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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

泥だんごを作る3

2011-08-27 21:36:02 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
子供は、泥遊びや、水遊びが大好きです。それ故、「泥だんご」作りに夢中に成りますが、艶のある、

綺麗な球に仕上げる事は、かなり難しい作業です。場合によっては、大人などが助言する必要も

有るかも知れません。子供同士、仲間と一緒に「泥だんご」作りをすると、教え合ったり、おしゃべり

しながら遊べ、「あ!」と言うまに、時間が過ぎてしまいます。

7) 色付きの「泥だんご」を作る方法

 ① 最初から、色の付いた土を使う

   赤土や、黄土などの土を使えば、色付きのだんごを、作る事が出来ます。

   土台に成る土は、何処にでもある土を使い、「さら粉」のみを、色土にしても良いです。

 ② 土に色を付ける(さら粉のみ)

  ) 好みの色を付けたい時には、(水彩)絵の具を使います。

    即ち、チューブに入っている絵の具を、絞り出し、乾燥させてから、(乳鉢などで)磨り潰し

    「さら粉」に混ぜます。絵の具の量で、濃淡が出ますので、好みの濃さにします。

  ) 弁柄や黄土、更には木炭があれば、磨り潰して「さら粉」に混ぜます。

 ③ 色土を数種類使うと、工夫次第で、色々な色文様が出来ます。

8) 光らせる為のコツ

 ① 土台になる球体の表面が、凸凹していない事。

   土に石英などの、鉱物が含まれていたり、振り掛けた土が、均等では無かった場合や、振り掛けた

   土の荒さに、差が有った場合等の外、磨きが不均一の場合でも、光沢は出ません。

 ② 皮膜を作る際、力が弱かったり、手のひらが、綺麗でなかったりした場合です。

 ③ 磨きの際、適度の湿気が必要です。乾き過ぎてから、磨いても光沢は、出ません。

 ④ 磨く程、光沢は出てきます。特にゆっくり時間を掛ける事と、強く布で擦る(こする)事です。

   即ち、球の表面に載っている、土の粒子を、均一にする事と、球に密着させる事です。

   尚、磨く時間は2~3分を10~20回程度繰り返します。

9) 製作途中で、球が割れたり、皮膜が剥がれたりした場合。

   出来れば、修復したいのですが、思い切って最初からやり直す方が、時間的にも早く、綺麗に

   仕上がります。修復しても、上手くいかない事が、多いです。

10) 小さな球が出来る様になると、大きな球を作りたくなりますが、大きくなれば失敗する確率も

   多くなります。特に、子供の手のひらに、載らない程度まで大きくなると、玉をしっかり握り

   締める作業も、困難に成ります。締めが弱いと、割れの原因になります。

11) 「泥だんご」を作るのにかかる、おおよその時間は、以下の様です。

  ① 土台作り: 5~10分

  ② 球体作り: 30分

  ③ 仮皮膜作り: 15分

  ④ 皮膜作り: 1~3時間程度(500回程度、手の中で、回転させると、良いとの事です。)

  ⑤ 休み時間(湿気を表面に出す為): 2~3時間程度

 結局、一日仕事に成りますが、皮膜作りや、⑤の休み時間などは、日を改めて、作業を続行する事も

 可能です。但し、球が極端に乾燥すると、光沢が出なくなる場合もありますので、保管に注意が

 必要です。


以上で、「泥だんご」作りの話を終わります。

次回から、別のテーマでお話します。
   
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