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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

縄文土器(文様)

2009-11-11 21:20:08 | 縄文土器の話、骨董の話
陶芸の「ルーツ」である、縄文土器の話を、続けます。

 5) 縄文土器を造る(造り方)

  ① 文様を付ける

   ) 流行を取り入れる

      縄文土器は、時代により、場所により、形や文様が異なっています。

      新しい技術や文様は、除々に、周囲に広がって行きました。

      (この時代でも、人の交流は、かなり有りましたので、衣類や文様も、流行があったと、

      思われます。) それ故、土器の文様も、新しい物が、取り入れられて、いたはずです。

  ) 縄文(縄目)模様

     縄文土器の言われとなった、縄目紋が付けられた土器が、多量に造られていました。

    a)   縄目とは、草や紐(組み紐)で編んだ縄の事で、軟らかい土の表面に、圧し当て、その文様を

      作品に移しました。

    b)  縄紋は、単に縄のみでなく、紐を丸い木の棒に、巻きつけ、転がしながら、模様をつけました。

      その巻き付け方によって、模様も変化します。

     例、平行に巻きつける。綾目に巻きつける。細い紐と、太い紐を交互に巻き付ける。

       紐を二等分し、その中央を、棒の真ん中に、置き、巻きつける。

       こうすると左右逆方向に巻きつきます。

       紐に「こぶ」を造り、縄目に変化を持たせるなど。

       その他、工夫して色々の、縄目が考案され、表面に圧し付けられました。

   ) 縄目以外の文様

    a) 縄文土器には、縄目以外にも、貝や木の実などを、押し当てて模様にしています。

    b) 沈線紋と言い、「ヘラ」や棒で、作品に陰刻(凹み)し、丸や渦巻き紋をつけました。

    c) 筋張り紋:土で細い紐を造り、思い思いに、作品表面に、貼り付けています。

      この紐を直線や、複雑な曲線にしたり、紐上に色々細工した物も、見受けられます。

      この紐が、蛇などの動物や、炎(火)などを、表現したものも、有ります。

  ) 文様の意味

    文様は、飾り(装飾)の意味が一番大きな、理由だと思いますが、作品の補強の意味も、

    有ったと思われます。 何度も言いますが、作品が壊れる事が、一番恐ろしい事です。

    それ故、常に壊れない様に、何らかの、対策や、工夫を行いました。

    その一つが文様です。即ち

   a) 文様を圧し付ける事は、土を締める働きが有ります。外側から、模様を付ける為に、

     力が加わり、結果的に、土を締め、乾燥や、野焼きの際の、割れを防いでいます。

   b) 筋張りの技法で、紐を貼り付けるのも、その部分の強度を、増す事に成ります。

    他にも、文様の効果(意味)は、有ると思います。(例、手が滑り難くするなど)

  以上の様に、必要が有って、縄文土器の文様は、出来たとも、考えられます。

 6) 縄文土器の特徴

  ① 縄文土器の形
  
以下次回に続きます。

 縄文土器の文様
 
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