昨晩に息子を塾から連れて帰ると、勝手口の前にコンロを置いて炭火が熾してある。夕食の調理中にガスが無くなったのだそうだ。予備のガスボンベを買って置いておけと言うのに、２ヶ月に一度は調理中にガスが無くなり、炭火で調理するようになる。
翌朝は少し早めに起きて、５時には妻と市場に向かう。他に買い物があるか尋ねると無いそうで、ガスだけの予定だ。店の横へ車を着けると妻が店へ入ったので、私は荷台から古いボンベを降ろし、店の従業員が運んできた新しいボンベを受け取る。妻がなかなか戻らなく、また誰かと喋っているのかと思ったら、両手に食品を持って帰ってきた。
車を出して自宅へ戻りながら「いつもお金を多く持ち歩かないのによくお金が足りたね。」というと、「買ったのはお肉と洗剤だけだから」と妻。「でもガスがあったでしょ？」と尋ねると、「それは貴方が払ったでしょ？」と妻。そう、誰もガスの代金を払ってない。慌てて店へ戻る私達。
妻が再び店へ入ると、「何で戻ってくるの？」と店主。「代金を払い忘れた」と妻が言うと、「え？貰わなかったっけ？」と言ってる。ボンベを運んで来た従業員も「そういえば受け取ってない」と今頃言ってる。私の頭の中には「やぎさんゆうびん」の歌が流れ始めた。
車に戻ると、代金を払いに行かない私が悪いと妻は言うが、店へ注文に行ったのは妻だし、私は払うのを頼まれてもない。「注文した時に払うのが普通」と私が指摘すると、「私はそんなにお金を持ってない」と堂々と言う妻。「貴方がいくら持っているかなんて、他の誰が知っているの？」と言う私。「やぎさんゆうびん」の歌は終わりがないのだ。タイでの私の生活もこんなドタバタを繰り返しながら続いて行く。
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