪能できなかったのだ。

 このような実力不足ほど、歯がゆいものはない。

   ◇   ◇

 私は、中学生の頃は、『フライング・ハイ』や『裸の銃(ガン)をもつ男』などを楽しんだものだが、昨今の『オースティン・パワーズ』などはてんで駄目だった。

 「おバカ(映画)」という言葉も、ヘキサゴン関連を含めて嫌いだ。

 でも、この『ゲット・スマート』はタイトルどおり「スマート」にバカで面白かった。

 『フライング・ハイ』や『オースティン・パワーズ』とは異なり、あまり強引な、コント的なネタはなく、あくまでもコメディに踏みとどまっていたような気がする。

 敵の本拠地のダンス・パーティーに乗り込み、スマートは、超デブの女をダンスに誘う。

 普通の、かような作品のパターンならば、特殊撮影を用い、そのデブ女を、軽々と持ち上げるような見せ場を作るはずだ。

 しかし、この作品では、物理の法則を無視しない。

 あくまでも、デブ女は重いままで、スマートは苦労して踊る。

 それ故に、ダンスを出来ているデブ女が、段々と「女」として自信を取り戻していく様に説得力が感じられるのだ。

 こういったとこに、作り手の真面目さが感じられて、実に好感だった。

   ◇   ◇

 スマートは、グリグリに目が大きい、いい女(アン・ハサウェイ)とスパイ活動のパートナーを組まされるのだが、スマートのおとぼけと、女スパイの反目感と、最初は、あまり関係がうまくいかない。

 「この新兵器持ってる?」とスマートが聞き、女が持っていないと、スマートは「ハハン」とバカにした笑みを浮かべる。

 これが何度かくり返されて、続いて、女のほうが有益な兵器を持っていたとき、女が「ハハン」とスマートにバカにした笑みを浮かべる。

 こういった小ネタは、アン・ハサウェイの美貌もあり、実に私にフィットする。

 だが、こういったネタが、物語全般を通してくり返されるわけでなく、賞味20分間の中で行なわれるので、私には勿体無く思えた。

 このようなネタは、2時間ほどの上映中、ずっと繰り返すと、観客も、愛着を感じると思うのだ。

 この他にも、いささか、ギャグに対しての淡白さが、作品全体に感じられた。

   ◇   ◇

 私は、最近の『007』は詳しくないが、一昔前の『007』には詳しい。

 『ゲット・スマート』は、同じスパイ映画として、『007』のパロディ・オマージュが散見されていた。

 先ず、敵の大男の殺し屋だが、これは完全にジョーズ(リチャード・キール)を意識していた。

 スカイダイビングでのファイトなど、『ムーンレイカー』からの引用だろう(『ムーンレイカー』はアクションが宇宙にまで飛び出して、古い『007』ファンには不評だが、うまくまとまっている作品だ)。

 また、クライマックスで、車で、線路を走るのだが、これは、『オクトパシー』からだろう(『オクトパシー』のパンフレットには、使用されたベンツ(だったかな?)の車輪の軸巾が、舞台になったロケ地の線路の巾と同じだったとか、広軌とか狭軌とか云々かんぬんとか書かれていたのを思い出す^^;)。

 また、核ミサイルの爆発が、コンサート会場で行なわれている「ハレルヤ(だっけ?)」のオーケストラ演奏の最後の盛り上がりで行なわれるとの設定は、ヒッチコックの『知りすぎた男』からであろう。

 あまり、その拝借した作品をあからさまにするのではなく、すぐにスマートを会場に突進させ、解決に導くところが、作り手の「スマート」さであろう。

   ◇   ◇

 つくづく、もう少し英語を理解したいと思った。

 MOVIX昭島は、横田基地の近くなので、今回は外人さんの客が多かった。

 外人どもは、私が理解できない箇所でゲラゲラ笑っていて、私は悔しかった!

                      (2008/10/12)
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[映画『私がクマにキレた理由(わけ)』を観た]

2008-10-11 23:56:15 | 物語の感想
☆本日は、仕事が早く終わり、夕方から、本日封切り二本立てと洒落込んだ。

 『私がクマにキレた理由(わけ)』と『ゲット・スマート』をネット予約し、MOVIX昭島のロビーで入場を待っていつつ、携帯で、暇つぶしに『超映画批評』を閲覧していたら、上記の2作品が高評価であった。

 なかなか的を射た評論だったので、私が書くに当たって、内容がかぶるので、ちょっと悔しかった。

 私は、別に「超映画批評」の前田氏を敵視するつもりはないので、誰かさんのように、無理矢理に反対の評価にするつもりはない^^;

 特に、前田氏のスカーレット・ヨハンソン評は良かった。

 確かに、顔は、ナタリー・ポートマンなみにツンとしているのだが、妙に身体がムチムチッとしていて「男好きのする体付き」であった。

 人並みに遊び好きで、知り合った同じ階の男性に、貪り抱き合うシーンなんて、気持ちが伝わってきた。

 自分の監視していたカメラが、テディベアに仕込まれていたことを発見し、「ハンッ!」と野太い声を出すのも魅力的だった。

   ◇   ◇

 それから、『最後の初恋』の時も思ったことだが、この作品も完成度が高かった。

 そのスタイリッシュな映画的表現は、『JUNO』と似ていた。

 ある意味、姉妹作としてもいいんじゃないでしょうか?

   ◇   ◇

 大学を卒業したキャリア・ウーマンを目指した主人公・アニーが、ひょんなことから、セレブの家庭の子守り(ナニー)となる。

 そこでの、セレブ見聞録と、子供との心の通い合いの物語だ。

 パラソルに掴まって、フワフワとマンハッタンの山の手に現われるイメージの主人公は、メリー・ポピンズの様である。

 メリー・ポピンズは、家庭に多くの教えをもたらした。

 対して、アニーは無知であった。

 が、アニーには、それまでの母親から受けた教育(その教育は必ずしもベストではない)があり、結果的に、セレブ家庭に多くの常識を置き土産することになった。

   ◇   ◇

 月並みな表現だが、物質的に恵まれてはいたが精神的にギスギスしたセレブ家庭に、アニーは、極々真っ当な価値観を、最終的にぶちまける。

 それがいい。

 痛快だった。

 つくづく、私は、どのような生活環境であろうと、その構成要素を細かく分けて、それぞれを評価すると、セレブの生活も、庶民の生活も、プラマイ0なんじゃないかと、この作品で考えさせられた。

   ◇   ◇

 それと、この作品では、自分の子をナニーに任せているようなセレブ母親たちが、いっちょまえに教育を語るような会合を重ねている様が描かれる。

 それが、家庭を不和にしつつ、外面を良くしている日教組の教師や、偉そうにモラルを語りつつ、数々の無作法を繰り返す人生を送ってきた一部の保守言論人を思い出させられた・・・^^;

   ◇   ◇

 私は最近、自分の人生を振り返らされる事が多い。

 成功した人生ではないが、失敗したとも思っていない。

 しかし、まだ、「やり遂げていない」感はある。

 今回、10代の若い娘とこの作品を観たのだが、つくづく、その娘に、「まだ若いのだから、熟慮した人生の選択をして欲しい」などと思わせられた。

 そんなことを考えさせられる作品だった。

                        (2008/10/11)
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[映画『容疑者Ⅹの献身』を観た]

2008-10-05 14:16:23 | 物語の感想
☆風邪気味なので、短めに・・・。

 これは、非常に面白かった。

 「TVドラマの映画版」で括っては申し訳ないほど、出来が良かった。

 冒頭に、殺人事件のキーマンである石神の日常を追っていくが、このシーンが、後からとても事件の種明かしに絡んでくるのだが、見ている私は、その時点では分からない、けれど面白い、グイグイと画面に引き込まれるのだ。

 私は、その時点で、「ああ、これは、映画だ!」と安心した^^

   ◇   ◇

 私は、原作の東野圭吾が人気作家になってからは、ほとんど読まなくなってしまったのだが、映画化されたこの作品や、先の『g@me』などを観ていると、ちゃんと「本格(ミステリ)スピリッツ」を忘れていないのだなと感じた。

 今回の派手なトリックも、私は、非常に感心した。

 私は、密室トリックが非常に好きなのだが、今回のアリバイトリックも、その種明かしの突き抜け具合が、高品質の密室トリックのようで、良かった。

 東野圭吾は、その本格トリックに、大衆的な悲劇を程よくブレンドさせたが故に、人気作家となったのだが、今回は、その悲劇性側面においても、「石神のアガペ」におけるトリックが設えられてもいて、二重に感動した。

 原作では、この石神のキャラは、容姿も悪い、うだつのあがらない天才数学者であるという。

 それを堤真一という二枚目が演じていて、ミスキャストになりそうだったが、堤は見事に演じていた。

 最後の慟哭がいい・・・。

   ◇   ◇

 私と同い年の、湯川先生を演じた福山雅治だが、格好良かった。

 この人、すかした外見だが、ラジオなどでは下ネタをバンバン言うし、私は、好きである。

 愛など計算には考慮しないと語っていた物理学者が、愛ゆえに犯罪に走った親友への友情に悩んでいく姿が、作品のテーマ性として見事だった。

   ◇   ◇

 そして、事件の犯人である松雪泰子・・・。

 美しい・・・、美し過ぎます^^

 あまりにも綺麗なので、私は、容姿の欠点を見つけようとしてしまった^^;

 美しいだけで罪であり、今回、受身の役で、あらゆる状況に、あらゆる感情の爆発を余儀なくされるが、私などは、「美しく生まれた罰だから、もっと苦しむが良かろう」などと、心の片隅で思うのだった・・・。

 しかし、物語上、この方、少なくとも二度は結婚しているみたいだね。

 まさか、『デトロイト・メタル・シティ』の悪徳メタル社長と同一人物とは思えないわ~^^;

                        (2008/10/05)
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