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わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

新しい形を考える 5 (統一する、こだわる)

2009-02-26 21:36:50 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
「かくかく、鹿々、四角いムーブ」の自動車のC Mに、1歳11ヶ月の孫が、反応し、片言ながら、

 この言葉を口にします。 印象が強く、注意を引くのでしょう。

自動車の形は、丸こかったり、四角張たりした、デザインを見かけます。

「ムーブ」の宣伝は、四角い事を強調しています。

・ 陶芸作品も、何かの形、デザイン、テーマなどを絞り込む事により、一層作品が個性的に成ります。

 (注: 「こだわる」と言う言葉は、以前は、否定的な意味(悪い意味)で使われていましたが、

  現在では、肯定的な意味で使われる事が、多くなりました。ここでは、肯定的に、使います。)

・ 芸術と呼ばれる分野の作品は、何を表現したいのか、他人との、又今までの作品との

  差別化(新しい事)が重要に成ります。

 その為の方法として、統一化、「こだわり」化も、重要な一つの要素に成ります。

本日の本題に入ります。

1) 統一する (こだわる)

  作品に、あれもこれもと、色々盛り込まず、或る一つの形(文様など)を使い、全体を構成します。

  一目見て、作者の意図する所が解かれば、全体の印象を、強く持つ事が出来ます。

   例: 四角を基本にした、急須を見た事が有ります。

   本体は勿論、蓋、蓋の摘み、高台、取っ手も注ぎ口も、断面が四角形で、構成されています。

   これは、一目見て、四角に「こだわった」、(四角で統一した)作品で在る事が解かります。

   又 印象も、強く残ります。

 ① 形を統一する(形にこだわる)

   丸、球、円、楕円形、三角、四角(正方形、長方形)、その他、多面体、特殊な形の、曲面、凹凸

   等のいずれか一つを使い、作品を構成する。

   なるべく他の要素を、排除する。

 ② 作品の種類に「こだわる」

   作る作品の種類を少なくする。(特化する)

   お茶道具(茶陶器)、花器、壷、食器(飯茶碗、皿、鉢)、酒器、細工物など、

   自分の得意な分野を絞り、それに「こだわり」専門に作る。

 ③ 模様に「こだわる」

   独自の模様(絵、彫刻、文様など)を持つ、著名人は、かなり多いです。

   この模様は、「誰々さんの模様だ」と解かれば、その作品は、個性的な作品と成ります。

 ④ 色、釉薬に「こだわる」

   形や模様ではなく、釉薬や色に「こだわる」人も多いです。

   もっとも、陶磁器の産地の作品は、その産地の土、その土地の釉を使う事によって、

   他の産地と、差別化を図っている(個性化)ともいえます。

   それとは別に、個人で釉を研究し、独自の釉を作り出す事も、新しい作品に成ります。

   釉には、色の他に、天目、マット、結晶、ヒビ釉、流文など多彩です。


以下、次回に続来ます。

 陶芸の新しい形 

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