リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

SMAPは宗教か?

2011-10-04 13:53:46 | オヤジの日記
得意先に行った帰り、吉祥寺のファスト・フード店で、コーヒーを飲んでいた。

午前11時過ぎだったせいか、店は空いていた。

のんびりとした時を過ごしていた。
店内には、音楽も流れていないし、一人客が多かったため、人の会話も聞こえてこなかった。
店内の客は、ほとんどが携帯電話を手に持って、自分の世界に入り込んでいた。

しかし、そんなゆとりの時間も長くは続かなかった。

女性の集団が入り込んできたからだ。

人数は、6人。
年は、40歳前後だろうか。
皆がテニスラケットを持っていたから、朝から健康的な汗をかき、その帰り道に立ち寄ったという感じだった。

その中の一人が、いきなり喋り出した。

「前いったSMAPのコンサート、良かったわよねえ」

耳をそばだてなくても、その声は私の耳に、暴力的な圧力で侵入してきた。
それほど、でかい声だった。

以下は、全てを覚えているわけではないので、記憶に残った会話だけを記したものである(一言一句同じというわけではなく、こんなニュアンスで話した、という曖昧な表現だが)。


「ああ、良かったわぁ! もう最高だった。ホント、最高だった!」
「やっぱり、SMAPよねえ。あれ以上のグループは、いないわよ!」
「嵐なんか、SMAPに比べたら、まだまだよね。大人と子供くらいの差があるわ」
「あんなにうまいグループは、他にいないんじゃない?」

(何が、うまいと・・・・・・・?)

「ダンスもトークも、歌も最高よね。安定してるわ」
「そうそう、安定してるの。それに比べると、K-POPはダメね。日本語が下手だから、心が伝わってこないのよ」
「SMAPの歌には、心があるわ。日本語が全部聞き取れるもの」

(それは、すごい! 日本語の歌を歌って日本語が全部聞き取れたことを、そんなに喜んでもらえるなんて、SMAPも嬉しいに違いない)

「世界に出して恥ずかしくないのは、SMAPだけよね。中国人も感激してたって言うじゃない?」
「そうよ、SMAPだけよ、世界で通用するのは!」(6人が大きく頷いた)


ファンというのは、ありがたいものだと思う。

それと同時に、その宗教的な盲目愛の危うさに、鳥肌が立つ思いもする。

他のすべての音楽を凌駕してSMAPが至高のものだという考え方は、堅苦しい言い方になるが、唯一無二の思考に繋がる。
それは、教祖を絶対と仰ぐ、信者たちの盲目の服従に似ている。

つまり、彼女たちは、SMAP教の信者。


話を聞いていて、背筋が寒くなった。
鳥肌も立った。


そして、もう一つのSMAPファンの話。

友人から、メシを食いに来ないか、と誘われた。
断る理由がないので、友人の家にお邪魔した。

そこで、友人の奥さんを初めて紹介された。
友人の奥さんは、SMAPのコンサートに行き、グッズを集め、DVDを鑑賞し、歌はSMAPしか聴かないSMAP信者だった。
年は、46才。


「俺は、SMAPの歌には、興味がないんだよね。良さが、さっぱりわからないんだ。マツはどうだい?」と友人に話を振られた。

それに対して、私はご馳走になっているにもかかわらず、「俺も全然興味がない。俺は歌の下手な歌手は認めない。ワンコーラス聴くのも拷問に近い」と無神経にもそう答えてしまったのだ。


何日かたって、友人から電話がかかってきた。

「悪いな、マツ。女房がさ・・・・・もう、あの人だけは、家に連れてこないでって言うんだよ。悪いな、ホントに」


出入り禁止になったようだ。