もう一人の日本の専門家、パヴリャテンコ氏は、日本のTPP参加によって日本は、事実上、アメリカの操るプロジェクトから漏れ出す深刻な問題を抱えかねないとの危惧を表し次のよう語っている。
「アメリカがTPPを創ったのは、アジア太平洋地域で作られているイニシアチブが、どれもアメリカのそれにそぐわないからだ。これはこの地域の諸国のイニシアチブに沿うもので、そのことで諸国はアメリカに、これは俺たちの地域だ。俺たちが決めるやり方でプレイさせてもらうということを示した。
つまりアメリカはアジアから去ったわけでは全くなかったが、ただこの地域の諸国がポテンシャルを拡大したために、当然のことながら地域からアメリカが締め出される結果となってしまったのだ。これに対抗する措置としてアメリカはTPPを考え出した。そして今、アメリカはこれに日本を引っ張り込もうとしており、地域とそこにすでにある機構に対抗しようとしているのだ」
日本の専門家の発言だ。
パヴリャテンコ氏は、TPP参加によって日本の中国との領土交渉は難航するだろうと断言し、さらに次のように語っている。
「日本にとっては中国との問題は2方向レベルで解決するほうが、TPPの枠内だけで行うよりもずっと容易いのだ。日本は一方でTPP参加国から、何らかの支援を得るだろう。これは日本には利のあることのように思える。
ところが実際、中国は南シナ海の行動規範に則って問題を解決しようとする動きをはねつけている。このため日中間では些細な問題でさえ、それをTPPの枠内で検討しようとした場合、ずっと複雑化する恐れがあるのだ」
日本専門家の発言だ。
パヴリャテンコ氏は、日本がTPPに参加した場合こうむる最大のマイナス要因として、これによって日本はリーダー権を決定的に失うだろうとの見方を示している。
現在、日本はさまざまな構想を掲げることができ、それを土台にして何らかの規則を作ることができている。これが日本の構想であることは皆が分かるだろう。
例えばアジア安全保障会議は、日本の構想で出来上がったものだということを知らないものはいない。こうしたことで日本は十分、リーダーとしての立場を感じていた。ところがTPPに参加してしまえば、日本はアメリカの支配する組織の厳格な枠にはめられてしまうのだ。
日本はアメリカとの間ではすでに軍事的、政治的同盟国として、これを敬う立場にあり、ここでさらに経済構造が出来てしまえば、再び支配下に甘んじることになるからだ。
7月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
「アメリカがTPPを創ったのは、アジア太平洋地域で作られているイニシアチブが、どれもアメリカのそれにそぐわないからだ。これはこの地域の諸国のイニシアチブに沿うもので、そのことで諸国はアメリカに、これは俺たちの地域だ。俺たちが決めるやり方でプレイさせてもらうということを示した。
つまりアメリカはアジアから去ったわけでは全くなかったが、ただこの地域の諸国がポテンシャルを拡大したために、当然のことながら地域からアメリカが締め出される結果となってしまったのだ。これに対抗する措置としてアメリカはTPPを考え出した。そして今、アメリカはこれに日本を引っ張り込もうとしており、地域とそこにすでにある機構に対抗しようとしているのだ」
日本の専門家の発言だ。
パヴリャテンコ氏は、TPP参加によって日本の中国との領土交渉は難航するだろうと断言し、さらに次のように語っている。
「日本にとっては中国との問題は2方向レベルで解決するほうが、TPPの枠内だけで行うよりもずっと容易いのだ。日本は一方でTPP参加国から、何らかの支援を得るだろう。これは日本には利のあることのように思える。
ところが実際、中国は南シナ海の行動規範に則って問題を解決しようとする動きをはねつけている。このため日中間では些細な問題でさえ、それをTPPの枠内で検討しようとした場合、ずっと複雑化する恐れがあるのだ」
日本専門家の発言だ。
パヴリャテンコ氏は、日本がTPPに参加した場合こうむる最大のマイナス要因として、これによって日本はリーダー権を決定的に失うだろうとの見方を示している。
現在、日本はさまざまな構想を掲げることができ、それを土台にして何らかの規則を作ることができている。これが日本の構想であることは皆が分かるだろう。
例えばアジア安全保障会議は、日本の構想で出来上がったものだということを知らないものはいない。こうしたことで日本は十分、リーダーとしての立場を感じていた。ところがTPPに参加してしまえば、日本はアメリカの支配する組織の厳格な枠にはめられてしまうのだ。
日本はアメリカとの間ではすでに軍事的、政治的同盟国として、これを敬う立場にあり、ここでさらに経済構造が出来てしまえば、再び支配下に甘んじることになるからだ。
TPPはアメリカの策略だ! (別冊宝島 ノンフィクション) | |
クリエーター情報なし | |
宝島社 |
7月24日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル