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盧武鉉氏、金正日対談記録は見つからなかった

2013-07-26 | ラジオ
今日、韓国議会の10人の議員たちが国家古文書館に出向いた。議員たちの目的は、この古文書館アーカイブで、2007年、当時の韓国の盧武鉉大統領と朝鮮民主主義人民共和国の最高指導者であった金正日氏の間で行われた対談の公式的な記録を探すことにあったが、記録は見つからなかった。

一月ほど前、韓国の与党は野党を国益を裏切る行為を行ったとして非難した。これは2007年当時、盧武鉉大統領が平壌訪問での金正日氏との会談の席上、韓国指導部は朝鮮戦争後、国連の庇護のもとに黄海にひかれた(?)国境線に北朝鮮側が満足していないことに対して、理解を示す発言をしたのではないかという疑いに基づいている。
保守派はこれを、盧武鉉大統領が境界線の座標見直しの用意があることを示したものと解釈した。野党のイニシアチブで先週設立された委員会は、盧武鉉大統領と金正日最高指導者の会談記録を見つけようと古文書館へ赴いたが、記録文書は見つからなかった。そして今日、22日再度、古文書館で書類が捜索されたが、作業はやはり何の収穫もなく終わった。
国家のアーカイブから会談記録が消えることは非常に例外的なことだ。
これをめぐって与野党間では、これからせめぎ合いが始まることは想像に難くない。セ・ヌリ党はおそらく盧武鉉大統領は会談の記録を、古文書館へ渡さなかったのではないかとの声明を表し、2007年当時、政権与党であった現野党の民主党は、盧武鉉大統領の政権と交代した、李明博政権の仕業だと主張するものと思われる。

こうした責任の擦り合いは民主主義的な政治ではよくある光景ではあるが、今回の一件では、盧武鉉大統領は当時、自らの評判に危険をもたらしうる文書を実際にアーカイブに渡そうとしなかった事実が、より信憑性を高めている。
2008年初頭、盧武鉉大統領は解任の際に、理論上は国家古文書館に渡すべき書類をかなりの量を持ち出していた。当時、このことには、さほど注意が割かれることはなく、最終的にはそうした書類の一部は返還された。ところが2008年春に、その時点ですでに、盧武鉉氏が古文書館に渡した書類は、全部ではなかったことが明るみになったにも関わらず、この事実は関心を集めることなく、急速に忘れ去られてしまっていた。

当時、盧武鉉大統領には多くの書類を持ち出さなければならない理由があったと思われる。それは盧武鉉氏の退陣後、その親族、高官の多くが汚職の罪に問われることになったからだ。盧武鉉氏の支持者らは当時もそして今も、この非難は大方が捏造されたものであり、非難キャンペーンは新政権に就いた右派保守党が、個人的な見地および政治上の復讐から行ったものとの考えかたを示している。
しかし盧武鉉氏自身が、対北朝鮮政策への格好の非難材料を野党側に与えないために、金正日氏との会談記録を隠蔽したという可能性も除外できない。

男性チーフアナウンサーは「黄海ににひかれた」と言ったが、正しくは「黄海に敷かれた」と思われる

朝鮮半島の和解・協会10年―金大中・盧武鉉政権の対北朝鮮政策の評価 (立命館大学コリア研究センター研究叢書)
クリエーター情報なし
御茶の水書房

7月22日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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