まさるのビジネス雑記帳

勉強ノート代わりに書いています。

成功するベンチャー企業投資

2007-08-03 00:21:20 | 企業投資

     投資には、大きく分けて自ら事業を行う事業投資と、ベンチャーキャピタル(VC)がキャピタルゲインを狙って投資するVC投資がありますね。今回は、VCのファイナンシャル投資家の視点に立って、成功するベンチャー企業投資のポイント&投資をしようと意思決定する要素は何か、思うところを書いてみましょう。VC投資については、最近いくつか本が出ているようですね。私は殆ど読んだことがありません。理由は簡単です。読む必要がないからです。まあ、読んだからといって成功するVC投資ができる訳でもないと思いますね。

○ 成功するVC投資のポイントは、いろいろあると思います。それぞれのVCで過去の経験を踏まえたチェックリストやノウハウマニュアル等を作成していると思います。しかし、成功の確率はどれぐらいでしょうか?それによって、変な投資は多少防げるかもしれませんが、それほど成功確率が上昇しているようには見えないですね。

  ポートフォリオですから、まあ10件投資して、2件上場すれば成功でしょうね。3件上場すれば大成功ですね。

-  2件上場すれば、十分なリターンが得られると思います。投資全体の内部収益率(IRR)10%とか15%ぐらいになるでしょう。即ち、例えば、10件で10億円投資して、2-3件が駄目で全損、2-3件は低迷でリビングデッド(Living Dead)、2-3件が泣かず飛ばずと言う状況、即ち次回のファンドで承継しようか、他に転売しようかという状況、そして2-3件が晴れて成功ですね。この2-3件の成功案件で、投資総額の10億円の内部収益率が10-15%になるということですね。

     ベンチャー投資のポイントは以下ぐらいではないかと思います。

     大きな経済・景気のトレンドに乗る。即ち、今のような景気の良いときに投資をするのではなくて、景気が悪いときに投資をすることですね。即ち、ITバブルがはじけた、2001-04年ぐらいに投資をして、今年ぐらいにIPOを目指す会社に投資をすることですね。不況時にそれなり頑張ってる会社は筋肉質でしぶといですからね。今は、種々の要因があって新興市場は低迷していますが、例えば昨年上場したmixi等は、上場時の時価総額が2000億円にもなりました。Lock-upとか、小型株、流動性不足とかいろいろありますから、最高値のときに売却できるものでもないですし、IPO時の売り出しを逃せば収益がすぐに実現できるかなかなか難しいですけれども、投資の方は不景気のときに底堅くしましょうということですね。

(最近は、投資資金が後ろからどんどん押し寄せてきて、ともかく投資しないとというファンドもあるかもしれませんが、投資を暫く休むということも重要ですね

     経営者は信用出来るか・きちんと働いているか、その器量の大きさはどれぐらいかですね。例えば、資料提出をお願いしたときに、きちんと期限通り出してくれるか。言ったことをきちんと守るか。こつこつ情熱を持って働いているかをきちんと見ることですね。また人物の大きさ器量は、その会社が大きくなるかのバロメータにもなるのではと思います。VCからお金が入ったら、急に自分の金のように新規事業とかお金の使い方を変える人がいますが、こういう経営者の会社には、お金を入れてはいけないですね。入れてからでは遅すぎます。よく経営者を見ないといけません。

     会社の従業員は活気を持って働いているか。伸びる予感を肌で感じる。投資を検討している会社には、何回も行って、従業員がどの様に働いているか。明るいか?積極的か。

経営者とどの様に接しているか等を実感として感じる事ですね。それによってこの会社は伸びると感じ事も出来れば、ちょっとそこまで行かないのではと感じることもありますね。

勿論実務的には、事業内容・財務諸表・税務申告書を見せてもらったり、取引先へのインタビュー、業界動向の調査分析等も必要ですけれども、こういった事務的な事もさることながら、結構重要なポイントは、上記の様な点だと思います。


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