わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろのコツ(土を延ばす1)

2008-06-26 17:02:51 | 電動ロクロの技法
 土殺し、(土取り)が終わればいよいよ、土を薄く延ばして行きます。

  薄く延ばす前に、必要な作業が有ります。

 1) 粘土の中心に、穴を掘ります。

  ・ 掘る方法は、作品が小さい場合(土の量が少ない)には、水で塗らした左

    手の親指を差し込んで、深く掘り込みます。

  ・ 土の量が多い場合には、両手の親指を揃えて、土の中心に置き、掘り込み

    ます。この際、口縁部分をやや広く拡げる。

  ・ 掘り込んで行くと、水切れの状態になりますので、水を手で救い、穴の中

    に流し込みます。

  ・ 次に、右手人差し指、中指、薬指を3本を揃え、中指を穴の中心に置き

    更に堀進みます。

  ・ 掘り込む際、親指が常に中心に有るようにし、中心からずれない様にする。
 
   手の肘を体に固定し、手が振れない様にします。

   (手が振れると、ドーナツ状の土の肉厚に差が出て、土を延ばす際、部分的

    に土が延びる所と、延びない所が出てしまいます。)

  ・ 底の厚みを残し、掘り込みます。 底の厚みは、削り高台では約1Cm、

    ベタ高台では約0.5Cm程度です。作品に拠って各自決めてください。

 2) 底を作る。底を締める。

  ・ 底の厚みが決まったら、底の部分を拡げます。

     (当然作品に拠って、その広さは決まります)

  ・ 底の土を締める。指を底に押し付ける様にして、中心から外側に、外側か

    ら中心へと2~3度繰り返します。

    (土締めが弱いと、底割れの原因になります。必ず実行して下さい)

  ・ 底を作る場合、作品の底から腰にかけての形状によって、内側の角を、丸

    くしたり、角ばる様にします。
   
   器の外側が角ばり、内側が丸いと、腰の部分が肉厚になり、作品が重くなる

   逆に、外が丸、内が角の場合、肉厚が薄くなり、底削りで穴が開く場合も有

   ります。

   外が丸なら、内も丸。外が角なら、内も角にし、形を合わしてて下さい。

 3) 肉厚の調整、振らつきを止める。

   土を薄く延ばす前にする、必要な作業です。忘れずにして下さい。

   ・穴を開ける際、肉厚に差が出た場合、又 振らつきを止める為に行います

    (土が振らついた状態で、次の作業を進めると、振れはどんどん大きくな

     ります。)

   ・ ドーナツ状の土の内側、外側、上を押さえ込みます。

   ・ やり方は、両手の親指が内側、人差し指と中指で外側を、親指と人差し

     指の間の根元で上を押さえ込みます。若干ドーナツ部分の肉を厚くする。


 私のHP明窓窯です。

   興味が有りましたら、御覧下さい。
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