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サハリンプロジェクトの今後の見通し

2007-04-22 | ラジオ
ロシア天然資源省はBSA生産分与協定を、撤廃する意図の無いことを確認
している。その一方でロシア側は、この協定が関連するプロジェクトの条件の
枠内でのみ実現されるべきであるとの姿勢を明らかにしている。
BSA生産分与協定は1990年代、ロシアが深刻な経済危機に陥り外国からの
投資を、緊急に必要としてした時期に結ばれたという経緯を持っている。
このため当時のロシア政府は外国の投資家に対し大幅に譲歩していた。
しかしながらロシア側は、この条件の下でさへ外国の投資家達が、ロシアの
法律に違反する行為を行ったと指摘している。

ロシアの環境保護当局は様々なプロジェクトの中で、環境保護法に対する多
くの違反行為を発見したと発表しており、例えばサハリン2プロジェクトにおい
ても事業主体であるサハリエナジー社は、パイプラインの敷設作業だけでエコ
ロジーに関する30以上の取り決めを守らなかったとされている。
このためサハリン地方の自然環境は大きな損害をこうむることになった。もと
もとサハリン2プロジェクトを進めていたのは、オランダ・イギリス合弁のshellと、
日本の三井そして三菱でロシア企業は入っていなかった。
またBSA生産分与協定によればサハリン2プロジェクトは、先ず外国の投資家
が投下した資本を回収した場合にのみ、ロシア側に利益をもたらすことになっ
ている。
そして当初、外国のパートナー達はプロジェクトのために費やした資本の額を
100億$強と算定していたが、後にこれをほぼ2倍の規模にまで増やしていた。
このためロシアはサハリンプロジェクトで資源が採掘された後も、数年間は利
益を出せないことになった。

もちろんロシアは環境面での損失や、プロジェクトそのものの経済的な意義を
台無しにしかねない投資家達の出費の増加を望んではいない。
しかし一方ですでに合意している義務を、果たす必要があることも事実だ。
ロシア天然資源省のバルラーモフ次官は、生産分与協定は確実に実行される
と述べ次のように続けている。
「もちろん生産分与協定は、関連するプロジェクトの枠内で実現されていくこと
になる。一方でもしも、起業の側が何らかの違反を行った場合、私達の任務は
国の代表者として、このような行為を止めさせ、企業側に法律を守らせていくこ
とだ。しかしいずれにせよ協定そのものを破棄するつもりはない。ただしプロジ
ェクトの出費や環境破壊に対する調査は実施しなくてはならないだろう」
ロシア天然資源省のバルラーモフ次官は、この様に語っている。

ところでサハリン2プロジェクトに関しては、最近ロシアのガスプロム社が株の半
分を取得し経営陣に加わったため、ロシアにとってより利益の出るものとなるこ
とが予測されている。

1月8日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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