福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

心理学を学ぶ(12)美しいとは何か(12)私にとって、音楽>絵画>文字>写真>その他(2)

2020年05月07日 15時26分31秒 | コラム、エッセイ
 文字を読む.
 
 私にとって、美しいと感じることができる世界は、音楽、絵画に次いで文学を上げなければならない。
 さいわい私は文字情報への感受性、想像力が豊からしく、美しい文体と優れたストーリーがあると容易にそのシーンに、登場人物に入り込むことができる。読んでいる間中主人公になりきっていることもある。

 私は幼少期から本に親しんできた。何故か小学生向きの「世界少年少女文学全集」、「日本昔ばなし」、「伝記」などの全集ものがあった。古いもので、私が買ってもらったという記憶はないから兄のために購入したものかもしれない。比較的早熟で小学入学前からつっかえつっかえのレベルでなんとか読めていた。アラビアンナイト物語を始め、冒険もの、偉人の伝記など気に入って読んでいた。そのうちの一部は昭和27年、類焼によって自宅が全焼し焼失した。

 高校時代後半は全てを投げ打って大学受験優先の生活したので本を読むことは少なかった。
 大学入学後はその反動で堰を切ったように読書に集中した。有名な内外の文学作品はほとんど網羅したが、当時は読んだ、触れた、読破した、という実績を積むことが目的になって十分味わったとは言い難い。
 そのために、印象が浅かったためか大部分忘れている。
 大学時代の乱読期以降、翻訳物はほとんど読んでいない。内容的に良くてもどうしても訳文に満足できなかったからである。このころから日本語の優れた表現力に美しさを感じ、関心を持ったからである。

 医師になってからは時間的制約はあったが、結構読んだ。経済的に若干の余裕ができたために広いジャンルの書籍を購入、大部分は積ん読であったが、読みたいと思った書籍が身近にあったことは、たとえ読めなかったとしても私の生活に大きな潤いとなった。

 現役を退いてからは蔵書の処分を開始して今に至っている。書籍を裁断し、スキャナーで取り込み、それをパソコンやタブレットで読む。書籍を直接読んでいた時以上に読書量が増え、満足している。今は速読、乱読はしない。文章の美しさを味わいながら。じっくり読む。

 私は均整のとれた、文章に美しさを感じ取る。小説、短歌俳句詩歌などなどに。
コメント
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